CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【映画】グランツーリスモ

2023-10-13 21:06:30 | ドラマ映画テレビ感想
なんかやたら評判よかったので見に行ったわけだが、
これはさすがに映画館で見るやつだなと満足して帰ってきたのでありました
グランツーリスモはおろか、プレステすら触ったことない身分なので、
ゲームはさっぱりわからないけど、レース映画として楽しんでこれた

SONYと日産という日本企業のそれぞれが取り組んだ、
実際にあった話を元にしているというのが驚きなんだけども、
ゲーマーがレーサーになれるというお話
だけど、そこはあんまり重要じゃなくて、もっとシンプルに、
夢を追う若者が、厳しい教官の下で成長して夢をかなえるという
スポ根のそれだったと思うのでありました
そういうストレートな作品が好きだわと感動を素直に受け取ってきたのでありました

しかし、GT-Rがこれでもかと出てきて
ガンガンゲームのようにレースしていくという映像だけで面白いというか、
見ごたえ十分で、レースって面白いなと改めて思い知らされるところでありました
ゲームがうまいから、実車も大丈夫とか、
頭どうかしてると思ったんだが、そのあたりは、主人公の出自にまつわる、
フィジカルエリートっぷりを加味すると、ありうる話で、
まぁ実際にそうなっているということなんだが、
これは、ゲームヲタクがレーサーになったという切り取り方をされているけども、
実際は、レーサーになれる素質がゲームをやっていたという順逆だなと思うのである
まぁ、だからといって、この物語の面白さが損なわれるわけではないからいいんだが
もうちょっと、ゲームとレースの間に親和性というか、
本当にゲームによって培われたものや、得られるものがあったという話を見たかったかもと
思ったりしたのである
レース中に、周りがスローに見えて、自分が走るラインがはっきりと見えるようになるという
ゾーン的な話を教官と語り合うところが、それにあたると思うんだが、
それがゲーム画面とシンクロして、実際に起こるというのがなるほどと思いつつ
なんかパンチが弱いとか感じたのが残念であった
どうしたらよかったかわからんが、もうちょっと演出でなんとかなりそうな惜しいところだと思う

とはいえ、レースゲームが本当によくできていて、
一瞬の判断というものの選択が、つまり、実車のレースでも行われているということが
なんとなしわかって、より面白いと思えたのでありました
しかし、レーサーにしては体が大きすぎるだろうと思ったんだけど
元ネタの人も大きい人なんだろうか
ゲームのいいところは、そのフィジカルを苦にしないところにあるなとも思ったわけだが、
色々とレースの面白さについて考えさせてくれたのであります
映画とほとんど関係ないな

ともかく、GT-Rが、ガンガンとランボやBMWをぶっちぎっていく
その絵面だけでも見る価値があったと思う
大変楽しい娯楽映画でありました

【読書】みんなで筋肉体操語録

2023-10-11 20:55:32 | 読書感想文とか読み物レビウー
みんなで筋肉体操語録  著:谷本道哉

みんなで筋肉体操の谷本教授の本
NHKが唐突に産んだキラーコンテンツ「筋肉体操」で使われる
様々な掛け声の秘密というか、その真意を解説した本でありました

コロナ禍に入ってから、運動不足解消のため、
個人的に相当利用させていただいているコンテンツなので、
出てくる語をすべて、谷本先生の声で再生できるほどになってるので
大変楽しく読めたのであるが、
思った以上によい言葉なんだなと、改めて思い知った次第
「頑張るか、超頑張るか」という二択を迫ってくるところとか、
「もっと上げてもいいんです」とか、だいぶ無茶を押し付けてくんなと思っていたんだが、
案外それが楽しくて、ついついやってしまっていたというのは間違いなく、
この前向きにという言葉の力によって、ちゃんと筋肉を追い込むことができている
いや、続けることができているんじゃないかと改めて思い当たったのでありました
書かれていた通り、やりだすと楽しい、途中でやめるのがもったいないと思うのも
本当にその通りだと思うくらい、だいぶ、やられているので
この本が楽しくて仕方なかったのでありました

