義時は泰時に言います。
「お前なら私が目指していてなれなかった者になれる。」
泰時は問う。
「父上が目指していたものとは何ですか。」
だけど義時はそれには応えず去って行くのでした。
その謎は、最終回で明かされるのでしょうか。
それともさりげなく、それは語られていたのでしょうか。
さてさて、鎌倉殿になる気満々で公暁が京から戻ってきます。
明るく晴れ晴れとした公暁を、鼻筋が通ってるところが頼朝様に似ているだの、聡明なところが頼家以上だとか義時と三浦義村は嬉しそうに話しますが、この時義村は実朝が何を言いだしているのか知らなかったのでした。
実朝が京からやんごとなき位の者を養子に向かえて、その者を鎌倉殿にするなんて思ってもみない事でした。
実衣も義村も、上皇の子供くらいの者じゃなきゃ許せるわけないよねなどと言っていましたが、実際にそうなっていく気配に、沈黙せざるを得ない感じになってしまいました。
義時も受け入れようと思うと泰時に言っていましたね。
ふとここまで書いて、実際の4代の鎌倉殿は誰がなっていくのか調べてみました。
でもそれを書いてしまうと、ちょっと今日のお話がかすんでしまうし、後のネタバレにもなってしまうので、私自身が「ふむふむ」と思ったという事で止めておきましょう。
既に裏切りの男として知られる三浦義村。
今回は怖かったですねぇ。
実は私、この人は「裏切りの男」とは思っていないんです。なぜなら彼はあちらこちらを裏切っているように見えるけれど、実は義時を一度も裏切っていないんですよね。
彼にとって「若君」と呼んでいて大切に思っているかのように見えた公暁も、実は三浦繁栄の駒のひとつで、その駒があるがゆえに、三浦の足を引っ張りそうだと思えば、わざと挑発して、実朝を切るように仕向けていたのでしょうか。もしも実朝を公暁が切っても、もうその駒は使えないはず。彼はまたこうして、その駒を捨てて、義時を守り、強いては三浦を守ったのかも知れないと思いました。たとえ北条を許してはいけないと言っていてもです。
だけどそれは深読みでしょうか。
とうとう義村は、義時を裏切る時が来てしまったのでしょうか。
三谷脚本だと、この先も見えず・・・・・
思い込むことは出来ても、真実は次回のお楽しみですね。
しかし公暁、可哀想。バッドタイミングに帰ってきてしまいましたよね。
一年早かったら、なんて事を思ってしまいます。
なんだかドキドキします。
ああ、何でこんなに心臓に悪いドラマが好きになってしまったのでしょうか。
今週のその他の見どころ
・遅れて来た13番目の男、公暁。たぶん多くの人がユダを思ったのではないかしら。(もともとこのタイトルの「13人」は、それを連想させるものがありますよね。だからOPでの政子の姿は、マリア像のようなのではと思うのですが・・・)
・政子VS藤原兼子 (政子のへりくだった言い方なのに全然負けてない感じが良かったですね。結局、兼子は打ち解けて、政子の勝ちって感じでしたね。風の音が凄かったです。)
・蹴鞠で、親しげに上皇をどつくトキューサ。(夫殿が、なんだこの男バカなのかと申していましたが、『予告編で、皆このシーンを楽しみにしていたのだから。彼はこれでいいのよ。』という事に。)
・京より帰って来た政子の従三位報告は可愛らしく、そしてあの時頼朝との「征夷大将軍!!」とじゃれ合った昔を思い出しました。
・じゃれ合ったと言えば、実衣と義村の小突き合いも。
・実衣と言ったら、「姉がいないだけで、こんなに晴れ晴れとした気持ちになるなんて。」(なんかちょっと気持ちが分かるww)
・(思い出したので追記)源仲章、この人が図にのった事を言ってなければ、実朝は死ぬ運命から逃れられたかもって思ってしまいました。「私が執権になっちