CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

おんな城主 直虎  魔王のいけにえ

2017-11-12 20:52:43 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」
視聴完了であります
ほぼクライマックスといっていいのか、
いよいよ、信康を巡る諍いがクローズアップされて
わくわくしながら見たのであります
幸せな生活からの転落といったらいいのか、
あれこれ、不穏なことが続いていき
いつの間にかという感じでありますね

最後と思われる瀬名とのやりとりが
微笑ましいわ、懐かしいわと
そんな按配でありながら、その直後に悲劇がといった具合で
直虎が絡んではいるものの
何もしようがないよなぁと、どう決着がつくというか
直虎の中でどう処理されるのか
大変楽しみになってきたのでありますけども
大きなところに理不尽を突きつけられて
ぼこぼこにされるというでもないが
まさに蹂躙といった内容で、徳川ですら、
井伊が味わったようなそれこれに翻弄されるという姿、
これを見て、直虎、そして直政がどうするかが
クライマックスなのかしらねと思わされたのでありました

久しぶりに、次へと続くといった感じで終わったので
直前のダーウィンが来たともども、次週を待ちたいと
思ったりしたのでありましたとさ
大きな時代の何かというのではないけども
面白いドラマを見ていると
そういう気持ちを抱いて過ごしているのでありましたとさ

【読書】道教の世界3 老子神化 道教の哲学

2017-11-11 17:12:56 | 読書感想文とか読み物レビウー
道教の世界3 老子神化 道教の哲学  著:菊地 章太

道教シリーズ、今回はその中心、芯の部分にある老子について
その扱い方と、思想を哲学という観点から見た内容であります

読んでいて、まぁ当たり前ではあるけども
老子というのが、そもそもどういうものか
さっぱり知らないことに気付いたので、そのさらいにもなった
非常に有益な読書であると個人的に思ったのでありますが
成立は相当に古く、史記で触れられて知られるようになったもののようで
老子という人物が既に仙人であるかのような
そういうお話でもありました

本としては、道教の根本である「道」とは何か、
これについて触れられている経典なんかを紹介して、
道とは、そこにあるもので、さりとて見えるものではないという
謎かけみたいなことから、自然ありのままに
それが気であったり、谷に落ち着いたりして、水のごとくたまっていく
それが道の根幹なんだとか、どうとかと
そんなことが書かれていたのだが
さっぱりわからんのである、というか、これは老子をまず読まないと
話にならんのかもしれんなと
読みながら思ったんだが、非常に解説書としては
面白い文章で、著者と対話するように、楽しんで読めたのでありました

道の解説から、やがて老子その人の解説になり
そもそもこの人物は存在したのか、どう定義されているのかと
そのあたりが詳細に調べられていて面白いのでありました
仏陀と融合したり離れたり、様々な神格化が行われつつあったようで、
儒教に対するカウンターのポジションに居る人物だったと
そういうあたりで終わるのでありました
これがまた、非常に興味深いというか
面白いところだと感じるのであります

結局、李耳という人物が老子にあたるのだそうだけども
この、生まれや名前なんかも、相当にでっち上げられて当たり前というのが
中国文献の凄いところらしいので、にわかに信じてよいか
なかなか大変なところであるが、おおよそ、
そういう人名で語られていた人が、
様々な思想を語り、それが儒教に対して反抗というべきか、
儒教で定義づけようとすることを
ことごとく否定するという位置にいるようで
興味が尽きないのでありました
孔子が実際に老子に会いに行ったという話しが、
あれこれに出てくるらしいので
この伝説は、本当というか、ひとつ定型化されたものだったと
感じられたのであります

昔から、老子と呼ばれる人物が何人も居たようで、
それぞれは、一人の人物のようでもあるし、
違う人でもあるようなということで
老子は、存在そのものだったり、宇宙に漂う気が集まり
人間の形にたまたまなったものだったりするんだそうで
なんとも、面白いことこのうえなかったのでありました

