森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

いだてん~東京オリンピック噺~最終回

2019-12-17 23:05:09 | ドラマ (大河)

若かりし頃、みんな真夏の木漏れ日のように、キラキラと光っていました。

そして髪は白くなり見るからに老いた人になっても、彼らはみんな笑っていました。

そこに至る道を、彼らはそれぞれに駆け抜けたのでしたね。

 

このドラマが始まった時、あまりにも金栗四三を知らなかったので検索してみて思った事は、なんて面白い人生を送った人なのだろうかと言うものでした。もちろんオリンピックに一番最初に参加した人であり箱根駅伝を作った人でもありますが、特にストックホルムオリンピック開催55周年を記念する式典に招待されたエピソードは素敵すぎます。

「日本の金栗、ただいまゴールイン。タイム、54年と8ヶ月6日5時間32分20秒3、これをもって第5回ストックホルムオリンピック大会の全日程を終了します」とアナウンスされた・・・・・。

その最長記録は、今後も誰にも破られることのない記録でしょう。

なんて言うドラマチック。

私はこの場面を想像し、最初の方でかってに涙ぐんでいました。いつになったらそのエピソードをやるのだろうかと期待もしていました。勘九郎が如何にもと言う感じで演じ、私たちを泣かせてくれるのかなと。

だけど終わってしまいました・・・・・、いえ、そう見えたのです。

ところが違いました。

まさかまさかのエンディング。しかも実際の映像。

54年と8ヶ月6日5時間32分20秒3。

いだてん、金栗四三が走りぬいた年月。

そして、テレビ前では、このドラマを完走した私たちがそれを見届けたのでした。

 

金栗四三と田端政治を中心とした、この群像劇の主役は人じゃなくてオリンピックだったのだなと、しみじみと思いました。開会式の幕が上がっても、四三も田端のまーちゃんもあちこちと飛び回っていました。

そしてあれが良かったですよね。

治五郎先生が出て来て、田端に「ありがとう。」と言う。

それに応えようとした時、岩ちんが現れると、田端は治五郎先生のいた場所に行き、同じように岩田に「ありがとう。」と深くお礼を言うのでした。

ストップウォッチを止めるシーンを、さも感動的に見せるのかと思いきや、クドカンは、そう言う事はやらないのよね。やっても良いんだよ、クドカン。泣いてあげるから(ノД`)・゜・。

でも「あっ、止めちゃった !!」なんだよね。ニヤニャしちゃうよね。

 

すべてが表には出なくても、何かしら関わり合っていて影響し合っていました。

最終ランナーへの四三の水かけ、良かったですよね。彼が食べる事のなかった焼飯を五りんが食べる・・・・・。

火事だ火事だ火事だと五りんは師匠の下に駆けつけます。

それは彼のもう一つのオリンピック。

彼の父は夢を見たー。

もちろん自分がオリンピックに出るという夢は叶わなくても、子供がオリンピック選手になれたら嬉しいなという夢。

その夢は叶わなくても、彼、五りんの父が出した「志ん生の富久は絶品」と言う手紙が、その息子の運命を決めたと言っていいでしょう。

五りんが聖火に火が着くのを見て、志ん生の元に走り出すとき、旗を選ばずに蓮華を選んだのですよね。なんたって富久は絶品なのですからね。

 

宮藤官九郎まで出て来て、最終回はチョー豪華でした。

でも三島弥彦は ?

美川君は ?

弥彦は1954年に、美川君は1940年に亡くなっているのですね。

だからあの場所には居なかったのですね。

 

2020年のオリンピックが決まった時、とにかく生き延びなくてはと、考えようによっては変な事を思いました。でも大真面目に思いました。そして今は、ちょっと更に真剣にそう思っています。(それはちょっと、私事でもあるのですが。あっ、なんだか誤解を招きそうな発言ですね。未来は見えない事ですが、今の私には何の不安もありませんから大丈夫です。)

 

「いだてん」、本当に毎回楽しくて、そして毎回言っていましたが、ぎゅうぎゅうと内容が詰まっていて、感想を書きづらかったです。先週もコンゴの事を書き忘れてしまったし、今回も閉会式の時に独立が決まって、その日が独立記念日だった国は何処だったかしら・・・。

だけど終わっちゃった。

「いだてん」、ありがとう。私も楽しく完走いたしました♡

 

ああだけど、ロスになっちゃいそうです。

さみしい~。

 

 

 

 

コメント (2)
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