変にこの言葉を大きく解釈して、なんでもかんでも適用できるねという感じに
安易に流れていないのもよいところで、ちょっとはそういう説教臭い部分もあるわけだが
さらっとしたもので、それよりは真面目に筋肉を大きくするために何が必要か
それを科学的に突き詰めていこうとしている
そして、それをみんなでやれるように、続けるように考えているという
一貫したスタイルもよいと思われたのでありました
とはいえ、一貫が必ずしもよくなくて、変化を嫌ってはいけないという柔軟さも併せ持って
よい教育者、というか、ある種の求道者だなと思ったのである

おまけについていた、正しいフォームの筋肉体操図解がとてもよかった
これでもっと追い込めるわ

台湾行き当たり場当たり旅 09 極品軒と西門紅楼

2023-10-10 20:55:19 | 台湾行き当たり場当たり旅(2023)


さて、台轍と高轍を乗り継いで無事台北へ戻る
すっかり暗くなってきているけども、いい塩梅で台北駅が映えるのである
夕飯を食べようと、うろうろしつつ、うっかり通り過ぎてしまい
夜の総統府を見ることになったんだが、まぁこれはこれで絵になってよいなと満足
さて、気を取り直して夕飯を



前々から気になっていたけど、店の位置と名前をちゃんと覚えていなかったので
入ることがなかったレストランに突入、極品軒であります
正直、こんなに立派なレストランだと知らなったので、門前払いされるかと思ったが
無事入ることができてさっそく注文



まずは名物のトンポーロー、これを割包のように食べるというのが
まぁなんというか美味そうで仕方ないとずっと憧れていた一品であります
これで小なんだが、相当に多い、そして無茶苦茶美味い
トータルの値段しか控えてなかったのでうろ覚えだけど、580元くらいだったと思う
最初「東坡肉」という名前だろうと探していたんだが、全然見つからなくて、
実は「烤方」という名前なんだそうだ、違いがまったくわからんが違うらしい
でも美味いからどっちでもいいのである
トロトロに煮込まれた豚肉の角煮を中華パンで挟んで食べるんだが、甘辛いタレと柔らかい肉が絶品
これは旨いと、小食の年老いた父もがつがつ食べるほどで驚きであった



続いて、小籠包とへちまの塩炒め、個人的にはこのへちまが一番だった
いや、烤方も文句なしなんだが、このへちまのあっさり加減がすさまじくよかった
絶妙な塩加減というか、味の良さがまぁ、滋味豊かというか、旨いともかく美味かったのである
小籠包も薄皮で美味しくて、流石高級レストランと感激したのでありました
〆て1313元、散財というほどでもないが、いいお金の使い方をしたと自画自賛したくなるうまさであった


ちなみに、極品軒に入れなかったら、こちらの大三元に入ろうかと思っていたんだが
こっちの方がさらに敷居が高かったようでありました
こっちはこっちで楽しそうなんだがな、総統府近くなので接待なども兼ねているのか
こういう高級レストランが軒を連ねているというのがよいですな



さて、腹ごなしに西門町へと戻ってきたのでそのままぶらぶら夜歩きに移行
前に台南で見た落書き壁画と同じタッチで、有名な人の作品なんだろうと思いつつ
絶妙に漫画的なのと融合しているのが、日本にも通ずるというか、台湾の方が先進的なのかとも思ったりする




そして久しぶりに西門紅楼に入ってみる
門前では屋台というか、テントで販売がなされていて、若いアーティストというか
創作活動家の作品を売っていたのでありました
流石に写真に撮ってはまずいと思ったので記録にないんだが、
かっこいい中華風シャツがあって、ほしかったんだけど予算がなくて買えなかったのが残念であった
紅楼の奥まで入ったのはこの時が初めてだったんだが、レンガ造りの倉庫みたいな部分もショップが入って賑わっており、
古いフィルムの展示とかでいい感じの雰囲気を出しつつ、観光地と商業施設のいいとこどりをしているようで
凄く楽しかったのでありました、とはいえ、若者の街であるな