宗教の教義でもあるんだが、
この思想というか、不思議な世界観が
なんとも癖になりそうで、非常に楽しめて読み終えたのであります

【読書】道教の世界2 道法変遷 歴史と教理

2017-11-09 23:01:09 | 読書感想文とか読み物レビウー
道教の世界2 道法変遷 歴史と教理  著:山田 利明

道教研究を進めている昨今であります
今回は、歴史とその都度、道教というものがどう変化したかと
そういう部分にクローズアップした内容でありました
以前にも読んだ、道教の歴史的な役割の話と
かぶってくるところはあるのでありますが
より、深く、広く、知識を補完できた内容でありました

各王朝とのかかわりについて、描きつつ、
その時々に、どのような教理で受け入れられたか、
または、受け入れられるためにどう変化してきたかという部分が
つまびらかにされているわけでありまして、
非常に面白いところとしては、道教の神というのが
どのように作られてきたかという部分で、
時の皇帝がOKといったら、そのまま道教神になったと
平たくいうとそんな感じだったようでありまして
衝撃的というか、まぁ、結局宗教すらも
中華の中では、皇帝の意のままであるというのが
ある種納得の内容なのでありました

道教については、後漢の頃にかなり体系だてられたものの
その後、埋没していく時期もあったようで、
特に、文化、文明的に最も栄えたであろう宋の時代に、
道教見直しではないけども、その教祖筋を探すという
事業が行われたりもしたほど
存在するけども、教団としては壊滅していた状態だったようで
そこからまた、戻ってきたり、その過程で分派したりと
様々に変化を伴っていたというのが
非常に面白いところだと感じたのであります
都合がよいといってしまうと、それまでの話なんだけども、
信仰する民衆があってこその宗教でもあるわけで、
それらが望んだ形や、思いに寄り添って
修行のあり方や、利益のありかたが変わってきていたというのが
現世的でもあり、楽しいのでありました
結局は、そういうことだよなと、話に落ち着いてしまうのであります

現代に連なる部分でも、かなりの紆余曲折もあり
その古い思想を継いだものが、そのままの形では
どうにも今に残っていないだろうと思われるけども、
台湾や香港に逃げていた道教には、
そういった断片が見られるというのも興味深いところで
迷信を排除した形で、何か見出せると
道という思想について、より詳しく理解できそうだと思われたのでありました

神様が乱発されるあたりだとか、
なにせ、ごたまぜになっているというところが
ある種魅力でもあるなと感じつつ、
そのままでは宗教としてどうなのかという疑問も包含する
実に不思議なものだと、思わされたのでありました

将棋の話

2017-11-08 22:23:57 | 将棋
今年の3月頃から、じわじわ将棋を続けてきて、
なんだかんだと半年過ぎてといった具合であります
以前に書いたとおり、ネット上にごろごろしている
ハム将棋、将皇、きのあ将棋なんかで、
だいぶ遊んでいたのでありますけども、
一念発起して、将棋ウォーズと将棋24にも手を出して
現在に至っているわけであります

将棋ウォーズでは、こつこつ続けた甲斐もあって
現在なんと2級まで昇格するという素晴らしい実績に
自分のことながら、感激しているのでありました
まぁ、CPU戦多めでやっているので、ゲタ履いている感は否めませんが
それでも、最初の頃にはまるで歯が立たなかった3級PONAとかに
ほとんど負けることもなくなり、2級PONAと
まずまずの勝負が出来るようになったのが
純粋に嬉しくて仕方ないこの頃であります

将棋ウォーズを続けていて気付いたというか、
よくできているなと思われたのが、成長の壁でありまして
将棋ウォーズでは、段位、1~2級、3級以下で分かれているんですが、
この2級と3級の間の壁が非常に分厚いと感じるのであります
実際、自分は2級になれたのでありますが
まぁ、それまでとは大分違うなと感じるところ
3級までは、勉強してなくても、ぐちゃぐちゃやってたら
割と勝ててしまうわけでありますが、2級に入ってからは
序盤組み立てや、ちゃんと囲いを使いこなせないと
とたんに勝てなくなるという感じで
まぁ、これはこれで楽しいんだが、疲れるなと
そう感じている次第なのであります、
なので将棋にそこまで向いているわけではないのかもしれないと思うのである

とはいえ、やっていて楽しいのは間違いがなくて
すっかり、矢倉居飛車か、左玉かという滅法な指し方で
現在、いったりきたりを続けている身分なのでありますけども
なかなか楽しい時間を過ごしているのでありました

一方、24のほうはといえば、14級からあがれないという
実に身分相応な感じでがっかりしているのであります
どうやったら300点とかになれるのか、100点から200点の間で
いったりきたりを続けているだけの身分からは
まったく想像もできないのでありますけども
こっちも、こつこつ続けていたらやがてあがれるんだろうかと
期待したいと思ってしまうのでありますが、
こっちは、本当にちゃんと勉強しないとあがれそうもないなと
気付いてしまっていたりもするのでありました

新しい戦法とか、そういうのを試したりしながら
ウォーズで憂さを晴らすでもないが、一喜一憂するというのが
現在の状況で、なかなか楽しい将棋ライフを続けていると
そんな誰のためでもない日記をしたためておくのであります

そういえば、先日、藤井四段を見かけたと
自慢話も添えておこうと思う
普通の中学生だった、当たり前なんだけども、そうだよなと
納得するのに時間がかかったよ

【読書】連戦連敗

2017-11-07 21:22:24 | 読書感想文とか読み物レビウー
連戦連敗  作:深井 律夫

中国を舞台にした経済小説でした
久しぶりに推理小説以外で面白い小説に出会った
そう思えた一冊でありました

中国でのビジネスについて、その勘所を
実にうまく説明した小説で
まったく指南書だとか、解説書みたいな趣はないのに、
中国でどう過ごす、どう触れていくのがよいのかが
手に取るようにといえばいいのか、
キャラクタたちの行動から伝わってくるという
ステキな仕様に、満足しきりでありました
ただたんに、誠心誠意というものを実直に行うという
スタンダートな経済小説だから面白かったともいえるのだけども、
中国ビジネスにおける、信義とは何かが
なんとなしわかったようで面白いのであります

日中のプロジェクトがどうしてうまくいかないか、
そこには、お互いの信頼関係がないこと、
それがどうして構築されないかといえば、
日本側に驕りや、侮りがあるという話、
なるほどなと思えてしまうのでありますが、
日本人がそう思ってしまいがちなことを中国人がするという問題もあるが、
これがまた、鶏が先か卵が先かみたいな感じもあって、
結局は、信頼をしぬく、そして、相手の文化を知る努力が必要だと
人間付き合いに至極まっとうな教訓を得ると
まぁそういうお話にも読めたのであります

実際のところは、そんな説教臭い話なんぞほとんどなく、
中国の古典に照らしながら、そこへの信頼を示す
なによりも、仕事に手を抜かない、真摯に、直向に、誠実に勤める
この一事の大切さと、それが通じるという痛快さというか
気持ちよさがあふれていて、なかなか楽しいのでありました

とはいえ、流石中国というような
政治に絡んだずぶずぶとした部分も、しっかりと描かれているし
なかなか楽しく読めたのでありまして、
そういった腐敗をなんとかしようと
共産党が画策しているという話も出てきたりして
中国、共産党というものに、変な色眼鏡をつけて見ているのかもなと
自分自身を反省するのでありました
まぁ、とはいえ小説なんですけどね

と、そんな按配で、大変楽しく読み進めて
ビジネスの醍醐味というでもないが、
勝ちを得るための仕事を物語として堪能できて
面白い気分になれたのでありました
なかなかできないことだから、大事なのでありますなと
月並みなことを書いてしまう

【読書】夜にはずっと深い夜を

2017-11-06 21:04:49 | 読書感想文とか読み物レビウー
夜にはずっと深い夜を  作:鳥居 みゆき

ポエム?と思わなくもない感想を抱いたのでした
不条理といえばいいのか、やや病的めいた内容の
独白系の小説だったのであります

散文的に、短編と日記のようなものをさしはさんで
ちょっとホラー、ちょっと怪談なんていう感じで
独特の世界観で、病んだ雰囲気を描いていました
とりたてて、これと強く印象に残ったわけじゃないけども
全体的に、薄暗い感じで、
驚きとか、納得とか、そういうものではなく、
じめっとした感触を味わい続けるかのようなもので
物語というのも、なんか違うなと
どういったらいいかわからない文章だったと感じるのでありました

もう一度読みたいとか、違うのを読みたいとか
そういう気分になれなかったので
個人的に合わなかったのではないかと考えるのであります
読み取れなかったので、なんとも
感想を言い表せないのが残念であります

そんなわけで、読んだけども
いささか、首をひねったというか
久しぶりに理解できなかったと
そういう感想を置いておきつつ
メモを閉じておこうと思うのでありましたとさ
にんともかんとも

おんな城主 直虎  井伊谷のばら

2017-11-05 20:47:08 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」
視聴完了であります
とんとん拍子で出世していく直政が凄いなと思わされたんだが、
あれでいきなり一万石とか、まぁ、でも
確かに命を助けてるしなぁとか、あれこれ思ったんだが
紀行によれば、戦場働きで武功を揚げていたようで
物語としては、あれでいいのだけども
なんとなし納得というか、ほっとしたのでありました
しかし、寝所ネタのキレが凄いというか
ついつい、下ネタは笑わされてしまうなぁと
改めて思い知るのでありました、面白すぎる

さておき、今回は直虎の母としての覚悟というか、
実の母から、母がどうあるべきかの伝授があった
そういう回だったのかなと思うところ
なかなか、感動的なのでありました
年齢を重ねたせいか、母親の一身をかけた愛情というのには
いたく弱いというか、なんということだろうかなと
さめざめ、泣きそうになってしまうのであります
いや、泣かなかったけども、ぐっとくるシーンでありますね

歴史的な大事件は、次の築山殿殺害がメインで、
そのあたりで直虎の寿命も尽きるかしらと思うと
関ヶ原での大活躍あたりは、見ることができるかどうか
ちょっと楽しみなんだけども、今の、向こう気の強い直政が
母について、強く想いを改めるところがあるかと思うと
わくわくしてくるというか、
そこはぜひ見たいシーンだななんて
思ったりして、今後を見守るようになっていくのでありました

啖呵の切り方は、芝居がかっていたけども、
やる気が鼻から漏れているかのような顔は
見事だなと、直政について感心している次第であります

【読書】道教の世界1 仙境往来 神界と聖地

2017-11-04 19:13:31 | 読書感想文とか読み物レビウー
仙境往来―神界と聖地  著:田中 文雄

がっつり道教の勉強に踏み込んだ一冊であります
踏み込んだのは私なのでありますけども、
まずは、仙人とは何か、道教における聖地の考え方について
大変わかりやすく解説された本でありました
今まで、あれこれかじってきた甲斐もあって、
まずまず理解できたように思います
当然、全部理解したはずもないのだが、
なかなか満足な読書となった

そんなわけで、道教の成立に関する解説と、
その中で、聖地をどう定義しているかという部分に
かなり解説を割いた本でありました
道教における聖地、広義では東洋思想、中国思想におけるといいかえられる
それこれの話でありまして、
桃園の伝説から始まり、それを含めつつ
泰山や崑崙山といった、伝説の山、これらが五行と結びついてと
このあたりの展開が書かれていて
大変楽しいのでありました、面白い、なるほどなと
納得というほどではないが、そういうことなのかと
ひざを打ったような気分であります

世界の定義の仕方がなかなか面白くて、
自分を考えて、その外側にも無限に広がる世界があり、
そうかと思えば、内側に向けても無限に小さくなるというか奥へと進む世界があると
そんなことが書かれていて、特異というか
一つの考え方として、神が体に住んでいるということもあって、
世界のミクロ化したものが、人体でもあるというところが
なるほどなぁと、思わず納得してしまうような展開で
大変面白いのでありました
病気になる場合、そこの神が出ていって帰ってこないからだとか、
神様は、結構出入りするから、それをスムーズに行うように
儀礼や、儀式が制定されるとか
大変興味深いのであります
お参りの意味が、体内の神を外の世界へ返し、また戻ってきてもらうという
一連を示しているというのが、本当にもう
すごく興味深いと思えたのでありました

