かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

ソフトバンク新30年ビジョン

2011年01月17日 | Books



これは、またまた凄い本だ。
何せ、一企業の長期計画を、講演のDVD付きで、世間に公表し、売ってしまうのだから。
本自体は、先月の発売だが、講演が行われたのは、昨年の6月。このビジョン作成計画が立てられたのが、2009年の6月なのだそうだ。1年間の大プロジェクト。その成果を我々は、1,300円で、満喫することができる。
一年に渡っての大議論の末の、大構想だから、インパクトもBIG。

最後に、著者の祖母の話が出て、ほろっとさせる。おばあちゃんの生き様が、著者の生き様に大きな影響を与えたことがわかる。

著者は、19歳!の時に、「人生50年計画」を作ったという。

20代 名乗りを上げる
30代 軍資金を貯める
40代 ひと勝負をかける
50代 事業を完成させる
60代 次の世代に事業を継承する

コムデックスを買収したころから、著者の活躍をINGで見てきたから、この50年計画通りに、ことが進んでいることはよくわかる。
この新30年計画も、大ぼらと、著者は繰り返し講演の中で言っているが、心の中では、実現してやろうと思っているに違いない。

その最後の計画達成のため、著者は学校(アカデミア)を作り、後継者作りに、本気で取り組み出した。

後継者に学んで欲しいのは、
1、情報革命で人々を幸せに
2、志高く、正義を貫け
3、圧倒的No.1にこだわる
4、脳がちぎれるほど考えよ
5、地に足がついた革命はない

やはり、5あたりが、ふつうの人には、マネしにくいところかもしれない。

本書の付録に、本ビジョンの作成過程など、舞台裏があかされている。
アカデミアの開校式での特別講義で触れられた、これも著者が27歳で編み出したという「孫の二乗の兵法」が紹介されている。

5×5で、25の漢字からなる。

道天地将法→理念
頂情略七闘→ビジョン
一流攻守群→戦略
智信仁勇厳→将の心得
風林火山海→戦術

漢字一つ一つに意味がある。
例えば、"七"は、7割の勝算で勝負。五分五分だと失敗すると本体が倒れてしまう。9割の勝算まで待つと遅すぎるといった具合だ。

日本では、珍しい、スケールの大きい、自らビジョンを語る経営者の言葉を、聞いてみたい人にお勧め。SFチックな部分もあり、自慢話ばかりの内容ではないから、ご心配なく。

コメント
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