日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

小沢公認候補たちはどうなる?

2010-06-06 06:19:42 | 徒然
鳩山さんが総理を辞任した。
そして、小沢さんも民主党幹事長の職を辞するコトになった。
これまでの「政治とお金の問題」などの対応を見れば、当然といえば当然だろう。
少なくとも小沢さんが最大の目的としている「選挙に勝つ!」ためには、避けて通れない問題なのだから。

しかし、昨夜のニュースを見ていると小沢さんは「選挙に勝ったら、再び党の中心として働きたい」という強い意志を持っていらっしゃるようだ。
「思い」を持つことは、自由だし、その内容も人それぞれ。
小沢さんが強い思いを持って、「党の中心、政治の中心となって働きたい」というコトは、自由だと思う。
ただ、選挙民である国民の多くが、それを支持するかどうか、というコトなだけだ。
小沢さんお一人のコトなので、小沢さんが選挙後お考えになれば良いと思う。
それより気になっているコトがある。
それは、小沢さんが中心となって公認した次の参議院選挙の候補者たちだ。

「小沢カラー」というか、小沢さんが口説き落とした(元)スポーツ選手やタレント候補たち。
多くの候補者たちが「比例区」での候補者たちだが、小沢さんが考えたように「有名選手・タレントだから」という理由で、投票する人は小沢さんが想像するよりも遥かに少ないのではないだろうか?
その候補者の口から、その人が考える政策が話されなければ、例え「比例区」であっても「民主党」という政党名も、候補者の名前も書かないのではないだろうか?
逆に、「小沢さんの影」の様なモノを感じて、あえて書かないという人もいるかも知れない。

もう一つは、小沢さんのこれまでの政治手法が、今の社会に通じるのか?という点だ。
小沢さんご自身は気が付いていないかも知れないのだが、多くの選挙民は「旧来の自民党チックな政治には限界がきている」と感じているのではないだろうか?
だから、新聞各社・テレビ局各社の実施している「世論調査」でも、民主党の「政治とお金の問題」がクローズアップされた時でも、自民党の支持率が思いのほか低かったのではないだろうか?

「民主党の小沢さんが、一番(旧来の)自民党らしい」と言われるコトを考えれば、小沢さんが再び政治の表舞台どころか、裏舞台でも活躍するコトを気持ちとして良いモノだと感じていない選挙民が多いのでは?
そのことを「選挙のプロ」である、小沢さんが感じていないとすれば、小沢さんの政治感も・・・という気がするのだ。

と同時に、メディアが盛んに取り上げている「小沢論」にも違和感を感じている。
確かに、永田町的にはメディアが報じている通りなのかも知れない。
でも、永田町で働く国会議員を選ぶのは私たち選挙民なのだ。
「小沢手法の政治は限界なんじゃない?」と今、多くの選挙民が感じているのではないだろうか?

いずれにしても、来月にある参議院選挙でその答えが出るはずだ。

社会人だから、勉強がしたい

2010-06-04 21:03:32 | ライフスタイル
日経新聞のWEBサイトを見ていたら、「京大、iPadで講義視聴」という内容の記事がUpされていた。
気になって京大のHPへアクセスすると、6月4日付けで「京都大学モバイル講義視聴システム・講義コンテンツの学内配付開始、iPadでも稼働」というプレスリリースがでていた。

先月末に発売されたiPadだが、「興味はあっても、どう使おうか?」という感じで、様子見という方は多いのではないだろうか?
私も、その一人だ。
一部では「ネットが使えるおもちゃ」と評する方もいらっしゃるようだが、私の中では「どう使ったら、便利なツールなのか掴み切れていない」電子ツールなのだ。
もちろん、「電子書籍」という魅力もあるとは思うのだが、アナログ派の私としては、やはり「本は紙で読みたい」と思っている。
将来的には、「電子書籍の方が便利」というコトになるのかも知れないが、旧作が電子書籍になるとは限らず、雑誌などは電子書籍が中心になっていくような気がしている。

それでも、発売当日は色々な使い方という話題もあった。
その一つが、医療現場での活用だ。
MRI画像などを取り込み、手術の時に活用する。という方法から、他の病院での治療歴を含めた「カルテの一元化」という考えもあるようだ。

