CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】プログラミングバカ一代

2018-07-28 21:49:23 | 読書感想文とか読み物レビウー
プログラミングバカ一代  著:清水 亮

少なからずプログラミングに近いところに身を置いていたけども、
こういう人を知らないといったらいいか、
ともかく、業界から離れたところにいると
知ることもない、リビングレジェンド的なものがあるのだなと
まざまざ、その偉業ともいうべき事象を
こんこんと読むことができた一冊でありました
自伝でもあろうけど、そういうことではない
90年代から、現代にいたるまでの
プログラミングという世界において、
天才が蠢いていた、そういう事実を連ねた本であります
非常に面白かった

プログラミング知識や、どういう技術があったかと
そういう素養があると、さらに面白く読めたのかもしれませんが
天才である著者が、あれこれと成してきたことというのに
かなりの衝撃を受けつつ読み進められる本でありました
20代前半というか、もっと若いうちからこの世界に親和をもって、
世間と隔絶して、許容できることもなく生活していたというのが
天才ゆえんといえばいいか、アメリカだったら
もうちょっといいことになったのか、あるいは、そういうことは関係ないのか
そんなことを思わせるほどの浮世はなれっぽさと、
その危うい生き方というのが非常に面白かったのでありました

今もそうなのか、あるいは、既に滅びたのかわかりませんが、
こういう人が、一種異様な生き方ができた時代であったのかと
当時を思わせてもらえたのでありました

年齢からすると、さほど変わらないこともあって
その実力というか、その世界、その時の技術レベルというのをかんがみるに
天才は天才であったのだろうと感じるのだけども、
やっぱり、本当に好きなことというのに
ここまで没頭できるというのが、ひとつ才能であり、何か
得がたいものなんだろうなとも思わされるのでありました
自分にはないものだと、改めて思い知らされるのであります

ともあれ、その天才をもってして、
本当の天才道とはどうかということに
おそまきながら気付いたと記述しているところも凄いなと思うし、
今近くになって、より天才と呼べる若いものが出てきたときに
知らずうちから、自分が古いものとなっていたと
それを受け入れているようでもあり、
そこに敗北しているようでもあるといった姿が
凄い印象的で、ことの次第はわからないけども
大きな時代のうねりというか、歴史のひとつひとつが
こうやって培われていくんだと思わされた
非常に面白い一冊でありました

好きというか、こういう得意というものがあるのだと
まざまざ、思い知らされるのであります