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女性マーケターから見た日々の出来事

前に進もうとする人、前に進めない国

2012-03-11 20:42:12 | 徒然
東日本大震災から1年。
この間、日本と言う国はいろいろな意味で、「問われること」が多かったと思う。
その一つは、「東京電力福島第一原子力発電所事故」。
世界が「原子力発電のあり方」を考え、事故発生国である日本がどのような処理対応をし、原子力を含めた「エネルギー政策」を考え、実行していくのか?と言うこと。
残念ながら、その答えや方向性といったものがまったく見えてこない、と言うのが状況だろう。

もう一つは、未曾有の震災の中から日本はどのように復興するのか?というコトだろう。
ところが、国の復興プランがほとんど進んでいない。
進めるべき国会では、不毛な党利益を優先させるような国民不在の話ばかり。
フクシマ事故に関しては、自民党にもそれなりの責任があるはずなのに、知らん顔。
先日、谷垣さんは「自民党が復興に向けて動いているのに、理解されていない」と言う内容のコトを話していらっしゃったようだが、国民にとって国会議員さんたちが活動している姿を見るのは、国会での場。
その国会の場でとてもではないが、真剣な議論がされているようには見えないのだ。
その姿は、国民だけではなく、海外のメディアから見ても同じらしい。

一方、被災された方々は少しづつではあるが、様々な人たちの協力を受け生活再建へと動きだしているようだ。
企業支援も震災直後とは、異なる動きを見せ始めている。
資生堂などは、被災者向けの「フェイシャルマッサージ」をしたり、富士フィルムは「写真の洗浄」といった、本業に近い支援を始めている。
逆にサントリーのように、漁業支援をしている企業もあるが、サントリーの場合豊かな漁場を作るために必要な、森の再生と言う視点があるのでは?と考えている。
豊かな森=豊かな水資源と考えれば、それもまた企業の本来的事業に近い支援だと言えるだろう。
そして、支援をすることが意外にも新たな社員教育にもなっている、と言う話もある。
富士フィルムの「写真の洗浄」によって、「写真は記録だけではない。人にとって大切な思い出を保存するモノでもある」と言うことを携わった多くの社員が気づき、自分たちの企業が社会にできることは何か?と言うことを考えるようになった、と言う。

国は前に進むめずに、虚しい空論と党利党略ばかり。
正解のある過去問に強いキャリア官僚の多くは、前例の無い出来事の前でオタオタしている。
この1年で分かったことは、悲しみの中前に進もうとする人たちの力強さと、自分たちのコトしかない人の醜さだったのかも知れない。


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1 コメント

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Unknown (さぶ)
2012-03-11 23:26:36
まったく同感です。

「恥を知る」という精神性の高い文化は政治家、官僚、東電は持ち合わせていないという事ですね。
民主主義というルールのもとに行われている選挙で選ばれた議員は、知識・法律の詳細や条例・通達を事細かに知らずに結局、官僚達に使われている。
もはやクーデターしかないのかと思うこの頃。
かつて三島由紀夫が自衛隊に決起を呼びかけた事にも共感します。
自民党も民主党も同じ穴のムジナにすぎない。
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