虚栄 作:久坂部 羊
長い小説だった
そのわりに、非常に読みやすくて、
はたはたと話が進んでいき、何より理解しやすいと
大変優れた小説でありました
ありましたけれども、
なんだろうか、読み終わって思うとというか、
読んでいるさなかから思ったことだけども、
物凄いメッセージ性というか、伝えたいことが明確な、
いや、露骨なという言い方がふさわしい
そう感じるような、随分、論理的といったらいいか、
分別、理屈がまかりとおった読み応えだったのであります
なんだろう、面白かったんだけども、
なんか、しっくりこない、
小説を読んだという、独特の高揚感が得られなかったのであります
内容は、ガン医療についてのお話で、
そこにまつわるありとあらゆる問題や、課題、
夢や希望に、研究と医局政治というのが
まさに網羅されておりまして、
なんだろう、ガンをとりまく、全てのキャラクタを
なんとか総動員したといったらいいのか、
パターンを網羅することを目的としたような具合で、
設定が固いといったらいいのか、
なんとも、キャラクタなんだけども、愛着がもてないというか
どうにも、居心地の悪い登場人物ばかりでありました
もっとも、これだけ網羅されると
本当に問題となっている部分なんかが、
大変わかりやすく示されていまして、
それでいて、最終的には、ガンはわからないと
そこに終着するわけなんだけども
読み終わって、すかっと爽快なんてのとは程遠い
夢があるかというとそうでもない、
なんか、妙な説教を受けたような気分すらあると
私にはどうにも、あわなかったのでありました
とはいえ、読み物というか、
小説仕立てで、ガン医療の体系網羅ができるというのは
かなりステキなことでありまして、
ガンに関する読み物というジャンルとしては
きわめて秀逸だったんじゃなかろうか、
こんなに色々あるのかと、ためになったように感じるのであります
個人的には、ガンは治るものは治るし、
治らないのは治らないんだから、
わざわざ手術をする必要はないという暴論が、
けっこうステキな考え方だなと思いつつ、
それでいて、ガンになると抵抗するということがひとつ
生き方にもなってしまうという
人間のあり方なんかも見えてきて
なるほどなぁと、素直に感心もさせられるのでありました
考えさせられる内容ながら、
ちょっと疲れたと感じたのであります
長い小説だった
そのわりに、非常に読みやすくて、
はたはたと話が進んでいき、何より理解しやすいと
大変優れた小説でありました
ありましたけれども、
なんだろうか、読み終わって思うとというか、
読んでいるさなかから思ったことだけども、
物凄いメッセージ性というか、伝えたいことが明確な、
いや、露骨なという言い方がふさわしい
そう感じるような、随分、論理的といったらいいか、
分別、理屈がまかりとおった読み応えだったのであります
なんだろう、面白かったんだけども、
なんか、しっくりこない、
小説を読んだという、独特の高揚感が得られなかったのであります
内容は、ガン医療についてのお話で、
そこにまつわるありとあらゆる問題や、課題、
夢や希望に、研究と医局政治というのが
まさに網羅されておりまして、
なんだろう、ガンをとりまく、全てのキャラクタを
なんとか総動員したといったらいいのか、
パターンを網羅することを目的としたような具合で、
設定が固いといったらいいのか、
なんとも、キャラクタなんだけども、愛着がもてないというか
どうにも、居心地の悪い登場人物ばかりでありました
もっとも、これだけ網羅されると
本当に問題となっている部分なんかが、
大変わかりやすく示されていまして、
それでいて、最終的には、ガンはわからないと
そこに終着するわけなんだけども
読み終わって、すかっと爽快なんてのとは程遠い
夢があるかというとそうでもない、
なんか、妙な説教を受けたような気分すらあると
私にはどうにも、あわなかったのでありました
とはいえ、読み物というか、
小説仕立てで、ガン医療の体系網羅ができるというのは
かなりステキなことでありまして、
ガンに関する読み物というジャンルとしては
きわめて秀逸だったんじゃなかろうか、
こんなに色々あるのかと、ためになったように感じるのであります
個人的には、ガンは治るものは治るし、
治らないのは治らないんだから、
わざわざ手術をする必要はないという暴論が、
けっこうステキな考え方だなと思いつつ、
それでいて、ガンになると抵抗するということがひとつ
生き方にもなってしまうという
人間のあり方なんかも見えてきて
なるほどなぁと、素直に感心もさせられるのでありました
考えさせられる内容ながら、
ちょっと疲れたと感じたのであります