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Jリーグの話題157

2018-07-31 00:42:48 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 リスペクトコラムです。
 最近、ホームグロウンという制度がささやかれ始めました。当ブログでもほとんど聞いた事がないものですが、どうやら外国人枠撤廃にもつながっている様子。ようは欧州のいい所を取り入れながら、外国人選手数の制限を撤廃しながら、日本人選手枠もキープして日本人選手を育成し、クラブの地域密着度を図る目的なのかなと。
   
【外国人枠撤廃など検討=Jリーグ】
「Jリーグは24日、東京都内でJ1、J2、J3の各実行委員会を開き、外国人枠の撤廃と、各クラブの地元出身選手などの登録を義務付ける「ホームグロウン制度」の導入に向けた本格的な議論を始めた。外国人枠撤廃には反対意見も出たというが、ある委員は「来季からもあり得る」と話した。一方で、「育成とセットで話さないといけない」という声も根強く、「ホームグロウン制度」で地域密着や育成促進を図る。」
引用:時事通信

【Jリーグ 地元枠導入へ!「ホームグロウン制度」を検討】
「登録メンバーに地元出身選手を入れることを義務付け、各クラブの若手育成を促す狙いがある。ルール化を急げば反発を招いて混乱する可能性もあるだけに、当面はホームグロウン選手の人数に応じて、各クラブへのJリーグ配分金に傾斜をつけるプランも浮上している。
 育成強化に向け、Jリーグが新たな施策を検討している。関係者は「世界との差を縮めるために、もう一度、育成を見直す必要がある。ホームグロウン制度もその一つ。日本に適した独自の形にできれば」と明かした。ホームグロウン制度は外国人枠のないプレミアリーグやブンデスリーガなどが導入。自国や地元出身の若い選手の登録を義務化することで、育成を促進する狙いがある。」
「Jリーグは来季から外国人枠の拡大を決定。現在の登録人数「3+2(2は20歳未満のプロC契約、アジア枠、タイやベトナムなど8カ国のJリーグ提携国枠、アマチュア枠)」から「5」に変更する。助っ人を増やすことでリーグ全体の競争力を上げる狙いがあるが、一歩間違えれば若手の成長を阻害することにもなりかねない。ホームグロウン制度により、各クラブにユースを中心とした“自前選手”の重要性を再確認させる効果を期待している。
 急な導入には混乱を招く懸念があり、準備段階としてホームグロウン選手の数に応じてJリーグ配分金に傾斜をつける案もある。最適な形を模索しながら議論を重ねていく。」
引用:スポニチ

 というのが現在の流れです。「ホームグロウン”home grown”」を直訳すると「家で育てた」という意味になり、世界各国から助っ人外国人を集めるなかで、自国選手がほとんど所属をしていないクラブが出てきたことや出場機会の減少から起こる代表チームの弱体化などの問題を解決する方法の1つとして導入されています。外国の事例を見てみましょう。

【イングランド(プレミアリーグ)】
 「トップ登録25選手のうち、8選手以上をホームグロウン選手とすること」とし、ホームグロウン選手を「国籍に限らず、21歳の誕生日までにイングランド協会またはウェールズ協会の登録クラブに3シーズンもしくは36ヶ月以上所属・プレーした選手」と定義。
【ドイツ(ブンデスリーガ)】
 「各クラブがドイツ国籍を持つ12選手と契約をすること」「12人のドイツ選手のうち、6選手は各クラブの地元で育成された選手でなければならない」といわゆる「ドイツ人枠」とも呼ばれる制度。
【オーストリア(ブンデスリーガ)】
 オーストリア人選手を各クラブ12名以上登録し、起用実績(試合出場時間)に応じてテレビ放映権の分配金が変動するというシステム。また、22歳以下の選手は出場時間を2倍で計算され、若手育成においてもメリットを高く設定。

 この3リーグはJリーグと違い、外国人枠を撤廃した代わりとして制度を設定。ではJリーグではどういう動きなのか。まずは現在の制度から見てみましょうか。
【Jリーグにおける「外国人枠」】
 ・「外国籍選手」3名
【条件付き外国籍選手】 =以下の中から2名以内で合計5名まで登録可。
 ・「アマチュア選手」2名以内
 ・「20歳未満のプロC選手」2名以内
 ・「アジア枠(AFC加盟国の国籍を持つ選手」1名以内
 ・「提携国枠(Jリーグ提携国の国籍を持つ選手)」2名以内

 外国人枠が設定されている中で、ホームグロウン制度を導入するという流れで、日本人選手ではなくよりローカルに各チームの地元出身選手や自チームのユース出身者の保有数増加を目的とするべきではないかという声があったようです。その中で「地元」をどう設定するのかという課題が指摘されています。以下がその主なものです。
・「地元」をどの範囲とするのか。
・越境留学の高校生やユース選手、大学生の扱い。
・各都道府県ごとのサッカー人口の違いによる戦力格差。
・最低保有人数などの制限によるチームへの財政面での影響
引用:SHOOTY

 という内容でしたが、読者の皆さんおわかりになりましたか? なかなか難解だし、Jリーグでもそう簡単には話が進まないと思います。純粋に思うのが、地方クラブは大丈夫なの?というものです。例えば地元J2岡山は、レギュラーの地元選手はほぼゼロ人。アカデミーからトップに上がって来る選手はほとんどいません(一握りはいるようですが、ほとんど機能はしていない様子)。そんな田舎の2部クラブでホームグロウン制は機能するのかと思います。J1柏などは下部組織もしっかりしているし、ここ数年は千葉県出身選手に声をかけ、集めている傾向にあるので、この制度はクリアしそうですが、つい数年前まで「ファジアーノネクスト」という特異な下部組織を保有していたため、ユース等の下部組織の育成が遅れたJ2岡山はしんどいかな。
 本当にこの、日本版ホームグロウン制度が機能すれば、Jリーグも地元選手が応援できるという事で、地元クラブへの馴染み感が増して、人気も上昇し、観客動員にも貢献できるかもしれません。いろいろ試行錯誤されてはどうでしょうか。
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