戦の最中にも拘らず、―家臣が逃げ出して城には20数名しかいなかった。―
なにげにショックな場面だ。私の中の戦国の武士達のイメージが狂っていく。武士と名前が付く者が逃げ出すという感覚はない。そういう感覚は私の中でいつ育てられてしまったのだろう?
今回はタイトルどおりの「諏訪攻め」でそれ以上のものでも、以外のものでもなかった。ゆえに、これという書きたいこともあまりない。
それでも印象に残ってしまったのは、禰々の儚げな顔で、この人の悲しみがヒシヒシと伝わってくるのだった。
三条夫人の憂鬱な顔も印象的だ。「どうして、諏訪に出陣してしまったのだろう。」と嘆く夫人の気持ちに私は共鳴してしまう。
私達は過ぎた過去の物語をなぞってみているだけなので、夫人の嘆きはあまり意味のないものにも見えるし、嘆かせて大井夫人に解説させ、出陣をした晴信を正当化させる意味があったのかもしれない。
でも、と私は思う、本当に別の道はなかったのかと。どんな時代であったとしても、人は人の道を歩こうとするものなのではないのか。そんなことを一人の美しい人、一人の可愛い人を見ていると思ってしまった。
とまれ。
もしそうならば「風林火山」という小説は存在していなくて、ドラマもなく、私はこの記事を書かないことになる。過去を嘆くことこそ無意味なことはないかもしれない。(未来に向けての反省という意味では別)
ところで、この話の中ではもう一人の美女が、というよりヒロインがいる。今日はセリフが多く、いよいよこの人のご出陣という感じだった。まだ初陣なので、何も言うまい、・・言う・・言・・・だ・・だい・・だいこ・・・
ふぅ~、我慢したわ。
由布姫は未知数。この先一杯セリフを話したら変わっていくのではないだろうか。今日はなぜだか学生演劇部の発声みたいな感じだったけれど。
終わった後、
「『私は諏訪の女なのです。』
『父上のお命はありません。』ちょっと、ほら、似てない。」と物まねしていたら
「止めてください。」と言われた。
でも、つい真似したくなっちゃう彼女の話し方だった。だけど、由布姫が現れるところで光がさすというような演出は、笑っちゃうので止めていただきたいかなと思った。
勘助の頭は今回も魔人のようにさえ、諏訪攻めのシナリオはもちろん、捕虜になった教来石景政を切り付けようとした時に、どのタイミングで諏訪頼重が止めに入るかも分かっていたわけだ。
分かっていたんだよね 勘助
由布姫が「悪鬼」といった時、勘助は笑っていた?それはこの姫が、晴信と同じことを言ったからで、勘助には褒め言葉に聞こえたのだろうか。