一つ前の「未来は見えない」は、あれはあれで完結しているお話ですが、日々の暮らしが続いているようにそこでバタンと終わらないエピソードも、日々の暮らしにはあるのですね。タイトルは「魔女修行中」とオカルトっぽいですが、予知夢とか予知とかお話ではありません。本当はちょっとその話もしたいのですが、そちらはまた今度です。
前のお話はダウン症という障害を持ちながら、英検4級に受かった少年の話に感激したというものでした。
彼も凄いと思うのですが、それを指導した指導者も凄かったと思いました。その指導者である彼女は言いました。
「その勉強中は彼にとっては、とても辛いものがあったと思うのよね。」
その時の様子が眼に浮かぶようです。
彼女は凄く怖い人で、時にはその怖さも理不尽なものがあり、kに滞在していた時はどれだけ陰で子供たちをフォローしたことか。
彼女は飴と鞭ではなく、鞭&鞭の人。彼女から学ぶことは多かったのですが、時には反面教師として学んでいた事も多々あったと思います。
何しろ暴言を吐いて子供の心を傷つける、怒鳴る、そして引っ叩く。
それはどんな子供も同じように目標をクリアさせるという信念からそういう行動に出るんだなと良い風に解釈していましたが、時にはやりすぎているように感じました。子供といえども心があり、心は体と同じように病んだりもするからです。
だけど鞭&鞭の後に、飴ではなく大きなケーキをご褒美で上げることが出来たら・・・・
彼女からその少年の話を聞いた時に、凄いと思う反面、心のどこかにさざ波が立ちました。
私には・・・・
私には出来ないことだな・・・・。
でもこの話を友人に
「さぞかし、彼女は鬼であったことでしょうよ。でもその鬼は結果をもたらしたんだから良いよね。」
などとボヤきつつ話したところ、その友人は軽い調子で
「鬼になれないなら、魔女になればいいんじゃない~。」と言ったのです。
その途端、ピカーンと閃きました。
我が友人殿は良いことを時々言います。
いやいや、「時々」はないか。それでは「いつも」
「そうよね、そうだ。私は魔女になるわ。鬼にはなれないから。」
と、私は答えました。
鬼のように怖くはなれない。厳しくもなれない。
だけど私が何か言ったら、なんだかわからないけれど、出来るような気持ちになってくる。
私が何か言ったら、なんだかわからないけれど、もっと頑張りたくなってしまう。
そういう魔法の言葉を駆使する魔女になろう。
という訳で魔女修行中です。もちろん道のりは遠そうです。