日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

健康系おやつ

2006-05-17 20:53:16 | マーケティング
しばらく前、毎日新聞WEBサイトで気になる記事があった。
それが「健康系おやつ」というキーワードだ。

一つはチョコレート。
ストレス社会を生き抜くためということ。
最近のチョコレートは「機能チョコレート」を一つの売りにしている。
例えば、明治製菓では「チョコレート効果」という商品名で、「高カカオ・高ポリフェノール」をキャッチコピーとして、カカオマス99%という商品まである。
実際に食べたことが無いので、美味しい・不味いというのは言えないが、相当苦そうなチョコレートと言うことだけは、想像できる。
記事中にある「口寂しい時のおやつ」という意味では、グリコGABAのパッケージングなどは、デスクに置いて気軽に食べれるようになっている。

もう一つの記事が、「健康系アイス」とも思える、商品が目白押しと言う記事。
お酢の酸味が苦手なので、実際黒酢を飲んだことは無いのだが、フルーツビネガーの専門ショップも百貨店で見かけるようになってきた。
フルーツビネガーそのものを飲むというよりも、ヨーグルトやアイスクリームなどにかけて食べるのが一般的ということだ。

食品の機能化は、著しい。
ただ、「美味しく・楽しく」という「食べる」基本は、大切にしたい。

オシム語録

2006-05-16 22:45:37 | スポーツ
昨日のW杯ドイツ大会日本代表選考について、イロイロなところで様々な関係者がコメントを出している。
と言うよりも、インタビュー内容が新聞他に掲載されている。
その中で目を引くのは、J1千葉のオシム監督のコメントだろう。

元々「オシム語録」といわれるほど、卓越したコメントを出す監督なのだが、今回のコメントは秀逸と言う気がする。
その理由は、選出された巻選手と選に洩れた阿部選手への心遣いだ。
阿部選手だけではなく、選に洩れた総ての選手に対する心遣い、といったほうが良いのかも知れない。
それだけではなく「巻の選出は、努力が報われるということ」と言ったことだろう。
昨今の「ラクにお金を儲けることが『勝ち組み』」という風潮に、釘をさすようなコメントだ。
「才能のある選手であっても、日々の努力が無ければ日本を代表する選手にはなれない」という意味だけではなく、「努力している姿は必ず誰かが見ていて、評価をしている」というややもすると古臭い話なのだが、仕事と言うものは日々の小さな努力の積み重ねだと言うことは、ビジネスの第一線で責任を持って仕事をしている人であれば、実感していること。
そのことをあえて口にしたことは、「プロフェッショナル」と言う本当の意味を言いたかったのではないだろうか。

本当は、オシム監督のような人に代表監督になって欲しい・・・欲しかった。
でなければ・・・現ポルトガル代表監督フェリペ(前回優勝したブラジル代表監督)か。


公園と公共事業

2006-05-15 22:30:46 | アラカルト
だいぶ前にトラックバックをいただいた「緑」の基地プロジェクト・運営コミュニティ の「今、公園がなくなろうとしている」を拝読させていただいて、考えることがあった。
それは「公共事業と公園運営」ということだ。

この春、神戸には一部住民の猛反対を押し切って、新しい空港が出来た。
住民の反対理由は、「近くに関西空港などがあり、神戸に新しい空港を作る意味が無い」ということだった。
確かに、神戸と関西空港はそれほど遠い距離とは思えない。
国内専用空港として、神戸市が運営する必要があるとは、部外者である私でもわからないのだ。
トラックバックをいただいたエントリにある公園も、神戸市が運営・管理しているようだ。
おそらく、道作りサッカー場にしたほうが、利用されやすいとか管理費が安く済むなどの理由があるのだろう。
「うっそうと茂った木々の陰で、何か犯罪行為となるようなことがあってはいけない。」と考えたのかも知れない。
ただ、今のままでは収益が上がることは無く、管理・運営費にお金=税金が出るばかりということ判断もあったのではないか?とも想像できる。

でも、存在意義が良く分からない神戸空港に掛けた費用とこれからかかる管理費や運営費などよりも遥かに安価だと言うこともわかるのだ。
目に見える利益・利潤ばかりが、社会利益とはならない。
それは、これまで企業の社会的価値という視点で、幾度も指摘してきた。
行政だからこそ、社会的価値ある事業とは何か?ということをもっと考えて欲しい。
税収が増えない時代だからこそ、考える必要があるのではないだろうか?

今日発表された、W杯ドイツ大会の日本代表については・・・。
サプライズと言われた巻選手は、所属チームでも結果を出していますから、余りサプライズと言う気はしませんでした。むしろ玉田選手のほうがサプライズでした。
そして、攻撃で目立つ選手がいれば、その選手が目立つように黒子となって、サポートする選手が周囲にはいるという視点で試合を見て欲しい。

ワンセグよりいいかも-ソフトバンクとアップル-

2006-05-14 00:04:03 | トレンド
今日の日経新聞他各紙に「ソフトバンクとアップルが業務提携」と言う記事が掲載されている。

ソフトバンクが、日本史上最高額でボーダフォン日本法人を買収したことは、記憶に新しい。
その結果、既に携帯電話の申請を取り下げた。
一部では、この買収劇は失敗だったとも言われているようだ。
ボーダフォンそのものは、ズット3番手となっている。
ドコモやauに、大きく水をあけられている状態が続いてる。

今の携帯市場は、様々な割引サービス競争に明け暮れている。
利用者としては、割引サービス競争そのものは嬉しいのだが、結局のところ「何を基準で選んでいるのだろう」という、疑問が無い訳ではない。
と言うのも、携帯電話販売店では相変わらず「新規登録0円」を謳うチラシが多い。
携帯電話の番号変更の連絡を、毎年のようにしてくる友人もいる。

そして、この春新サービスとして注目を浴びたのが「ワンセグ」だ。
携帯電話そのものの使用頻度が低いため、「ワンセグ」と言われてもその利点がイマイチわからない。
なんとなく、充電がアッと言う間になくなりそうで・・・。
ただ、映像受信が可能になったことで、「NHKが受信料の盾」としている「放送法」そのものの意味が問われると言うのは、現在の放送事業のあり方を見直すきっかけとなれば良いと思っている。

それに比べれば、今回のソフトバンクとアップルの業務提携による「携帯電話がiPod」の方が、利点が多そうな気がする。
と言うのも、既に「着メロ」等音楽をダウンロードして、携帯電話そのものが音楽携帯と言う性格をもち始め、その認知度も上がっているからだ。
これからは、携帯電話で音楽だけではなく語学学習などが可能になるかも知れない。
その意味で、携帯電話が新しい機能をもつことで、新しい市場を創る可能性が出てきた。

スポーツの国際大会開催の意味

2006-05-12 23:04:49 | スポーツ
昨日のエントリにコメントを下さった、大学生さんありがとうございます。
「マーケティング的に、視聴率3.3%というのは?」というご質問ですが、これこそ数字のマジックだと思います。
視聴率3.3%といえば、とても低い数字のように感じます。
ところが、テレビを所有している全世帯の3.3%と考えれば、それはとても大きな数字です。
ただ人に聞く前に「何故?」という疑問を複眼的視点で、ご自分なりに分析をされてみてはいかがでしょう?
周囲の友達は、その番組を見ているのか?見ていないのなら、何故見ていないのか?
見ているなら、その理由を直接聞いてみる、ということが、メディアそのもののあり方や、メディアが生まれる瞬間がわかると思います。

昨年から、時々エントリさせていただいている「2016年オリンピック開催」について、立候補を表明している東京が、その基本方針を公表したようだ。
内容を読んでみても、イマイチわからない・・・。
わからないと言うよりも、新鮮な印象の無い内容なのだ。
本当に、このような考えでオリンピックを誘致できるのだろうか?
と言うのも、「何故、東京でオリンピックなのか?」という説得力のある、メッセージが無いからだ。
おそらく、北京オリンピックがアジアで行われる「国威発揚及び国力を世界に示す」という、開催目的の最後となると考えている。
もちろん、インドなども今後開催するかも知れないが、世界がそのようなオリンピックを求めているとは思えないからだ。

これまで、スポーツの国際大会開催の大きな目的は「国威発揚」などだった。
ヒットラー時代に行われた「ベルリン・オリンピック」等は、その映画などからもヒットラーの意図するところが、よくわかる。
しかしオリンピックの意義そのものが、変化している。
だからこそ、本気で誘致をしたいと考えるのなら、今から10年後の世界を思い描く想像力と、スポーツのもつ力を世界でどうしたいのか?ということを示さなければ意味が無いと思うのだ。