西門町の入れ墨通りで寝ていた犬、裸犬っぽいがまだらなブチが実は入れ墨なんではとか思ってしまった



そして、マンゴー三昧として、西門町でも有名な三兄妹へ
ここでもマンゴーかき氷を食べて満足したのであった、相変わらずの人気っぷりで、
次々と人が出入りしていて賑わっておりました、210元也
こう食べ比べると、改めて玉井の安さが際立つな
もちろん、ここのも旨いから文句はないのだけども


終わってから、三十三茶王なるお茶を飲んだのである
さっぱりして美味いお茶だった
そういや、台湾茶を全然飲んでないことに気づいたのであった

つづく
10 台北西本願寺

前の
08 彰化扇形車庫

【読書】陽気なギャングは三つ数えろ

2023-10-09 21:05:59 | 読書感想文とか読み物レビウー
陽気なギャングは三つ数えろ  作:伊坂幸太郎

シリーズ三作目らしいのだが、いきなり読んでしまった
でも、とりあえず銀行強盗をやっているグループが、
しょーもない会話劇で、なんだかんだ謎を作って解いていく、
テケトーなことで、けむに巻きつつ進んでいくと
そういうお話を堪能できたのでありました
面白かったし、安心して読めるというほどではないスリルがあって、
楽しいのであります、が疲れる

悪徳な週刊誌記者と、妙な感じで出会ってしまって、
面倒に巻き込まれてといった感じなわけで、
だいたいこういう話だよなと思いつつ読んでいくんだが、
相変わらずこの悪い奴の描き方が素晴らしくて、本当に憎たらしい、
もう殺しても構わないんじゃないかと思わせる絶妙ないやらしさをふんだんに盛ってくるので、
これが読んでいて疲れる原因だなと思うんだが、
面白さの根底の部分なので、なんともいえないというか、
読む俺の老化が激しいということだなと、いらんことを考えてしまう

話しがだいぶそれた
ともかく、銀行強盗たちが、その記者になんとなし強請られることになって、
そこから、裏カジノ的なものとか、色々な悪い人と触れ合いつつ
うまいこと落とし前を付けるというか、綺麗に策にはめるといった話で
読み終われば、すっきりとまではいわないが、
よくできた話だし、結局誰も何がということもなかったな
と、よかったねみたいな感じで終わるんだが
こんだけあれこれ仕掛けをしていると、テケトーに会話している部分も錯綜するから、
どっかおかしいんじゃないかと、気にかかってしまって、それがまた疲れを誘うんだが
それも織り込み済のように、本当に役に立ってるのか邪魔してるのかわからないキャラクタとか、
一見関係ないというか、実際関係ないけど、なんか気づいたらその話かといった動物小ネタとかが
まぁ、あれこれ盛り盛りで、伏線というか、ネタの張り込みが楽しいけども疲れるのでありました

でも、なんだかんだ、この仕込みが繋がっていくクライマックスが綺麗で
疾走感も楽しく、結構長い話だけど、さらっと読み切れてしまうのであった

どうする家康  唐入り

2023-10-08 23:05:14 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「どうする家康」
視聴完了してました
一気に秀吉が老け込んだなと思ったら、
あっという間に茶々は懐妊するしと、目まぐるしく
結構な年月をかっ飛ばしていった感じでありました
面白かったからいいし、秀吉の演技が破滅に向かっていっているようでもあり、
家康とのやりとりが、往年を思い出させるかのように見せて
やはりどこか老いている、あるいは、間違っているというのを
とても分かりやすく描いているのがよかった
その説明のために、唐突にやってきた義昭というのが
無理やりすぎるだろうと思ったが、それでこそとも思えるところ
古田新太すげぇなと感心したのである

