■防衛フォーラム
来年度予算に関する話題をF-2戦闘機の後継機とその関連技術開発等に焦点を絞ってまとめてみました。
防衛省は次期戦闘機開発費用として1127億円を来年度予算概算要求に盛り込みました。次期戦闘機開発は航空自衛隊のF-2戦闘機後継として開発が進められているもので、イギリスと日本とイタリアを加えた参加国国際共同開発の姿勢が示されており、2024年4月にはGIGOky報道開発期間を年度内に設置することで開発各国の合意に至っています。
来年度予算に要求された1127億円は機体及びエンジン共同設計のための費用と位置づけられていまして、まだ初飛行という次期ではありませんが、来年度には飛行試験準備が開始されるとのこと。イギリスのテンペスト計画とともに日本も既にX-2実験機というかたちで航空機として具現化技術は有しており、開発は2028年には初飛行を予定しています。
日本とイギリスにイタリアという参加国が開発する背景には日本は南西諸島と太平洋地域という広大な空域を、イギリスは北海北方のGIUKギャップを、イタリアは北アフリカでの航空作戦を念頭に大きな戦闘行動半径を必須としている関係があります。近年のミサイル技術進化により、F-35のような行動半径の機体は基地が脆弱性を持つ点も指摘される。■
航空自衛隊は中距離空対空ミサイルの増強を行います。国産と海外製ミサイルの導入に加えて、国産ミサイルの新型開発が平行して行われるという。先ず来年度概算要求には次期中距離空対空誘導弾の開発として59億円が要求、これは性能確認試験に関する予算となっていて、ミサ着るそのもについては一定程度目処がついたことを意味しています。
AIM-120AMRAAM中距離空対空ミサイルの調達費用として113億円が来年度予算概算要求に盛り込まれました。過去の輸出実績ですが2017年のアメリカからの有償軍事供与では日本への一例として2017年にAIM-120C-7ミサイル56発が1億1300万ドル、2023年にはAIM-120C-8ミサイル120発が2億2400万ドルなど既に各種572発を供与した実績が。
AAM-4B空対空ミサイル調達費用に143億円が要求されています、AMRAAMと平行調達されていますが、アクティヴフューズドアレイレーダーを採用するとともに巡航ミサイルへの対処能力も高く設定されており、射程はAIM-120Bミサイルよりも若干優位にあるとされます。ただAIM-120Bの射程は70kmですがAIM-120Cの射程は100kmを超えます。■
防衛装備庁は無人ステルス給油機にかかわる検討として一般競争入札の公示を行いました。無人空中給油機としてはアメリカ海軍がボーイングMQ-25無人空中給油機を試験中です。もともとアメリカではX-47B艦上無人攻撃機が開発されており、原子力空母ジョージブッシュでの発着試験には成功していますが用途が限られるとして不採用となりました。
CBARS艦上空中給油システム計画として、X-47の開発情報などを元に進められたのがMQ-25で、こちらも艦上運用を念頭都市、E-2D早期警戒機やF-35戦闘機への給油などを行うとしています。大型の空中給油機は競合地域で運用するには近年の空対空ミサイル長射程化により年々危険度が増しており、ここでステルス無人機が注目されたかたち。
防衛装備庁は技術確立に向けた技術課題抽出を第一段階として提示しているため、MQ-25をそのまま導入するという方式ではないもよう。機動性確保に関する研究動向の分析や最適経路生成技術、そして周囲状況監視技術の分析についての研究を一般競争入札することとしています。即座ではないものの日本の無人機運用が変革期を迎えたといえる事例です。■
防衛省は次期戦闘機と関連する無人機等との研究を推進します。戦闘機は通常ロッテ編隊として2機で運用されますが、片方を無人機とする研究のひとつ。具体的には来年度予算概算要求に129億円が盛り込まれ、昨年度と今年度に実施されている戦闘機と連携する無人僚機の開発を進めており、そのためのAI人工知能の研究を重ねてすすめるとのこと。
MQ-28ゴーストバットとして、この種の技術ではオーストラリアがボーイングオーストラリア社とともに進めた無人僚機が先行しています。この機体はロイヤルウイングマンとして開発され2021年に初飛行を迎えました。戦闘機に随伴するとともに支援を担い、人工知能を用いて単独運用も可能、はぐれたさいには自律飛行で帰還することも可能という。
ロイヤルウイングマンは超音速飛行能力がなく、能力は限定的ですが亜音速領域では戦闘機に随伴する能力を持ち、ステルス機が行えない危険な索敵任務や、高付加価値をもつステルス機が危険にさらされた際にはおとりを含めた任務を担います。ただ、MQ-28には攻撃能力も無く、空中給油能力についても現時点では無い。防衛省は先ず、研究を進める。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
