自民党総裁が終わり、岸田文雄氏が次の総裁と決まった。
そして昨日から、自民党執行部が次々と発表され、今日新執行部が発足した。
NHK News:自民 岸田総裁 党の新執行部発足
新執行部の顔ぶれをみて既に「3A」取り込み、というニュース記事が出ている。
産経新聞:岸田総裁、「3A」取り込み 衆院選へ党内基盤強化
この「3A」と呼ばれる人たちとは、「安倍元総理、麻生福総理兼財務大臣、甘利税調会長」のことを指しているらしい。
甘利氏が幹事長と聞いた時、「贈収賄か何かで大臣を辞めた人だよね?」ということが気になった。
Huffpost:甘利明・経済再生相が辞任を表明 現金授受の事実認める(2016年1月28日)
5年半以上前の事件のことなので、既に「禊が終わった」ということなのかもしれないのだが、大臣という権力を持つ人が一部企業から現金をもらっていた、という事実は変わりはなく、むしろ政治家としての資質の問題が問われるようなことだったはずだ。
日本の企業は「減点主義」と言われているように、一つのミスがその後の出世に大きく影響を及ぼす、と言われている。
既に「出世が詰んだ人」が甘利さんということになると思う。
にもかかわらず、党幹部に起用された、ということは岸田さんの「党内に複数いるフィクサーの顔色を窺った」という気がするのだ。
その「フィクサー」の一番手となるのは、やはり安倍元総理だろう。
安倍さんは、総裁選の時に高市さん支持を早い時点で表明をしていた。
高市さんの総裁選での公約は、正に安倍路線を引き継ぐような内容だった。
安倍さんからすれば、高市さんは「ジェンダーギャップ」を解消すべくアピールとして、恰好の人物だったはずだ。
何よりも、安倍路線をそのまま引き継ぎ、自分の思いの通りになる、と考えているのだと思う。
その高市さんを厚遇した人事ということを考えると、「岸田さんの顔をした安倍内閣」という印象を持たれても、当然かもしれない。
TBSNews:自民人事に野党側「岸田さんの顔をした安倍内閣」
そこには安倍内閣で重要ポストにいた麻生さんが加わり「3A」ということになるのだが、この3人の他にも自民党内には二階さんという人物もいる。
いずれも岸田総理という人物を使って、自分の政治力を強めたいという野望?を持っているのでは?と、感じる人達ばかりだ。
このような状況になると思い出す諺がある。
「船頭が多くして船山に登る」だ。
船頭=フィクサーになりたい人達が多すぎて、とんでもないところに行ってしまうのでは?ということなのだ。
とんでもないところに行くのも困るが、昨日エントリしたように、日本経済がこれ以上低迷し続けると、生活者の生活基盤が弱体化し、国力そのものが無くなってしまう。
フィクサー気取りで政治に口を挟むのだけは、辞めてもらいたいし、それを許すのであれば、自民党という政党は誰がやっても変わらない「昭和の政党」と思われるようになるだろう。
野党が政権奪回を目指すのであれば、フィクサー気取りの人たちの「疑惑や疑念の追求」と現実的な「whitコロナ時代」の経済ビジョンを示すことだと思う。