半蔵が久しぶりに出てきて、結局シノビ仕事しかしてねぇなと
しかも、したのは鼠の方だったななんて
このドラマとしてテンプレをさらっと流しつつ、
まぁ、そこはそれで完結しているからどうでもいいわけだが、
三成の小官僚的な立ち回りのまずさというのが
実によろしくて、それを見て、家康がどう思っているかは描かず
ただ、秀吉と対峙した男の一人として対応している
そんなやりとりが、結構いい感じで見られたので
なかなか満足度の高い回であったと思うのであった

そして、茶々の在り方、ありようが思った以上に面白くて、
てっきり家康を逆恨みしている感じかと思ったら、
まぁ、そういう意趣返しもあるのかないのか
わからんままではあるけども、キツネというメタファーを見せつつ
ただ、男を篭絡する悪女という立場で、
その狐憑きが一旦払われたと思ったらすぐに、懐妊して帰ってくる
この落ちないキツネっぷりが面白い
いい感じだと、来週の懐妊秘話も楽しそうではあるし
終わりに向けて楽しみが増してきたように思うのである
あとは、三成と茶々の関係をどう描くかだな
簡単に篭絡というか、騙されそうな三成像ではあるので
そういう感じにでもあるのか、はたして、

そして、阿茶の局の頼もしさもあわせて
クライマックスが見ものである

【読書】まち

2023-10-07 21:08:26 | 読書感想文とか読み物レビウー
まち  作:小野寺史宜

以前に読んだ「ひと」とよく似た話だったように思う
実直純粋な青年が都会で一人暮らしをしていく
そういう情景を描いた小説で、青年の成長まではいかない変化、
それを丁寧に描いていて、気持ちの良い作品だった

小3の時に火事で両親を亡くした主人公が、おじいさんと暮らしてきて、
高校卒業を機に東京へ出ていくというお話で、
別に就職するから出ていくのではなく、村ではないところに住むという経験をと
おじいさんが促したという感じなのだが、
そこから5年して、その間に様々なことがあったり、
だんだんと「まち」に馴染んできていたりとか、そういう些細なところと
バイト暮らしでも、つつましく過ごして、そこに住んで生きて、隣人との関係ができ、
そこでの事件がありといったお話

物語で、終始主人公がいい人であることが丁寧に描かれていて、
それがよいとするこではなく、ただ、働いて生きていて、
別に大きな何かがあるわけでもない、ぼんやりと毎日を過ごしてはいるものの
足るを知るというか、むしろ、色々な慾から解放されすぎてて
若干心配な人柄ではあるんだが、それがよいと受け入れられ
そこに自分の居場所ができていくという物語で、まぁゆるり、居心地の良い世界が堪能できた

少しばかりの事件はあるんだが、それもさしたる衝撃ではなく
日常にある諍いというか、いざこざといった程度でもあるんだが、
読んでいる方には、結構な事件のようにも思えるし
それを乗り越えるだけの力が、当然のように備わってしかるべしとも思うしと
そういう意味で期待を裏切らない世界観で、そこを十分に楽しませてくれるものだったと思う

穏やかな小説だが、
主人公の浮世離れたというのか、この感じは小説だと嫌いではないが
現実と観たとき心配になってしまう

【ドラマ】らんまん

2023-10-06 21:05:13 | ドラマ映画テレビ感想
NHK朝の連続テレビ小説「らんまん」
視聴完了しました、通して面白いドラマだった
久しぶりの男性主人公の朝ドラだったわけだけども、
ふたを開けてみればというでもないが、かつてのマッサンを思い出すような、
寿衛子夫人との二人を描いた小説で
正直、そんな感じになると思っておらず、牧野先生自体はだいぶヤバい人だから大丈夫かというのを
ぶっちぎって、いい感じの朝ドラに仕上げてきていて、すごくよかったと思うのでありました

