全体を知らない(覚えてない)で見た、私の感想。
(「「シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| 」に行くまでのあれやこれや。」の続きです。)
だけどついていけないかと言うと、さにあらず。映画好きって言うのは、そうなんですよね。と、誰かを巻き込む言い方(笑)
1. 最初にツイッターに書き込まなくて良かったなと思う事を書きます。本編からは遠いお話です。
ネタバレ厳禁と言われていた「シン・エヴァンゲリオン」。だけどあるシーンで、私は思わず「えっ!?」「おお~!!」と嬉しくなり、あまり物語には関係もない部分であったので、ツイッターに書き込みたい衝動に駆られていました。
それは何かというと・・・・あっ、これはもう言ってもいいのです。
吉田拓郎氏が、ご自身のラジオ番組で彼の歌が歌われていることを皆に伝えたのですから。
私は、この映画を見た時に、その部分は嬉しかったので、それにそこは言ってもいいのではないかと思ったので、
「吉田拓郎のクラスタの皆様。『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の中で、拓郎さんの歌が歌われていますよ。」と書き込もうかと悩みました。でも、見たのは結構早目だったので、神経質になっている人もいるかと思ったので、結局止めたのです。
そして私は、拓郎氏のラジオを聞いて、「書かないで良かった~!!!」と強く思いました。
だってこの映画に興味の無い方で拓郎さんのファンだったら、嬉しそうに語る氏から直接聞いた方が、嬉しいに違いないですもの。
驚き、そして喜ぶ拓郎クラスタの皆さんのツイートを読んで、「セーフ」と思わず思いました。
仮想空間のアニメ世界の中で、拓郎氏の歌は私にとってはリアル世界とのリンク。
ー超えて行けそこを
超えていけそれを
そのシーン短かったけれど、思わず心の中で一緒に歌っちゃいました。
※ このことを考えると、映画の感想はどこまでが「ネタバレ」になるのか難しい所ですね。だからこの記事は、下に行くほど、普通に警告なしでネタバレしています。
2. 感想を早く書かなくて良かった。
映画を見て、
「これ、画コンテ、何万枚ですかっての世界よね。」と深く頷きながら、私はルート君に偉そうに言いました。でもそれは勘違いだったのですね。サッサと感想を書いていたら、そう思い込んでの感想を堂々と書いていました。
だけど庵野監督に密着した「プロフェッショナル」と言う番組を見て、画コンテを描かない作り方だったのだと知りました。
因みに、あの「プロフェッショナル」と言う番組も、面白かったですね。
3. スピード感が凄かったです。
よくある、本当はものすごいスピードで動いているけれど、動きをよく見せたいので、少しスローに見せてます・・・っていう演出が全くなくて、1分でこのスピードで動くとなったら、それを1分で見せる、やはりどれだけの絵を消費しているんだろうって思うのって当たり前の感覚だと思います。
もうそれだけで、「凄いな」ってなりますよね。
そして見ている側も、そのバトルを目撃しているわけだから、少々体力がいりますよね。
4. いろいろと面白いものが落ちている。
「イスカリオテのマリア」とゲンドウが言ったのか、冬月が言ったのか、もう早くも忘れてしまったのですが、「あれっ?」と思いました。
映画の後、家に帰ってからももどかしく、食事の待ち時間にスマホで検索すると、早くもそれに対する「考察」と言うのがたくさんあってだね(助かるけれど、みなさんも好きねぇ。)、本来は「イスカリオテのユダ」。うん、そうだよね、やっぱ。そして裏切りの代名詞。つまり、マリさんはかってはゲンドウ側の人ではなかったのかと言う考えが出ていて、なるほどなぁと思いました。
また、タイトルの「:|| 」って、何かしらと思いました。
検索するじゃん。すぐに(考察した)アンサーが出てくる。(助かるけれど、みなさんも好きよねぇ)←二回目
