かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

世界は危険で面白い

2011年01月20日 | Books


渡部陽一さんは、去年ブレークしたキャラの一人。
そして、戦場カメラマンという珍しい肩書の持ち主。
何故珍しいかというと、戦場カメラマンは、普通亡くなられてから有名になる。
ロバートキャパ(ベトナム)、一ノ瀬泰造(カンボジア)、沢田教一(カンボジア)、長井健司(ミャンマー)。生きてる戦場カメラマンが、眼の前に現れるって、ありえない?

本書は、2008年が初版だから、渡部さんがマスコミにブレークする前の本だ。文章は、正直普通。椎名誠さんに書かせたら、この本の100倍にふくまらせて書けるだろう。それだけ、かなりやばいところに相当行っていることがわかる。買ったのは、第6刷。2010年11月の増刷。
出したのが産経新聞出版だが、フジテレビばかり出てる訳ではないよね!?

相当用心深い人のようで、命にかかわるところは、マラウィでマラリヤに罹ったところか。
チベットで野犬に襲われて”HELP ME!"で、助かったという話も、もちろん載っている。これは、結構TVでもネタにしているが。チベットでの高山病も相当危なかったみたい。

ベイルートの寿司屋や、バグダッドの中華料理屋の話など信じがたいが、事実なのだろう。
北朝鮮の喜び組との合コンの話も出て来るが、その道の人には、その道があるのだなと思った次第。
インドシナ半島と、インドの間の海に、アンダマンニコバル諸島があることは知っていたが、まさかここまで、日本軍が来ていたとは知らなかった。ミャンマーからインドへの侵攻は、インパール作戦の愚行で、ならなかったが、海の方では、東南アジアから一歩西へ踏み出していたのだ。日本語を話す人がまだ残っていたという。

渡部陽一さんのキャラが好きで本書を読むとがっかりするかもしれないが、世界の辺境を旅することが好きな人が読むと、はまる本。

渡部さんほど、TVでの人気が早く衰えることを祈っている少ないだろう。
でないと、また取材に行けないもんね。
本書を読むと、本当にいろんな所に行って写真を撮るのが好きな人だということがわかる。
コメント
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