桃園で定義されたというべきか、
出家ではないけども、仙人という長生長春の存在への憧れと
そこにたどり着くためのあり方みたいなのが楽しくて、
そういう人たちが、桃園というところにたくさん住んでいるというのが
ある種の夢であり、憧れなのであると
これを理解しておくだけで、ずいぶん道教理解に
近づいたように思えたのでありました
続編もどんどん読んでいこう
そう思いながら、まずは一冊読んだとメモっておく

【映画】バリー・シール アメリカをはめた男

2017-11-03 16:00:43 | ドラマ映画テレビ感想
久しぶりに映画を見てきました
本当は先月にスクランブルを見て、名車COBRA427を見たかったんだが
物凄くタイミング悪く見逃してしまったので
敵をとるではないが、前評判も高いトムクルーズ主演の
久方ぶりのヒット作を見てきたのであります

内容は史実というか、実話に基づいているんだそうで
宣伝とポスターの雰囲気から痛快バカ映画を期待していたんだが
ひりひりするというか、博打とはこういうものだよなと
そう思わされるような、降りることを許されない
どんどんと積みあがっていく何かと対峙する
或る意味恐ろしい映画でありました
痛快な部分もあったし、考えさせられるし
なかなか楽しい映画だったと思うのであります

ラストが個人的に衝撃的だったので、
まぁ実話だからそのあたりは知れ渡っているのかもですが
ネタバレを回避するため、書きはしないのだけども
なかなかどうして、考えさせられてしまったのであります
こういうのがアメリカ人、案外好きだったりするのねと
意外ではないけども、思わされる内容だと感じたのである
でも、正義とはそういうことかとも思わされてしまう
なかなか難しいところだわ、面白い

主人公が凄腕パイロットで、フライトのついでに
中南米から密輸の片棒をかついで小銭を稼いでいるとか
そんなことをしていたところ、うかりCIAに見つかって
それを利用されるというか、むしろ、
CIAのために働くようになってと、
このあたりから、加速度的に危険が増していくというのが
見ていて物凄くわかりやすく積みあがっていて
大変面白いというか、ストレスフルなのであります
仕事の危険さは痛快に写るというのに、
その報酬の金、札束が積みあがっていく様が
最高に怖いのである、凄いわ

自分のような小心者にはこれは耐えられないなという感じで、
麻薬組織とかとずぶずぶの付き合いになっていったり、
CIAの片棒担がされて、戦争に加担したりとか
もう、何をしているのかわからない感じで、
ただモノを運んでいるだけなのに、その悪というか
正義とはいえない生き方に
疑問を感じつつ、それに蓋をするというか、
ともかく、ラストシーンのエンジンキーをひねるという動作ひとつとっても
ステキすぎて最高に面白かったと思えたのでありました

或る意味、勧善懲悪の典型ではあったんだが
なかなかどうして、面白く楽しめた
いい映画だったと思うのであります
しかしまぁ、中南米のマフィア、本当に怖い、超怖い
笑いながら人殺しそうな雰囲気は
たまらなく恐ろしいと、改めて思い知ったのであります
偏見だが、なかなかどうして、そうじゃないかと
思うような恐ろしさでありました
CIAって本当に怖いというか、嫌な奴らだなと思わされた

【読書】猫を拾いに

2017-11-02 22:07:03 | 読書感想文とか読み物レビウー
猫を拾いに  作:川上 弘美

可愛らしい短編集でした
珍妙といったらいいのか、不思議な話も多くて、
ややもすれば夢十夜のような雰囲気もあるのだけども、
やっぱり、もっと親しみやすいというか、
近くにありそうでない、絶妙な距離感の話が多くて、
なんのかんのと楽しく読み終えた小説であります