来年度予算に関する話題をF-2戦闘機の後継機とその関連技術開発等に焦点を絞ってまとめてみました。
防衛省は次期戦闘機開発費用として1127億円を来年度予算概算要求に盛り込みました。次期戦闘機開発は航空自衛隊のF-2戦闘機後継として開発が進められているもので、イギリスと日本とイタリアを加えた参加国国際共同開発の姿勢が示されており、2024年4月にはGIGOky報道開発期間を年度内に設置することで開発各国の合意に至っています。
来年度予算に要求された1127億円は機体及びエンジン共同設計のための費用と位置づけられていまして、まだ初飛行という次期ではありませんが、来年度には飛行試験準備が開始されるとのこと。イギリスのテンペスト計画とともに日本も既にX-2実験機というかたちで航空機として具現化技術は有しており、開発は2028年には初飛行を予定しています。
日本とイギリスにイタリアという参加国が開発する背景には日本は南西諸島と太平洋地域という広大な空域を、イギリスは北海北方のGIUKギャップを、イタリアは北アフリカでの航空作戦を念頭に大きな戦闘行動半径を必須としている関係があります。近年のミサイル技術進化により、F-35のような行動半径の機体は基地が脆弱性を持つ点も指摘される。■
航空自衛隊は中距離空対空ミサイルの増強を行います。国産と海外製ミサイルの導入に加えて、国産ミサイルの新型開発が平行して行われるという。先ず来年度概算要求には次期中距離空対空誘導弾の開発として59億円が要求、これは性能確認試験に関する予算となっていて、ミサ着るそのもについては一定程度目処がついたことを意味しています。
AIM-120AMRAAM中距離空対空ミサイルの調達費用として113億円が来年度予算概算要求に盛り込まれました。過去の輸出実績ですが2017年のアメリカからの有償軍事供与では日本への一例として2017年にAIM-120C-7ミサイル56発が1億1300万ドル、2023年にはAIM-120C-8ミサイル120発が2億2400万ドルなど既に各種572発を供与した実績が。
AAM-4B空対空ミサイル調達費用に143億円が要求されています、AMRAAMと平行調達されていますが、アクティヴフューズドアレイレーダーを採用するとともに巡航ミサイルへの対処能力も高く設定されており、射程はAIM-120Bミサイルよりも若干優位にあるとされます。ただAIM-120Bの射程は70kmですがAIM-120Cの射程は100kmを超えます。■
防衛装備庁は無人ステルス給油機にかかわる検討として一般競争入札の公示を行いました。無人空中給油機としてはアメリカ海軍がボーイングMQ-25無人空中給油機を試験中です。もともとアメリカではX-47B艦上無人攻撃機が開発されており、原子力空母ジョージブッシュでの発着試験には成功していますが用途が限られるとして不採用となりました。
CBARS艦上空中給油システム計画として、X-47の開発情報などを元に進められたのがMQ-25で、こちらも艦上運用を念頭都市、E-2D早期警戒機やF-35戦闘機への給油などを行うとしています。大型の空中給油機は競合地域で運用するには近年の空対空ミサイル長射程化により年々危険度が増しており、ここでステルス無人機が注目されたかたち。
防衛装備庁は技術確立に向けた技術課題抽出を第一段階として提示しているため、MQ-25をそのまま導入するという方式ではないもよう。機動性確保に関する研究動向の分析や最適経路生成技術、そして周囲状況監視技術の分析についての研究を一般競争入札することとしています。即座ではないものの日本の無人機運用が変革期を迎えたといえる事例です。■
防衛省は次期戦闘機と関連する無人機等との研究を推進します。戦闘機は通常ロッテ編隊として2機で運用されますが、片方を無人機とする研究のひとつ。具体的には来年度予算概算要求に129億円が盛り込まれ、昨年度と今年度に実施されている戦闘機と連携する無人僚機の開発を進めており、そのためのAI人工知能の研究を重ねてすすめるとのこと。
MQ-28ゴーストバットとして、この種の技術ではオーストラリアがボーイングオーストラリア社とともに進めた無人僚機が先行しています。この機体はロイヤルウイングマンとして開発され2021年に初飛行を迎えました。戦闘機に随伴するとともに支援を担い、人工知能を用いて単独運用も可能、はぐれたさいには自律飛行で帰還することも可能という。
ロイヤルウイングマンは超音速飛行能力がなく、能力は限定的ですが亜音速領域では戦闘機に随伴する能力を持ち、ステルス機が行えない危険な索敵任務や、高付加価値をもつステルス機が危険にさらされた際にはおとりを含めた任務を担います。ただ、MQ-28には攻撃能力も無く、空中給油能力についても現時点では無い。防衛省は先ず、研究を進める。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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