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ネーミングの妙ーカップヌードル45周年記念商品ー

2016-09-05 19:42:06 | マーケティング

Yahoo!のトピックスでも取り上げられていた、日清・カップヌードル45周年記念限定商品。
日清食品プレスリリース:新発売のご案内「カップヌードルビッグ゛謎肉祭”肉盛ペッパーしょうゆ」

カップヌードルに入っている「サイコロ型の味付け豚ミンチ」が「謎肉」と呼ばれているとは知らなかったのだが、おそらくファンの間では、「謎肉」として親しまれてきたのだろう。
一時期この「謎肉」が使われない時期もあったようだが、ファンからの要望で復活した、という経緯があるようだ。

そのような経緯があって、この限定商品のネーミングが決まったとすれば、ファンだけではなく一般の生活者も引き付けるネーミングだと思う。
ファンにとっては「謎肉」が、通常よりも10倍入っているコトで、買ってみたくなるだろうし、「謎肉」を知らなかった人にとっては「謎肉って何?」と、興味を持ってもらえるからだ。

商品のネーミングというのは、「分かりやすく商品内容を伝える」ということが一番大切になる。
その点では、エステ―化学の商品などは商品名を聞くだけで、大体どのような商品なのか想像がつく。
一例をあげるなら「消臭力」だろう。
名前を聞いただけで「消臭剤である」ということがわかる。
分かるだけではなく、「力」という言葉があるので「消臭効果が高いのでは!」という、期待を生活者に与えている。
耳障りの良いカタカナ商品名よりも、インパクトがあり、分かりやすい。

今回のカップヌードルの場合も、パッケージそのものも「記念限定商品なんだ!」ということが、分かりやすくなっている。
それだけではなく、「謎肉祭」という言葉を使うことで、「なんだか楽しそうだな」という雰囲気を与えている。
「買い物をするテンションが上がりそう」な言葉の使い方、という気がする。
カップヌードルのような食品を買う場合、「テンションが上がる」ということは、ほとんどないはずだ。
なぜなら、日ごろから当たり前のように買う商品だからだ。

ところが、商品に「限定品」とつくと、「買ってみたいな・・・」という気になる人は多い。
そこに「謎肉」という、一般的には普段聞きなれない言葉があり、「祭り」という言葉までついているのだ。
「買って損はないかな?」とか「話題に乗らなくちゃ・・・」という、気にさせる言葉が並んでいる。
既にカップヌードルという商品そのものが、認知され大量に出回っている定番品だからこそ、このようなネーミングができるし、効果があるのだ。

やはり、商品のネーミングが与えるインパクトは、大きいのだな~と改めて感じる。