ドラマだから当然といえば当然ながら、
牧野先生をだいぶ好意的に描いているのがそもそもよかったところで、
その元ネタとの相違をあれこれあげ連ねても詮無いこと、
でも翻案としてうまく使ってるなと思わされるエピソードも多々あって、
脚本家凄いなと感心したのでありました
特に実家のおねーちゃんのあたりとか、さらっと描いていい話にしているのが
一番凄いところだと感じ入るのでありました
また、そこに幸せを用意したのが、物語として百点すぎるだろうと感涙だった
竹雄というキャラクタが、実際にいたわけではないんだろうけど、
この存在が非常によくて、序盤の高知編から東京序盤までをすごく魅力的に描いていて
役どころと役者が完璧に仕事していたなとほれぼれしたのでありました
今更ながら、すえこが笹だから、竹雄が竹なんだろうか、だからどうしたという話だが
万太郎を支えるのは、イネ科二種で、日本酒が稲からとか、考えすぎというか
もう一つうまくないなと勝手にあれこれ考えたりしたのである

さておいて、竹雄が美男すぎて、その設定をだいぶギャグに落とし込んでいたのが
個人的に楽しかったところで、凱旋した竹雄が村娘にきゃぁきゃぁ言われていたあたりとかが
面白くて仕方なかったんだが、キャラクタの描き方が結構面白くて、
田邊教授と徳永教授が、最初逆の役割かと思ったらというあたり、
それでいながら、各々に好きなものがあって、そこに接点を見る万太郎というのが
物語として非常によくできていて感心したのである
シダが好きだという話もいい部分だと思うし、
短歌が好きだという部分もまたとてもよい、
なんだかんだ、好きなものがあって、それを語るという姿が
キャラクタを好意的に見せるという当たり前のようで、最近の推し活的なそれに連なるものだなと
誰かが何かを好きというのを見るという気持ちよさを
凄く上手に使っていたように感じたところ

そして朝ドラとして決定的によかったのは、
暗いというか、悪い展開というのがありながらも、
そのあとの救いをはっきりと明確に描くし、悪者にも少しばかりの良さを見せる
そんな風になってるのがよかったなと、書いておきながら、
高知の役人だけは全然あかんかったなと、言ってることがおかしいと気づいたが
とりあえず感じたままに書いておくのである

幕末から明治を描きつつも、さほどに政府のあれこれを描かず
その頃の歴史の一部として、市井(といっていいのかどうか)の生活を描いたというのがよくて
十徳長屋のありようとともに、とてもよいドラマを堪能できたと
半年、大変楽しく過ごせたのでありました

【読書】インフルエンス

2023-10-04 21:05:05 | 読書感想文とか読み物レビウー
インフルエンス  作:近藤史恵

女の友情を描いたというとだいぶ違うな、でも女性だからこそといえそうな
形容しがたい感情と衝動の結果を描いた事件の物語だったように感じた
キーワードというほどでもないが、背景に、
団地暮らしであったり、毒親めいたものであったり、家庭環境を起因だと匂わせるような
そういう因子がいっぱいふりまかれているのだけども、
おそらくは、それのいずれもが決定打ではなく、かといって、関係がないわけでもない
そういうどうしようもないものにからめとられた人生を生きた
三人の少女の物語であったように思う

奇妙といえば大変奇妙な絆で結ばれていて、
一種の犠牲を伴うものを強いたり、受け入れたりといったことがあり、
その渦中にあることでのやりどころのない感情や衝動みたいなのが
他人の声で聞こえたり、そうではなかったりという感じで、
つかみどころがないようで、でも、物語の真ん中にそれの存在がわかる
名もなきものを見るような小説で面白かった

三人の少女のそれぞれが、交わりそうにないようにも見えるが、
実際は友情とも異なる絆が存在して、
それぞれが、それぞれのためにという強い衝動で行動していくのが、
字面と、他人語りによる不確かさで、正確なものが何も言い当てられないというのに
なぜか、この三人は仲が良かったとか、そういうことではないもので結ばれていた
そこにもしかしたら、依存すらしていたのかとか
色々と考えさせられるのでありました

