森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

相棒ten8話「フォーカス」

2011-12-09 15:10:02 | ドラマ(相棒)

今回の視聴率は、13,1。

面白かったのに、低かったです。でもこれは裏がFNS歌謡祭をやっていて、多くの人が生番組のそちらを見ていたのですよね。

「相棒」は録画組が多かったと思います。

そう思うと視聴率なんて余り関係がないですね。

 

今回の作家さんは「相棒」シナリオ初参戦の守口悠介さん。
この方、1985年生まれ、お若いです。

ああ、もう我らの時代は遠くになりにけり。
とうとう私は何もなさずに老兵のように消え去るのみなんでしょうかなんてことを、「相棒」本編には関係ないのに、ふと思ってみたりして。

この守口さんなんて、私から見たら、守口ちゃんですよ。
だけどこの守口ちゃん、相棒ワールドをよく理解しているなと思いました。今後も期待です。応援しますよ。

 

切ない終わり方でした。

 

いきなり終わりから感想を言うと言うのも、良く私にはあることですが、今回はちょっと冒頭の事を少々。

通り魔事件が起き、それをカメラマンがそのシーンを激写します。

このシーン、今は結構ギリギリだったと思いますよ。何がって言うと、千葉の松戸・柏・新柏周辺、もしくは三郷周辺の人は、きっと連想したと思います。今起きている通り魔事件を。

今回放映できたのは、この事件で死者が出ていないからだと思います。

こういうのって難しいですよね。

別に良いじゃんと思う方も多数いるかもしれませんが、その事件の周辺の人はその恐怖心を増幅させてしまうのは事実ですよね。

 

私もかなり前ですが、「セクシーボイス&ロボ」と言う大好きだったドラマが同じ理由で中止になってしまいました。凄くがっかりしたのを覚えていますが、その時上記のような事を考えたりもしたのです。

ついでに言わせていただくと、自分より弱いものに刃物をちらつかせ、あるいは刺し、世間の注目を浴びようとしたり、自分の存在を確認しようとするなんて馬と鹿の極みです。しかもひとり目が捕まって、ヤレヤレと思っていたのに、又も新柏で類似した事件が起きました。

ひとり目は狂人です。(失礼。未成年であっても敢えて使わせていただきます。だって治療が必要でしょ、その子。)
でも二人目の模倣犯のかっこ悪さはないですよ。無様すぎます。この犯人が唯一ヒーローになる道は、自ら出頭する事ですよ。
みながフラッシュをたいて、あなたの写真を撮ってくれると思います。

さあ、早く出頭して、子供たちを通学時の恐怖から解放してあげてください。寒い中、塾の送り迎えをするお母さんたちを解放してあげてください。

 

何で「相棒」の記事でこんな事をと思う方もいるかもしれませんが、タイトルがフォーカス。私も違うものに焦点を合わせてみたくなったのかもしれません。

冒頭の事件のシーンは、結構インパクトが大きかったです。
なぜなら、女性が刺され苦しんでいると言うのに、人々は「何かな~」と言う顔はするけれど、足を止める事もなくみな行過ぎて行きます。
なんか、凄く自然なシーンに見えました。この自然と言うのは「普通」と言う意味ではなく、本当のリアルなシーンと言う意味です。

ドラマだと、周りの人は過剰に反応して、行き過ぎる時も罪悪感が顔に出ていたり、驚きながら逃げていくと言う演技が良く見られると思うのです。ドラマなのだからそれを普通にテレビ前で見ると思うのです。だけどこの行き過ぎる人々にはそんな顔などしている人はいなくて、本当に見えているのに目に入っていない感じで怖かったです。

右京さんが後で解説してくれたのですが「集団心理行動」って言ったのでしたっけ。
ちょっと忘れてしまいましたが、このシーンは通り魔以上にさりげない恐怖が隠れていたように思います。

上手く撮りましたよね。

インパクトのあった映像と言えば暇か課長の口の大写し。

何でって、笑ってしまいました~。どうも、監督の橋本さんがそう言うのが好きみたいなんですね。

 

カメラのレンズの焦点。報道カメラマンの本当に撮りたかった物はなんだったのか。

 

レンズの焦点がずれていたのは、実はカメラマンを殺してしまった男だった・・・・・と思いました。

同じレンズ繋がりですが、色眼鏡と言うレンズを外してみれば良かったのかもしれません。

報道カメラマンは、みんな下種であると言うひと括りにしてしまう考えこそ、ボケた焦点であったのだと思いました。

 

だけど取り敢えずは、「待ってくれ。俺の写真を見てから言ってくれ。」と言われたら、一応見てからにしようよ、殺すのは。だいたい犯人さんは良い人なんだから。

殺人の動機は弱いよ、守口ちゃん。・・・などとちょっと思った次第。

だけど上のほうにも書きましたが、二転三転の展開、優しさ、切ないと言う相棒ワールドの定石を踏んで良い作品になっていたと思います。

私的には、カメラマンの苦しみや夢なども含めて、すべて無になってしまった事が悲しいと思いました。いかなる理由があろうとも、殺人は罪以外の何者でもないなと真面目に思ったのでした。

 

次週は今年最後の「相棒」ですね。

 

※    ※     ※  

「梢は歌う」更新しています。→「道端の花【野菊】」

 

 

 

 

 

 


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