注意:お茶&お菓子などを召し上がりながら読むのは、今回に限ってはあまりお勧めしません。
お茶時には不適切な話題かもしれませんので。
先日、病院に行く道で何か緑のものが落ちている事が気になりました。
何気なく近づいてみると、それは緑色の踏み潰された虫の死骸でした。
ああ、可哀想だなと思いました。
虫と言えども、そんな最後だなんて悲劇だとも思いました。
そしてこんな最後では、来世がなくてはやっていられないなとも思いました。前世や来世がある保証なんかがあるわけではないけれど、信じない訳にはいかない気分です。来世こそは人間に生まれてきて、もっといい人生を送ってもらいたいものだと・・・
と、考えて、いや、それは違うかと思い直したのです。
虫は虫に生まれてきたことを、嘆いてなんかいるはずはないのです。
虫は虫の一生を謳歌しているに違いありません。
人間が、人間でないものを憐れむのは、それこそ傲慢にほかならないと思ったのでした。
しかし・・・・
そうすると、アレもだな・・・・。
アレと言うのは、ほら、夏にやたらお目にかかってしまう、りっぱに黒光りしたGと言う名の虫さんです。
アヤツに出会うと、どう見ても前世に悪行をしての地獄に落とされた姿だと妄想してしまうのでした。
でもアヤツめらは、やっぱり虫の一生を謳歌しているのかもしれません。
ううっ、気持ち悪い。
いや、つわりでも芋を食べ過ぎたわけでもありません。
彼らの話題をすると、なんかムカムカするのです。名前すら、「ハリーポッター」の例のアノ人状態で、言うのも嫌なのです。
だけど不思議です。同じ黒光りしている夏の虫で、カブトムシなどは出会ったりすると、ラッキーみたいな気分になるというのに、この違いは何なのでしょうか。
一説によると、人が意味もなくあるものを嫌うのは、人類がかつてそれらのものに苦しめられていたので、遺伝子にその恐怖が組み込まれているのだそうです。
その昔、地上の王者は恐竜で、それらに常に苦しめられていた人類の祖先。故に遺伝子にその恐怖が組み込まれていて、人は爬虫類、つまり蛇とかトカゲを忌み嫌ったりするのだそうです。まあ、この話は知ってる人も多数だったと思うので、一応書きました。
そうすると、私達があのGになんとも言えない恐怖を感じるのは、余程の事が人類の歴史上にあったのに相違ありません。爬虫類なんて、慣れたら可愛いものです。ペットとして飼ってる人もいるくらいなんですから。
だけど・・・
まさか・・・
普通はいないでしょ。あのGを虫かごで飼ってる人っていないんじゃないかと思います。
それを言ったら、例のあの話を思い出す人もいるかも知れません。例のと言うのは、北海道の子供の話です。最近では北海道にもアヤツめらも進出してしまっているそうですが、昔は北海道にはGはいなかったのですよね。
それで、北海道から引越ししてきた子供が
「すごいよ、僕のうち。変わったカブトムシがいっぱいいたから、虫かごに入れて飼っているんだ。今度来たら見せてあげるね。」
と言うので、行ってみたらそれらはGだったというお話。
まあ、これは例外の話だと思います。
爬虫類と違って、ちっとも慣れたり可愛いとか思ったりすることの出来ない虫。
遺伝子に組み込まれてしまった、彼らからの恐怖の過去の因縁ってなんだろう。
太古の頃、何も食べ物がないときに、集団で彼らは襲ってきたのだろうか。
人々は生きたまま彼らに・・・・
ウギャー
いやいや、これは脳内での叫び。決して声に出したわけではありません。
うーむ。
かつて薬がなかった頃、コレラやペストなどの恐ろしい病気はネズミばかりではなくアヤツらもその蔓延に一役買ってしまったからかも知れないな。実は可愛い目をしたネズミさんを人々が嫌うのは、これに原因があるようだし。
とか、考えてみました。
でもここでも・・・
ネズミすら、キャラクターや改良されたハムちゃんはペットになっているというのに・・・。
アレのキャラはどう考えてもダメよね。
やっぱり、人類が一番苛められてきたのは彼らになのかも知れません。
よっぽど・・・
よっぽど、なにか・・・・
それとも遠い未来、実は人類は知っているのかもしれません。
地上から人類という自分たちこそ王者であると誇っていた生き物が全て消えてしまったあと、そこに君臨しているもの。それは奴らなのだと。それこそが彼らを受け入れることができない恐怖の理由なのかもしれませんね。
などと考えているうちに病院に着きました。
心の中で叫んだこと数回。心の中で顔を歪めたことも数回。でも、表面は変わらず無表情。当たり前ですね。
でも道行く人はみな私と同じ。すました顔で通りすぎて行くだけ。
だけどその内側では、一体何を考えてどんな表情を隠しているのだろう・・・・
なんてことを思いながら街を行くのも楽しいかもしれませんね。
今日は関東は雨。
また寒さがぶり返してしまいました。人のことは言えないけれど、体調管理にお気を付け下さいませ。