崇高とは異なる、自己嫌悪や憐憫みたいなものがごたまぜになって、
どうしたらいいかわからない、その感情を持て余して、
ある段階で、そこを踏み越えてしまう、それのきっかけも動機も
説明がつきそうでつかないというのが、非常に興味深いというか
読んでいて、わかるような気がするという、形容できないものに囚われる読書になって
面白かったと思うのだが、結構疲れて読み終えたのでありました

考えながら書いたから、多分同じことを何度も書いたような気がするが
書き直しはせず、そのままアップしよう

台湾行き当たり場当たり旅 08 彰化扇形車庫

2023-10-03 21:05:14 | 台湾行き当たり場当たり旅(2023)
さて、大仏見終わって、以前と同じように南天宮も見てこようかと思ったんだが、
ちょうど出たところに都合よくタクシーがいるので、逃すのももったいないと
さらっと乗って彰化駅まで移動
このタクシーの運ちゃんが気のいいひとで、あれこれと話しかけてくれるんだが
かなり台湾訛りがきついようで、さっぱりわからんのだが、
載っている車がトヨタだよとか、色々と日本贔屓な話をしてくれていたようで
なんというか、ありがとうみたいな感じの会話で過ごしたのである
外国人と話すときに、知っているその文化の切れ端知識を披露するというのは、
された方が困るもんだなと体験して悟ったのであった
俺もやりがちだから気を付けないといけないな
でも、気持ちは嬉しいのは伝わるとも思うのである、対応に困るだけで

さておいて、駅でもうちょっと時間もあるしと、
まぁ前回とまったく同じ思考なんだが、ここまで来たら見ておこうと彰化扇形車庫へ
裏路地を歩いていき、無事到着したんだが、到着したとたんスコールのような雨が
ようやっと、小やみになったので、時間もないからと見学開始
入口とかいろいろ写真撮れなかったのは残念だが、ともかく入場である




雨がまだまだ降っていたので、あんまりこれという写真を撮れていないわけだが、
そのおかげもあってか、人がほとんどいなかったので
ラッキーといえばラッキーで、あれこれ写真を撮りまくる
特に何がということもなく、同じような写真でありますが




見学台の高台から見下ろしてみる車庫
このあたりも、多分前に撮ったのとほぼ変わらないのは残念で仕方ないというか
二回行く必要あるかと思わなくもないところだけども、並んでいる電車が変わってたりするので
そのあたりはよしとしておこうと思う




終了間際だったということもあって、最後にちょっと小やみになったところを撮影
さほどに鉄道好きではないけども、やっぱりこの施設は感激して見られるなと思うのであった

で、そのまま帰ろうかと思ったら、前に来た時にはなかった別の出口を発見




どうやら、駅裏にイベント施設でもないが、ちょっとした見物スペースがあって
そちらをちらちらと観て回る、こっちも車庫の終了から30分程度で締まるようだったので
売店とかであれこれ買うことはしなかったわけだけども、駅グッズの他にも
普通に食べ物屋さんがあったり、子供向けの小さい電車があったりして
なかなか面白かったのでありました、勝手がわからなかったので
このまま、駅に直通しているのか理解できず
とりあえず安全をとって、元来た道をたどって駅に帰ったのでありますが


帰り途中で虹を見つつ
まぁ、なんだかんだと楽しめたと満足して彰化を後にするのでありました

つづく
09 極品軒と西門紅楼

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07 彰化大仏を拝む

【読書】歌丸ばなし

2023-10-02 21:09:40 | 読書感想文とか読み物レビウー
歌丸ばなし  著:桂歌丸

歌丸師匠が晩年の高座の話を文章に起こしなおした
そんな本でありました
歌丸師匠が座布団争奪してる頃を知っている身分にとっては、
そのままの声で、書かれている文章が流れるようで
なんというか、しんみりしつつも、かなり笑ったのでありました
落語は読んでも面白いのがよいね

