今日も、寒中ゴルフだった。後半やや崩れたものの、全体では、まずます。防寒体制を整えれば、風が吹かなければ、夏より体力の消耗が少ないかも。
五木寛之さんが、百寺巡礼というシリーズを出している。2003年ぐらいから、単行本は、出ていたようだが、私は、2008年頃から、発行された文庫本の方で、読んだ。
仏教に造詣の深い五木さんの本で、全国の有名なお寺を100寺、実際に回られて著わした本。我々と同じ目線で、書いてある部分もあるし、特別に見せてもらった部分などもあるし、平易な文章で、読みやすい。もちろんメジャーなお寺が多いから、ガイドブック代わりにも使える。
文庫本シリーズを全部集めると、写真のBOXと、特製扇子がいただけたのだが、今はどうかわからない。
第一巻の奈良編では、最初に学生期(がくしょうき)、家住期(かじゅうき)、林住期(りんじゅうき)、遊行期(ゆぎょうき)の話が出て来る。インドでの、人生を25年づつ、4つの時期に分ける考え方だが、五木さんは、その中で、林住期が一番人間の充実した時期ではないかという。五木さんは、その時期、京都に移り、学生になった。
私などは、なかなかその境地に至れないのだが。
いろんな逸話も紹介される。
薬師寺の西塔は、再建されたが、東塔とは趣が違う。
1960年頃、再建すべきかという質問に対し、フランスのマルローは、即座にYES、いやウィー?と答えたという。
マルローが文化大臣だった時、黒くすすけたパリの街を、白い元の姿に戻したのだそうだ。
「建造物は、建造された時のすがたで見られる権利を有する」。
チベットのソンツエンガンラ、の話も出て来る。聖徳太子と同時代の人。国家を統一し、文化の基礎を固めた人。仏教を篤く信仰した。
それまで、チベットには文字がなかったため、留学生をインドに派遣して、チベット文字を制定した。聖徳太子は、朝鮮や、中国へ使節を派遣し、積極的に、渡来人を受け入れ、自らも渡来人から学んだ。
太子伝説の元祖は、ソンツェンガンラ、の業績ではないかとの説もあるそうだ。
いろんな話が盛りだくさんで、楽しめる本だ。