CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

横山大観展

2018-07-12 21:28:33 | 陶磁器を探す旅と名物
久しぶりに美術館めぐりであります
京都近代美術館でやっていた、横山大観展を見てきたので
もさもさっとレビウしておく

鑑定団で、出てきたら大体ニセモノと相場が決まっているほど
高い人気を誇る横山大観の展覧会であります
正直、有名だと名前は知っているが
じゃぁ、代表作はといわれて、絵を見たら、
ああこれ見たことあるといえるものの
その作品名やら、そもそも、その絵が大観かどうかはわからんと
その程度の知識でありまして
いたく反省しながら見たのでありますが、
凄い面白かった、明治、大正、昭和でだいたい作品を分けていまして
とりわけ、大正の頃のが面白かったというか
見事だと感じたのであります
写実的とはちょっと違うが、かなり精緻な日本画だけども
徐々にシンプルに、ちょっとしたデザイン化していくというのが面白くて、
今回のでもポスターに使われて非常に有名な
群青富士なんかが、見事でありまして
あれ以外にも、様々にイラスト化したみたいなシンプルなものが面白かったのであります

個人的にかっこいいというか、感銘を受けた作品は、
群青富士、焚火、飛泉の三作品でありまして
いずれも、かなり省略されたというか、
強い印象を受ける、ポップなそれこれで面白かったのであります

特に焚火については、3幅の軸なんだけれども、
左右に焚き火を囲む人物、真ん中に焚き火という構図になっていて
それぞれ一枚一枚でも面白いんだが、
三枚並んでいるときの、独特の間合いというか、
なんか印象が凄く好きなのでありました
あれが飾ってある部屋というのがあれば、
それは本当、いいなぁなんて思い描いてしまう魅力があったのであります

もう一本、飛泉というのも凄く印象的な作品でありまして
瀧の図なんだろうけども、遠くから見て、本当にそこが瀧のようにも見えるほど
特に精緻さや、精彩さがあるわけでないのに
強く印象づけられる迫力があってステキであります
ひところ写真で滝を撮る練習をしていたけども、
まさにあの感じを絵で、いとも簡単に記しているというのが
あの表現が滝にとって一番よいとわかって描いているんだなと
しみじみ思い知らされたのでありました
これもシンプルになっている、墨だけなのに
奥深い、なんだったら、音が聞こえてくるような
みずみずしさみたいなのを感じたのでありました

このほかも、通常展示のほうでも、大観が結構飾られていて
案外というか、かなりの作品が作られたんだなと思いつつ、
落款だとかあれこれ見てまわれば、
あまりにも種類がいっぱいありすぎて
ひょっとすると、どれかはニセモノなんじゃねぇかと疑ったりしたり
なんだかんだ、楽しく過ごせたのでありました

通常展のほうで、まったく別物ながら
マティスとピカソの展示をしていて
ちょうど原田マハさんの短編を読んでいたので
タイムリーに楽しめたのもよかったのであります
そうか、こういう展示のもっと凄いのを
あの作品では思い描いていたんだななんて追体験みたいなのができて

まぁ、特に素養があるわけでもないが
美術鑑賞を楽しんだのであります