石屋のカミさん日記

仕事に趣味に 好奇心の赴くまま楽しいこと追求します!

家、家にあらず

2008-11-27 23:58:21 | Weblog
やっと読み終えた~
松井今朝子著「家、家にあらず」



時代物ミステリー、本当はドキドキはらはらと
一気に徹夜でもして読んだらいい本だろうけど。
ちょっと読んだら眠くなり
何ページか読んだら忙しくなり・・の繰り返しで
とてもミステリーを読む姿勢ではなかった/ase/}

でも、さすがにラストはページを繰るのももどかしいほど
ぐぐぐ~っと本のなかの世界に浸ってしまった。

江戸時代、将軍家と同じように大名屋敷にも
「大奥」が存在していて、これはそこへ奉公にいった
瑞江という17歳の女の子が巻き込まれる事件の話。

奥御殿の華やかで且つ意地悪い面白さや
今でいうキャリアウーマンの女の出世も描いていて
とっても面白い。
家と血の絆を巡ってのミステリーは最後の場面で
「女の人生」を深く考えさせる。

次々に起こる事件や いろいろなキャラクターの登場人物、
あっと驚くラストシーン
唸ったりため息ついたり。
松井今朝子さんの筆致と時代考証の素晴らしさ、
凄いです

作者の松井今朝子さんは 
京都祇園の老舗料理屋の娘として育った。

祖母は初代中村雁治郎の娘である。

幼少のころから南座へ出入りし、早稲田大学・大学院で
演劇学(歌舞伎専攻)を学び
株式会社松竹に入社する。
歌舞伎の企画制作に携わり、退社後は歌舞伎の脚本・評論を
数多く行っている。「「吉原手引草」という面白い小説で
2007年、直木賞を受賞された。

まさに「歌舞伎劇」のひと。
江戸の庶民生活に造詣が深いのも納得できる。

まるでお芝居を観ているように小説を読み進めたもん。
写真でみたことがあるが、大変知的で上品な女性だ。
また、松井今朝子さんの小説、読んでみたい
コメント
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