あぁぁ・・・エンドレスspamメール

2006-05-11 22:50:00 | 徒然
一昨日の「W杯前に考えたい、メディアリテラシー」にコメントをいただいた。
千日回峰行者さん、大学生さんありがとうございます。
大学生さんのコメントにあった作家・村上龍のテレビ番組は、見ていないのでなんとも現在はコメントが出来ません。
ゴメンナサイ。
ただ、村上龍という作家が余り好きではない私としては、番組の内容よりも村上龍という出演者にOUTです。
世間では、そのような基準でテレビ番組を見ている人もいると言うことです。
トラックバックも、幾つかいただいています。
お礼を含めコメントは、後日させて頂きます。

毎日のようにやってくるspamと呼ばれるメールがある。
その殆どが「無料登録」と「○○円分ポイント進呈」という言葉で、人をつろうとしている。
ポイントとか無料登録そのものに魅力を感じないので「世間では、こんなものでつられる人がいるのだろうか?」位にしか思っていなかった。
ところが最近、やってくるspamには思い込みの激しい内容のものがある。

出会い系サイトへの誘導なのだから、当然のことながら受信者は男性であると言う前提で作られた文章なのだが・・・。
「実は、私あなたのこと知っているんです」などと書かれた文章を読んで、興味が引くと言うよりも、ストーカー的な気がして怖いと感じるのではないだろうか?
挙句の果てに、「どうして、掲示板にメールをくれないんですか?」と、ヒステリックに迫られるとPCの前で、二、三歩下がってしまう。

そのようなメールが幾つかあったのだが、そのうちのひとつが「これでさようならです」という内容に変わった。
こちらも「これでおわりだ!!」と思ったのだが・・・同日、一番最初に届いたメールが届いた。
どうやらこの手のメールは「さようなら=リスタート」ということのようだ。

この手のspamメールを見るたびに思うのだが、送信相手のほぼ半分は女性だと言うことだ。
女性に「今夜も主人が帰ってきません。不倫相手になってください」と送るのは、無駄だと思うのだ。
それだけの労力を、是非他の生産的方向へ向けてください。

W杯前に考えたい、メディアリテラシー

2006-05-09 23:04:59 | スポーツ
GW最後となった7日、東京でスポーツライターの増島みどりさんが主催するワークショップに参加してきた。
年に数回不定期で行われているワークショップで、スポーツ選手から直接話しを聞く数少ない機会となっている。
参加者もスポーツ記者などを希望する学生が主体と言う訳ではなく、サラリーマンや主婦などが多い。
今回は、W杯直前と言うことで?日本が初めて出場を果たしたフランス大会のメンバー・現横浜FCの山口素弘選手だった。

8年前日本が初めて出場したW杯フランス大会は、ご存知のように3戦3負と言う戦績だった。
奪ったゴールもわずか1。
ジャマイカ戦での、中山選手の得点が唯一だった。
その時、盛んに言われたことは「消極的采配」と「決定力不足」だった。
「決定力不足」は今でも変わらないのだが、実際のシュート数は参加32ヶ国中最多。
シュートは打てども、ゴールが遠かったと言うのが本当なのだ。
しかし、スポーツ紙を含め書かれた内容は、代表に対して冷ややかなモノが目立った。
成田に帰ってきた、代表FWにミネラルウォーターをかけたファンも、ある意味試合結果に不満をもった行動だったのかもしれない。

その背景に何があったのだろう?
実は、予選組み合わせが決まった頃から、「1勝1敗1分」と言う予測がスポーツ新聞などだけではなく、一般紙にもだいぶ掲載されていた。
アルゼンチンには負けても仕方ないが、クロアチアには引き分け、ジャマイカには勝てるだろう。という楽観的な見方が多くあったのだ。
おそらくFIFAランキングも20位に近かったのではないだろうか?
他にも、「ブラジルなどの強豪チームは、予選では手を抜いてくる。決勝トーナメントで本気を出すから、日本にも勝算あり」ということも、まとこしやかに言われた。