これ、音楽の繰り返す記号って言うのもあったけれど、今までのタイトルにも、皆「:」の後に「序」とか「破」とかついてうから「:」の後だけ見れば良いと、私も思いました。するとこの「||」は音楽の記号の終止線。
「全曲が終わったことを示すため五線の末尾に縦に引かれる」
なるほど~って思いますよね。
きっと全編に、こんな感じで「ねぇねぇ」と言いたくなるようなことが落ちているんだろうなって思います。
5. 見逃し厳禁
ラストに来る、宇部新川駅がモデルになっていると言われるホームで、反対側のホームを見逃してはなりません。
そんな人、いるのかって思うでしょう。居るんですよ。シンジ君ばっかり見ていた人が。
「知ってた ? 」と聞いて来たので、(誰とは言わないが。)
「知ってたよ。もう行く方向が違うんだなと言う意味だなと思ったし、それに普通の顔で普通にいる彼らを見てホッとしたな。」と言ったら、ちょっと悲しい顔をしていました。いや、悔しい顔だったのかも。
6. 「Q」で、思わず、「全編コレなの?」とぼやいてしまった私ですが、この作品は、全く違っていました。
たぶんそこが好きだなと思った方は多くいたと思いますが、アヤナミレイが第3村でひとつひとつ感情を覚えていくシーンは、日々の生活を愛おしく思いながら丁寧に生きるって大事だなと、本当に思いました。
赤ちゃんの頬をつついて
「これが、『可愛い』」
メンテが出来なくて、自分の最後が近い事を悟るシーンで、
「これが、『寂しい』」
思わず、涙しちゃいますよね。「悲しい」じゃないんだもの。これってシナリオも庵野さんなんですよね。凄いなって思いました。
7. なんでも早い !!
なんたって、こちとら「宇宙戦艦ヤマト」育ちなものですから、(一番最初の昭和のやつ)、とにかく心情などを語るシーンは、ネチネチクドクド、涙涙としつこい。時には死んでも語ると言うのに慣れているものだから、
「姫、お達者で !」
ビューン。
「はやっ !」と思いました。
そして、ここでもアヤナミレイのシーンで、なんたって彼女、ボールと段ボールで作った赤んぼもどきを抱いているものだから、思わず、声をあげて泣きそうになっちゃったじゃんか !!
8. 忘れてしまったが、ちょうど良いかもしれない。
かなり哲学的な映画で、抽象的なシーンも多かったと思いました。小学生がパパさんと一緒に来ていましたが、思わず「分かるのかな。」と、余計なお世話的な事を思ってしまいました(すみません。)
ちょっと、そして私はやっぱり「マトリックス」を連想しちゃったなぁ。
ゲンドウさんの言動では、(ちょっと言ってみたかった。そういう年頃なんで(^_^;))、ストーリー性のある部分以外のなんだか難しいなと感じた所は、その時は分かったつもりになっていたものの、見たのがちょうど一か月前なので、ほとんど忘れてしまったような気がします。でもよくよく考えてみたら、そこは私にはいらない部分だったかもで、それで良かったのかもしれませんね。
9. そしてー。
見た直後、ラッタさんにメールしました。
「見てきました !
メチャクチャ迷惑な愛の物語でしたね!!」
一言で感想を語れと言われたら、まあ、それですね。
だけど見て良かった♪
10. 携わった方々に「ありがとう、お疲れ様でした。」と伝えたい。
長きにわたって、そしてその間の皆さんの苦労を思うと、しみじみとしたものを感じますね。この作品を愛してずっと待っていた人たちも、またその関わった人たちと同じなのだと思います。
映画は作り手と見る人がいて、成り立つ文化なのですから。
今の時代に、このような作品が完成し完結したことは良かったと思います。||
※ ただ申し訳ないのですが、私的にはあと1週間遅くの公開であったならばと思ったのは、まぎれのない本音です。
なんたって「太陽は動かない」の公開が三日後。やっぱり影響されたのではないかと思うと、ちょっと切ないー。