石屋のカミさん日記

仕事に趣味に 好奇心の赴くまま楽しいこと追求します!

若冲展記

2007-06-01 00:00:24 | Weblog
雨の降る日、京都の仕事の際に 行ってきました
相国寺 若冲展
すごい人だと聞いてはいたけど ハンパじゃない人・人・人・・
10時からなのに 10時には既に長~い行列
「1時間待ちです~」とお兄さんがカッパ着てスピーカー持って
叫んでる
腹をくくって 待ちました
でも・・待っても待っても 券売り場にも到着しない
腰が痛くなるほど 待ちました



待ってる最中、まわりの人とお喋りに花が咲くの
隣の老婦人は 東京から新幹線に乗って駆けつけたって
うしろの50代くらいの女性と20代くらいの娘さんは
静岡から同じく新幹線で。
その新幹線のなかに 若冲展の新聞の切り抜きを
同じように持ってるひとが何人も乗ってたって

青森から 来てる人も

伊藤若冲は江戸時代の画家
絵を描くことと禅の修業に打ち込みました
40代前半から 10年かけて描きあげた「釈迦三尊像」と
仏をとりまくさまざまな動植物を極彩色で表現した33枚の絵

この最高傑作は
自分と両親の永代供養を願って 相国寺に寄進されます
でも、明治時代に相国寺に3枚の「釈迦三尊像」を残し
30枚の「動植采絵」は 寺を救うため
皇室に献上されます

今回の展覧会は 相国寺を建立した足利義満の600年忌を
記念して 120ねんぶりに この33枚の絵が
歴史的な再会を果たすというもの

もう観れないかもしれない

2時間近く待ち やっと辿り着いた33枚
言葉を失うほどの美しさ・見事さ
天才だ!と 鳥肌が立った。
待ち時間のことなど すぐに忘れて
ただただ あまりの見事さに立ちすくんでしまう
圧倒的な絵です

若冲を 見い出し これほどまで人々を熱狂させる
きっかけをつくった コレクターのプライス氏が
この「動植采絵」を観たとき
感動で 男泣きに泣いたといわれてますが
そりゃあ、泣くでしょう、泣くでしょう・・
私まで 泣きそうになるほど素晴らしい絵でした

この絵の才能で 寺を救い
それが120年ぶりに再会するロマンに溢れた
歴史的展覧会
残すところ あと3日間

さて 最終日は どうなることやら
どれだけ待たされて この天才が描いた絵を観る事が
できるのでしょうか?

独身だった自分と 両親の永代供養を願って寺に寄進するべく
一生懸命 才能を振り絞って描かれた絵をみて
子が親を想う日本人の魂を見たようだった

先の松岡農相が 自殺の前に両親のお墓参りをすませたと
聞いたのも 何か通づるものを感じ
切ない想いに浸った


石屋のカミさんらしく、若冲の墓も見てきました

右端が若冲
真ん中が足利義政
左端が藤原定家の墓です

ほかに いろんなとこ寄ってきたので
後日 若冲展記パート2をアップしますね


コメント (2)
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