日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

アジアが注目、80年代ファッション?

2011-02-02 11:36:44 | トレンド
先日、新聞に「コムデギャルソン、東アジア進出」と言う記事が掲載されていた。
そのときは、「川久保玲さんのファッションが、アジアで受け入れられるのか?」と言う気がした。
それだけではなく、「今の日本の若い世代は川久保玲という、デザイナーを知っているのだろうか?」と言う疑問があった。

そんなコトを思っていたら、今日書店で「山本耀司」さんを特集したメンズファッション誌が置かれていた。
山本耀司さんについても、川久保玲さん同様今の日本の若い世代の人たちにとって、どれだけの認知度があるのだろう?
と言うのも川久保玲さんにしても山本耀司さんにしても、注目を浴びていた時代が80年代~90年代だったからだ。
もちろん、現在でもブランド「コムデギャルソン」や「Y’s」と言うブランド名は残っている(山本耀司さんの会社「株式会社ワイズ」は一度破綻をしているが、支援企業により事業は継続している)。
コムデギャルゾンの場合、渡辺淳弥さんが後継者として活躍されている。

川久保玲さんと山本耀司さんの共通点を上げるとすれば、その独特の色使いや非構築的なデザインだろう。
特に80年代、その色使いや非構築的デザインでファッションの中心地・パリコレクションで絶賛を浴び、その後のジャン=ポール・ゴルチェなどにも影響を与える存在となった。
もちろん、当時の日本でも人気は高く、一時期、コムデギャルソンやY’sの服を着た若者を「カラス族」と呼んだりもした。

そんな一斉を風靡したお二人だが、バブル到来の頃から日本での人気は失速したような記憶がある。
当時の社会的雰囲気からすれば、お二人のデザインは表面的派手さが無さ過ぎたように思う。
そのバブルをキッカケに、お二人の日本での活躍は表舞台から忘れ去られて言ったような印象がある。

そんなお二人が、今また注目を浴びると言うのは、時代と言うコトだけだろうか?
川久保玲さんの場合、中国・韓国の企業が出店に関わっているというコトを考えると、第2のレナウン?と言う気もしてくるのだ。
と同時に、今の日本のファッション業界の元気の無さは、若いデザイナーが育っていないコトが一因かもしれないと感じている。

そろそろ、若者の意識を変えるくらいの衝撃的なデザイナーが出現して欲しいモノだ。
でなければ、日本のファッション、服飾文化はドンドン安っぽいモノになってしまう・・・そんな危機感をもっている。

政治家のコトバ

2011-02-01 13:42:43 | 徒然
昨日、小沢さんが「強制起訴」された。
小沢さんとすれば「プロである検察が(起訴を)見送ったのに、何故、素人が・・・」と言う気持ちがあるのではないだろうか?

小沢さん自身は、常々「一点もやましいことは無い」と言ってこられた。
であれば、ご自身のコトバで多くの人の目のある所で話されたら良いのでは?と、思うのは多分私が素人だからだろう。
でも、小沢さんが見誤った点があるとすれば、素人にわかる話をされてこなかったと言うことではないだろうか?

今回の小沢さんの問題が表面化し、強制起訴が決まったことからいわゆる大手出版社が出している週刊誌などでは、「小沢擁護」とも取れる内容の記事が目立つようになっていた。
「何故、いきなり小沢擁護的論調が増えたのか?」と、疑問だったのだ。
それまでは、何となく小沢さんに対して冷たいというか、厳しい論調が多かったように感じていたから、尚更だった。

私は別に小沢さんに対して思い入れがあるわけではないので、「そうなんですか・・・」という程度にしか思っていなかった。
小沢さんに後ろ暗い部分があるとか無いとかというよりも、小沢さんの政治手法そのものに時代遅れ感を持っていたので、いつまで小沢さん発想で政治をするのだろう?と言う気がしていたし、その意味では「一番自民党らしい民主党・小沢一郎」という印象を持っていた。
だからこそ、いきなり「小沢擁護記事」が目立つようになると、小沢さん的政治の方が雑誌は嬉しいのかな?と、思っていたりしたのだった。

小沢さんは「モノを言わない」コトで、政治力を発揮してきた政治家なのかも知れない。
その対極にあったのが、小泉純一郎さんなのではないだろうか?
最近、息子さんの小泉進次郎さんの話し方・コトバ遣いがお父さんそっくりなことに、ビックリすることがあるのだが、まだまだ若い小泉Jr.にコメントを求めるメディアは、お父さんの小泉さんを今だに求めているように思えてならない。
選挙民の多くは、そんなコトにまったく興味も関心も無いのに・・・。

ただ、今求められている政治家の能力の一つは、「ビジョンを自分の言葉で話し掛けられる」と言うコトのような気がしている。
その能力を十二分に発揮しているのが、蓮舫さんだろう。
流行語となった「一番でなくてはダメなんですか?」というコトバは、その場面だけが取り上げられ、独り歩きをしてしまった感があるが、それほどインパクトがあったコトバだろう。
何故インパクトがあったのか?と考えると、それは私たちが普通に思ったコトを端的に一言で言い表したからなのではないだろうか?

小沢さんは、その意味で素人の発想・考えを軽く見ていていたように思う。
「強制起訴」という法的問題と言うよりも、小沢さん自身の「発信力」が問われているのではないだろうか?