実際に対戦した山口選手は、強豪だからこそ「サッカー弱小国・日本」に負けるようなことがあれば、それこそ何を言われかねない、という雰囲気がビンビン伝わってきた。
ただ、強豪はW杯での戦い方を知っている。ONとOFFの切り替え方がとても上手い。
でも、日本にとっては初めてのことばかりで、自分達の力を出し切ることが精一杯だった。
その意味では、当時持てる力を出し切ることが出来たという満足感はあった。
同時に、足りないものも見えてきたからこそ、次の代表にも選ばれたらああしたい・こうしたいと言う意欲も選手全員にあった。という。
そのようなことよりも、負けたことばかりがクローズアップされたのが、フランス大会だった。

フランス大会出場に至るアジア地区予選での苦戦などもあり、異様なほどの期待があったのは確かだった。
それを敏感に受け止めたメディアも、一種の熱病のような状態だったのかも知れない。
前回の日韓大会は、自国開催と言う利点が決勝トーナメント進出を可能にした。
今回のドイツ大会こそ、フランス大会からどれだけ日本のサッカーが成長をしたのか?というモノサシとなる大会なのだ。
結果がどうであれ、メディアが騒ぎ立てる内容ではなく、試合そのものから何を感じたのか?という、自分のモノサシをキチンと持つことが大切なのだ。

健康番組の落とし穴

2006-05-08 22:43:45 | アラカルト
今日になって、GW中に放送されたテレビ番組のダイエット食材で「下痢や嘔吐をする人が出ている」というニュースが、新聞各社のWEBサイトに掲載されている。

何でも「白いんげん豆を粉末状にしたものを、ご飯にふりかけて食べる」というダイエット法らしい。
新聞のテレビ番組頁を見てみると、平日のお昼の番組だけではなく、毎日のようにどこかの放送局が「健康」を謳った番組がある。
お昼の番組は「身近な健康食材」というアプローチ。
マーケティングと言う仕事をしていて、この番組の持つ異様なほどの力を思い知らされたのは「ココア」だった。
これまで、子供の飲み物と言う位置付けをされたいたココアが、いきなり健康食材となりココアとは無縁と思われる大人が購入。
一時は、スーパーマーケットなどの店頭からココアが、無くなった。
それも「純ココア」と呼ばれる、ホットミルクで作る調整ココアではなかったことが、番組を見ていなかった私などは、不思議な現象に思われたほどだ。
最近で言えば、「寒天」だろう。
昨年の夏、棒寒天、糸寒天、粉末寒天などが入手困難になった。
寒天を作るメーカーの「一時期のブームで終わらないコトを願っていますが・・・」という言葉が、印象的だった。
その言葉が的中したのか?この時期、スーパーマーケットの店頭には「寒天」が、十分に品揃えされている。

このような番組の特徴は「身近で安価な食材を使って、健康になれる」ということ。
特に、ダイエット食材を取り上げられる頻度が高い理由は、「人知れず、ラクで簡単に」という女性心理?を考えたことからだろう。
当然、そのような番組は人気が高い。
ここ2,3日、近所のスーパーマーケットに出かけていなかったので、白いんげんが店頭からなくなるほどだったのか、わからないのだが、おそらく番組を見ていた少なくない女性たち、特に30~40代の体型変化時期を迎えた人達が、買いに走ったのではないだろうか?

このようなトラブルが起きるたびに「結局は、バランスの良い食生活と適度な運動」ということになるのだが、それがなかなか出来ないのも人なのだ。

今回は、触れていないのだが今日から消費者金融「アイフル」が業務停止となった。
他にも三洋信販なども、利用者が過剰に支払った利息の返還を求める訴訟を起こしたようだ。
テレビのニュースで見た、消費者金融会社のビルがとてもとても立派だった。
そのビルは、グレーゾーンと呼ばれる高金利によって建てられたモノなのだと思うと・・・。

子育てと老後

2006-05-06 23:13:45 | アラカルト
昨日の「泥仕合の様相-阪神VS村上ファンド」にコメントを下さった、カミナリ弟さん。お久しぶりです。コメントありがとうございました。
「投資ジャーナル事件」も「ホテルニュージャパン火災」も25年くらい前の出来事でしたね。
景気もなんとなく混沌としていて、「儲け話」に多くの人が大切なお金を失う事件が多かったように記憶しています。