どの短編も、読んでいると何か楽しい気分になれるのだが、
終わってみたら、なんの話だったっけ?みたいな感じで、
本当にとりとめなく、でも、会話や心情が
とても解りやすいというか、読んでいるだけなのに、
「聞き取りやすい」という印象を受けるのであります
読みやすいとはニュアンスが違う
そういうことを言いたい

表題にちょっと騙された感じもあるのだけども、
どれもこれも、なかなか楽しくて、やきもきする話に
ほっこりしたり、脱力したりと
ゆるやかに面白がることができたのでありました

とりわけ好きだったのが、ハイム鯖というお話で、
物凄いどうでもいい謎が、本当に、もう、
どうでもいい、としか言いようが無いのに、やたら気になる
この感覚は読んだ人にしか伝えられないのが
大変もどかしいんだが、ともかく、気になって仕方ない
しょーもないことを残して終わるという短編で
至極だと思ったのであります、素晴らしい
こんなに意味がないのに、記憶に残る物語は
なかなかどうしてないだろう

ほかにも、ゆるやかに駄目になってしまう男女の機微だとか、
友達じゃないけど仲がよいという、
女性にありがちな関係を物凄く的確に描いたと思われる短編だとか
まぁ、ともかく、読んでいると
特に何もないのに楽しくなれるというものばかりでありました

そんなわけで、非常に楽しめたので満足なんだが
数日経って、この本を読んだことは覚えているけども
ハイム鯖以外のことを思い出せるだろうか、
いや、ハイム鯖自体も思い出せるだろうかと
不安になりつつ、その時はもう一度読めばいいのかもねなんて
思わせてくれる一冊でありました
ゆるい

【読書】女のいない男たち

2017-11-01 21:52:37 | 読書感想文とか読み物レビウー
女のいない男たち  作:村上 春樹

短編集であります
不思議なニュアンスの短編で、寝取られテーマのようなものと
SFテーマのようなものがそれぞれ、編まれているものでありました
なんと形容したらいいのか、とらえどころがないのだけども
似たような話だったと思えたりもするけど、
振り返ると、どこが似ていたのかと思うような
シチュエーションや、登場人物や、背景風景もまるで違うのに
なんか似ていると一瞬、心奪われるような物語でありました

自分の妻がほかの男とどうした、
そういうお話が比較的多かったのでありますが、
それによって何があるでもなく、淡々とそういう事実があってと
記されているままに、怒りだとか、悲しみだとかもないままに
受け入れているような情景が描かれて、
その実、傷ついていたのか、あるいは混乱していたのかと
なんともいえない男の情けないところや、
不可思議なところが描かれているのであります

続きがいやに気になる話もあるんだが、
短編らしくというか、ああ、これは最後まで語られずに終わるなと
予感させながら、裏切ることなくもやもやして終了すると
そういう話まであって、これについては、そもそも
完結するということに意味がないともいえる短編なので
これである種の完成だとも承知しているわけなんだが
なかなか、やきもきでもないけども、
期待させられて、それを裏切られるということをまた
期待するような内容だったのでありました
面白かったんだが、すっきりはしないのでありますね

あとは、ちょっと文学的にすぎるのか
あるいは、そういう問題ではないのかわかりませんけども
表題作に関しては、ちょっと散文といえばいいのか、
どう捉えていいのかわからない文章で、
意味は通っているけども、描かれているものがなんなのか
これは、文字通り、女のいない男の一人ながらも
さっぱり理解できないと感じた次第
まぁ、その時点で、ここで定義された「女のいない男」という
いわく可哀想なそれとは違うということかしらと
思ったりもするんだが、
どう楽しんでいいのかわからない文章でありました

と、感想文も、どうにもとっちらかって
どこか、蓮っ葉な感じに仕上げているわけでありますが
村上春樹のテンションというか、イメージをふんだんに楽しめた
そういう短編だったように思うのでありました
怪談みたいな話まであって、趣向に富んでいたと思うのである