そのような話題の中でも、一際話題となったのが「学生に無償でiPadを配布し、授業に活用する」という名古屋にある大学の話だった。
その時は、「学生集めも大変だ・・・」程度にしか思わなかったのだが、今回の京大の「モバイル講義視聴」というコトには、とても魅力を感じた。
先日エントリさせていただいた「ハーバード大学白熱教室」のような授業が、大学生ではない社会人である私も受講できたら、どんなに楽しいだろう!と、思ったからだ。

社会に出てから、30年近く経って感じることは「大学生の頃よりも、勉強がしたい!」という意欲が強くあるというコトだ。
実際、自分の不勉強さを感じるコトが実に多いのだ。

今回の京大での試みは、あくまでも京大生に限られているようだが、日本の大学ももっと積極的に、一つのコンテンツ事業として、大学の授業を公開してはどうだろう。
もちろん、視聴するに当たっては「授業料」は必要だと思うが、授業を公開するコトによって得られるモノ・コトもあるのではないだろうか?
是非、一般公開をして欲しい京大のモバイル講義だ。

地域限定?いえいえ一村限定商品です

2010-06-03 19:58:11 | マーケティング
旅行好きな友人から熊野詣で旅行のお土産として、チョッと変わったネーミングの飴を下さった。
「邪払」という名前の飴。
「邪気を払う」というネーミングをみて、「縁起が良さそう!」と思いありがたく頂くコトに。
飴のパッケージをよくよく見ると、「じゃばら(邪払)」という果物から作られた飴のようだ。
気になって、早速ネットで調べてみる(こういう時、ネットはとても便利な道具だ)。
どうやら、和歌山県の北山村限定の柑橘系の植物らしい。
「北山村じゃばらショッピングサイト」

「北山村」という名前では思い出せなかったのだが、「平成の大合併」が行われた頃「日本唯一の飛地自治体」として、話題になった村・北山村が原産地で、現在でも北山村でしか取れない果物だという。
これまで「一村一品運動」などで、山間部の農村などでは「おらが村の特産品」を作ってきたが、この「じゃばら(邪払)」のような、特定地域でしか取れない農作物というのは、余り見かけないように思う。
もちろん、種子島や沖縄の「紫芋」などはあるが、一つの村でしかという限定的な農作物というのは珍しいのではないだろうか?

その「じゃばら(邪払)」を使って、地域ブランド化をしようと現在動いているようだ。
と言っても、小さな山村というコトを考えれば、大々的なコマーシャルを打つことは出来ない。
そこで、和歌山県の特産物を扱うショッピングサイトに出店したり、楽天に出店するコトで、より全国的にPRしようとしている。
実際、和歌山県の特産品ショッピングサイトでは、人気商品No.1になっている。
もしかしたら、グルメな人たちには既に有名になりつつあるのかも知れない。

この「じゃばら(邪払)」の北山村のように、一村限定の商品を何とか全国区にしようとした場合、自治体がネット通販を積極的に利用する、というのも一つの方法かも知れない。
サイトの作りはとても素朴な印象だが、逆に素朴なことで村の雰囲気が伝わってくる。

ネットという情報ツールの登場で、「都市部に何とかモノを売り込む」という方法が変わってきた一例のような気がする。
最近では、楽天の人気(スィーツ)店を百貨店の催事として出店させ、人気を博している。
「ネット通販⇒百貨店の物産展⇒全国的顧客を創る」という、新しい地方の特産品市場の創り方となるかもしれない。




W杯とルイヴィトン

2010-06-02 12:26:35 | アラカルト
世間的には「鳩山総理、辞任。小沢幹事長も」なのだと思うのだが、チョッと違う話題を。

ご存知の様に、間もなくFIFAW杯南アフリカ大会が始まる。
「観戦ツアーなどが売り切れた」と言う話は聞かないのだが、それでもイロイロなところでは「W杯商戦」が繰り広げられている。
そんな中、今日の新聞にルイヴィトンの全面広告が掲載されていた。
紹介しているルイヴィトンのサイトでは、動画として見られるのだが、とにかく登場人物が豪華だ。
サッカーファンならずとも、顔をみれば分ると言う人物が登場している(若い女性は除く)。