枕の部分からの書き起こしで、割と短いネタをさらっと書いているので
何個か、枕の内容がかぶってるのもあったんだが、
それがある意味リアルで、本当にかかった落語をそのまま読んでるんだなという気分になれて
なんか得したでもないけど、面白いなと臨場感を味わえるのがよかった

この本としては、こういうネタがあるんですよという
いわゆるちょい見せしてるだけなので、やっぱり高座で聞いてみないとなと
そういう気分に十分させられる内容なんだが、それだからこそ、
落語に登場する人物たちの造詣が、本当にちょっとだけの会話劇なのに
ありあり浮かんでくるというか、定番の八っつぁん、熊さん、ご隠居におかみさんと
まぁこのあたりが、のらりくらりじゃないが、
気の抜けた、でも、気の利いた言い回しでくだらないことを
あーだこーだいうという、雑踏の風景そのものを
一人で演じ分けてんだからこれまた、凄いなと感じたりするところ
まぁ、読んでいて、これだけ面白いのを一人の人物が違う声色でやるんだから
面白いに決まってんだなと思うのでありました
また、このおかみさんの役をなんとしても、歌丸師匠の声で聴きたい
いや、多分、いくつかは聞いたことあるんだ、それをもう一度というか
多分これを書いた後に、動画で見に行っているだろうと
それくらいの魅力にあふれていたのでありました

落語としては、一等、紺屋高尾でありまして
これは人情話だよなと、今更ながらに、なんか読んでるだけで泣けてきた
いや、別に泣く話じゃねぇんだけども、歌丸師匠のそれで聞いたら
きっと泣いてしまう、というか、読みながら涙ぐんだと
そんな心弱ってんのかといった話になってしまいそうだが、
落語の笑う話も、しんみりする話しも
この紹介でぐっと近づいたというか、是非一席と思うようないい内容でありました

ちょいちょい、歌丸師匠の小話でもないが、
裏話めいたコラムがあるのもよい

どうする家康  さらば三河家臣団

2023-10-01 21:11:45 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「どうする家康」
視聴完了しました
えらいスピードで話が進むな、あっという間に北条が落ちて、
その間の調略とか、ほぼ意味なかった感じで、
それよりも、三河家臣団をどうするか問題の方が大きいし、
久しぶりに服部出てきたなと安心したりと、
まぁとっちらかった感じだけど、先々というべき終わりへの準備が始まってきた
そんな感じでありました
なんだかんだ、江戸を作るあたりは話として面白そうだけど
それやってる時間ないんだろうなとわかるように
あっという間に唐入りになるようで、じゃぁ秀吉すぐ死ぬじゃんと
永遠のライバル的な感じかと思ったら、あっという間にいなくなるなと
このドラマだからそう感じるのか、実際歴史的にもそうだったのかと
考えさせられるのでありました

三河家臣団が、それぞれのところへ旅立っていくというあたりは、
数正の時の劇団三河武士の時と同じテンションで、
この演出あんまりだなーとか冷めて観てしまったんだけども、
それはそれとして、酒井どこいったんだよと、誰も触れないのはどうなんだと
自分が見落としたのか不安になってきたんだが、
酒井って死んだんだっけ?

まぁ、色々不在の間に役割が変わってきているのか、
ちゃっかりというか、当たり前のように、正信が家康の片腕ポジションに収まり
そこは数正と酒井が二人でやってたところだよなとも思うのだけども、
それはそれとして綺麗に仕切っていくというのが
心強いような、うさんくさいようなという絶妙さがよいなと思うところ
服部党ともども、江戸行くんだろうなとそのドタバタを見たいと思ってしまったのであった

と、まぁ、そんなこと言っている間に鶴松死ぬし
まぁ、なんというか、手早く秀吉は片付きそうだし、
仲良さげに近づいてきた佐吉が、どう見ても剽窃の男といった感じにしか見えないしと
なんとも、うさんくさいのばっかりで、逆に楽しみと思ったりしながら
とりあえず茶々が、家康をどう思っているか、来週楽しみなのである