中国人物伝4 変革と激動の時代 明・清・近現代 著:井波 律子
ついに最終巻であります
一気に近世、近代を駆けていくのでありますけども
明くらいの時代になれば、相当の文献が残っているのもあってか、
また、文化の充実も伺われて、小説家などの
文筆文化人がたくさん紹介されていて、
正直、まったく知識がないので新鮮に読めたのでありました
とはいえ、明という時代が創った
一種の狂騒みたいなのが衝撃的でありまして
こういった文人や、政治に携わった人たちという
記録に残るべくして残った人は
なるほど面白そうな人生であるなと思わされるんだが
この人たちを支えるようにして、
苦労に苦労を重ねまくった人民が山ほどいるんだろうと思うと
なかなか楽しいと言い切れるわけではないんだが
凄い人がいたもんだと思わされるばかりであります
しかし、明時代の腐敗ははなはだしかったようで、
宦官が跋扈すると、どれほど酷いことになるのか
このあたりがよくよくわかるというか
これだったら、ひょっとして
秀吉の明出兵は勝てた可能性もあったんじゃないかと
思わされたりしたのでありました
もっとも、その切欠になって、さらには
ヌルハチが清を建てる嚆矢をつけるわけだから
なかなか時代というのは面白い
明時代に、そんな酷い有様だったおかげか
ここ何年かで読み終えた、水滸伝、西遊記なんていう
巷間にあった物語が、本の体裁になったというのが
非常に重要なところだったようで、
この流れを受けつつ、清の時代にも漢民族のあぶれた知識人による
民間における文化の開花が進んだというのが
ステキでありますなと読んで思うところでありました
明末から清初が激動で、この頃の武将や官吏に
もう、どうしようもないくらい酷いのもいたようで
この頃から、中国ではとりあえず数字を盛るということを行っているようで
蜀が滅びるんじゃないか、いや、既に滅びたんじゃないかというほどの
大殺戮が繰り広げられたり、興味深いところでありました
個人的に調べていた、鄭成功はちょっとしか出てこなかったので残念だったけども
このあたりから、おそらく取り上げるべき人物が多くなりすぎたのか
わりとあっさりというか、さっさと終わってしまって
近代においては、魯迅と毛沢東が取り上げられるのみと
やや残念でありました、まぁ、清においては西太后を扱えば
おおよそわかるからいいようでもあるんだが
もうちょっと、清文化繚乱の頃の名君を掘り下げて欲しかったかなと
読み終えて思うのでありました
ともかく、毛沢東が名文家であったのが意外で、
だけども、扇情文というか、アジテーションめいた内容が多く、
これが現代にも引き継がれているというか
よく革命的な何かの演説に使われる手法だなと
その礎になったとも思しき功績は凄いと思ったのであります
とりあえず、さらっと古代から近代までさらうことができて満足なわけでありますが
こういうタイプの本を何シリーズか読んでいくと
より中国史に詳しくなれるのかもなと思ったりして
知識欲を満足させていくのでありました
面白いシリーズだった
ついに最終巻であります
一気に近世、近代を駆けていくのでありますけども
明くらいの時代になれば、相当の文献が残っているのもあってか、
また、文化の充実も伺われて、小説家などの
文筆文化人がたくさん紹介されていて、
正直、まったく知識がないので新鮮に読めたのでありました
とはいえ、明という時代が創った
一種の狂騒みたいなのが衝撃的でありまして
こういった文人や、政治に携わった人たちという
記録に残るべくして残った人は
なるほど面白そうな人生であるなと思わされるんだが
この人たちを支えるようにして、
苦労に苦労を重ねまくった人民が山ほどいるんだろうと思うと
なかなか楽しいと言い切れるわけではないんだが
凄い人がいたもんだと思わされるばかりであります
しかし、明時代の腐敗ははなはだしかったようで、
宦官が跋扈すると、どれほど酷いことになるのか
このあたりがよくよくわかるというか
これだったら、ひょっとして
秀吉の明出兵は勝てた可能性もあったんじゃないかと
思わされたりしたのでありました
もっとも、その切欠になって、さらには
ヌルハチが清を建てる嚆矢をつけるわけだから
なかなか時代というのは面白い
明時代に、そんな酷い有様だったおかげか
ここ何年かで読み終えた、水滸伝、西遊記なんていう
巷間にあった物語が、本の体裁になったというのが
非常に重要なところだったようで、
この流れを受けつつ、清の時代にも漢民族のあぶれた知識人による
民間における文化の開花が進んだというのが
ステキでありますなと読んで思うところでありました
明末から清初が激動で、この頃の武将や官吏に
もう、どうしようもないくらい酷いのもいたようで
この頃から、中国ではとりあえず数字を盛るということを行っているようで
蜀が滅びるんじゃないか、いや、既に滅びたんじゃないかというほどの
大殺戮が繰り広げられたり、興味深いところでありました
個人的に調べていた、鄭成功はちょっとしか出てこなかったので残念だったけども
このあたりから、おそらく取り上げるべき人物が多くなりすぎたのか
わりとあっさりというか、さっさと終わってしまって
近代においては、魯迅と毛沢東が取り上げられるのみと
やや残念でありました、まぁ、清においては西太后を扱えば
おおよそわかるからいいようでもあるんだが
もうちょっと、清文化繚乱の頃の名君を掘り下げて欲しかったかなと
読み終えて思うのでありました
ともかく、毛沢東が名文家であったのが意外で、
だけども、扇情文というか、アジテーションめいた内容が多く、
これが現代にも引き継がれているというか
よく革命的な何かの演説に使われる手法だなと
その礎になったとも思しき功績は凄いと思ったのであります
とりあえず、さらっと古代から近代までさらうことができて満足なわけでありますが
こういうタイプの本を何シリーズか読んでいくと
より中国史に詳しくなれるのかもなと思ったりして
知識欲を満足させていくのでありました
面白いシリーズだった