登場人物は3人。
サッカーの神様・ペレ。
様々な伝説を残している、現アルゼンチン代表監督でアルゼンチンの英雄・マラドーナ。
(日本が初めて出場した)フランス大会は、この男の大会だった!と言わせた、ジダン。
世代的にも、もちろん活躍した時代も違う3人が、マドリードのカフェでレトロなサッカーゲームに興じている。
リラックスした中に、サッカーが大好きだ!と言う雰囲気の、素敵なショットだ。
背景に写りこんでいるのは、もちろんヴィトンのモノグラムのスーツケースやカバン。
スーツケースには「Z・Z」の刺繍が見えることから、ジダンのスーツケースだと言うことがわかると言う、チョッと凝った演出もされている。

そしてコピーには「3人の類い稀なる人生という旅。伝説のゲーム。」とある。
日本での受け止められ方はともかく、ヴィトンの真髄は「旅行カバン」だ。
だからこそ、この広告でも「旅行」をテーマとしているのだろう。
彼ら3人が、マドリードのカフェで出会い、共にサッカーというスポーツで旅をしている・・・そんな印象を与える広告となっている。

だからと言って、この夏の新作をアピールしているわけではない。
この広告は、W杯という世界で活躍したサッカー人の旅物語で、そこにはヴィトンがいつもある。
「旅とヴィトンの素敵な関係」を表している、一種の企業広告だ。
W杯間近だからこそ、生きてくる広告だとも言える。

ただ、気になるのは最後の一文。
「ルイ・ヴィトンは地球温暖化防止プロジェクトを支援します」という文だ。
ヴィトンが、このようなプロジェクトに積極的なコトは知っているが、全体のイメージに対して、「取って付けたような」印象を持ってしまう。
写真とコトバが合っていないのだ。

広告写真としては、素晴らしいだけに取って付けたような文が、逆に気になる。
もし、それを狙っているだとしたら、なかなか曲者の広告かも知れない。







日本的感覚で解決できる?

2010-06-01 20:19:38 | ビジネス
時折コメントを下さる、「大西宏のマーケティングエッセンス」を拝読させて頂いていたら、「iPadの弱点」というエントリをされていた。
動画を見ると「確かに!」と、頷く弱点だった。

iPhoneのヒット以来、携帯電話の液晶画面は大きくなる傾向にある。
それだけではなくPCの操作もWindows Vistからは、画面に触って操作する方法が出来るようになった。
そして、今回発売になったiPadの操作は画面に触る操作が基本となっている。
当然のコトながら、操作をすれば画面には手の油などで指紋がつく。
その指紋が気になって、1日に何度も画面を拭いてしまうというのが、動画で紹介されている。

この画面を見ながら、フッと思ったことがある。
それは、多くの人が携帯電話に付けているであろう「ストラップ」だ。
「携帯ストラップ」と言っても、画面クリーナー用のストラップだ。
私もそうなのだが、携帯電話を使った後何気なく指紋などの跡が気になって、画面クリーナーの付いた携帯ストラップで、つい拭いてしまう。

と言っても、iPadの画面を「画面クリーナーの携帯ストラップ」で拭くには難がありすぎる。
で思いついたのが、日本人(女性のみ?)が好きな「カバー」だ。
ボックスティシューにカバーをかけたり、炊飯器やPCなどにカバーをするのは日本人(女性のみ?)の感覚だと言われている。
カバーをするコトで、汚れを防ぐだけではなく見た目も美しくと言うのが、その理由だと思うのだが、iPodのシリコンケースなどもごく当たり前に売られているコトをみると、多くの人がiPodをシリコンケースなどに入れているのではないだろうか?と、思ったのだ。

その様なケースに、チョッとしたキャラクターの中にメガネ拭きのような布を、折りたたんで(日本の折り紙技術!)入れた少し大きめのストラップと言うのは、ありえるのでは?と、思ったのだ。

iPadの発売で、このような「感覚的操作の電子機器」というのは、増えてくると思う。
日本人ほどではないにしても、液晶画面についた指紋などが気になって拭取る人たちも増えてくるのではないだろうか?
だからと言って、ハンカチを度々出して拭くのは面倒臭い。
何よりも「オシャレじゃない」。
マーケティング的には「ニッチ市場」的な商品だが、新しい市場が生まれると言うことは、派生市場も生まれる、そんな視点もときには必要だと思う。