「ホテルニュージャパン火災」は、とてもショッキングな映像でした。
巨大ホテルが、暗闇に炎をあげ黒い煙に人が煽られ、次々と落下していく姿・・・。
外見が立派でも、中身が空っぽと言う利益至上主義のホテルと言う実態がわかったのは、それから間もなくのことでした。
「ホテル」は、「ホスピタリティー」から派生した言葉。
その「ホスピタリティー」を蔑ろにした結果が、あの大惨事だったのです。
だいぶ経ってから、「ホテルニュージャパン」の跡を見ましたが、その瓦礫は「強欲の夢の跡」のような虚しさと怖さがありました。
その翌日に起きた、日航機羽田空港着陸失敗事故なども、社会的に様々な問題点を提議したとは思いましたが、ある意味「お金儲け≠企業利益」を言うことが突きつけられた最初だったかも知れません。

拙ブログで時々取り上げさせてもらう毎日新聞の「発信箱」
様々な担当記者が、署名入りで書くコラムだ。
今回は、「子供の日」をテーマに書かれていたのだが、今の日本人の生活において「お金」が大きな尺度となっているような気がしてきた。

「子供が欲しい」と思わない理由のひとつとして、「教育費にお金がかかる」といわれている。
「給食費などが払えず、援助を受ける家庭が年々増えている」と言う調査がある反面、「自分が理想とする教育を子供に受けさせるには、お金がかかりすぎる」という意見もある。
「格差社会の結果」と言ってしまえばそれまでなのだが、それほど簡単な理由ではないような気がするのだ。
まず、給食費などが払えない家庭の多くは、母子家庭だという。
フルタイムの正社員として働くことが出来ず、経済的に不安定な家庭である。
ところが「理想の教育」を求める家庭は、「お受験」等に奔走し学習塾だけではなく、様々なお稽古事をさせることができる家庭が多いのだ。
今年開校した、愛知県下の財界が作った全寮制男子中高一貫校は年間300万の費用が掛かる。それでも希望する親御さんは多く、東京や名古屋など各地で行われた入試に複数回受験した小学生もいたようだ。
このような人達が、「子育てに費用がかかりすぎる」と答えているようなのだ。

その思考は、老後にまで発展する。
年金生活となったときも「お金がかかる」と言っても、「生活が苦しい」と言う場合もあれば「年に1回くらい海外旅行にいけるだけの余裕のある生活をするためには、お金がかかる」ということなのだ。
「子育ても老後もお金次第」という生活思考が一般化しているとすれば、案外村上ファンドのように「お金儲けのどこが悪い!」という開き直り思考も支持をされるのかも知れない。
それが、日本の将来にプラスになるかどうかは、別にして。

泥仕合の様相-阪神VS村上ファンド

2006-05-05 22:40:52 | アラカルト
GW中は、なにも動かないと思っていた「阪神VS村上ファンド」。
阪神経営陣が出した村上ファンド側の提案についてのコメントに対して、村上ファンドが激しくインターネット上で反論。
今日に至っては、阪神の労働組合までも村上ファンドに対して、対抗姿勢を打ち出した。
ここまで相手側の反感をまねく姿と言うのは、どこかで見たことは無いだろうか?

去年の初めライブドアとニッポン放送・フジテレビとの、敵対的買収劇だ。
結局、フジテレビは値上がりしたライブドアが保有していた、ニッポン放送株を買取、ライブドアの株主として業務提携を検討と言うことで、終わった。
ライブドアとの業務提携は、堀江容疑者他元経営陣の逮捕によって実現することは無かったが。
今回は、買収ではく「企業価値を上げるために必要な経営提案ができる役員派遣」ということなのだが、この「企業価値を上げる経営提案・事業提案」というのも、やはりライブドアVSニッポン放送・フジテレビの時に聞いた言葉だ。

村上氏と近い考えを持っている、阪神の外部取締役・玉井氏なども「保有している土地の売買」を言っているようなのだが、阪神だけではなく鉄道事業をメインにしている企業は、沿線の土地を保有し、住宅開発などをしてきた。
それらが、鉄道事業に次ぐ事業へと発展していくのだ。
まぁ、そんなことくらい十分承知の上だとは思うのだが、土地の売買と言う発想もなんとなく一昔前のような思考のような気がする。

それにしても、阪神の経営陣・社員・阪神タイガースファンを敵にまわして、勝算ありと村上氏は考えているのだろうか?
「企業価値」=「株価」というモノサシだけが、社会的企業価値ではないはずなのだが。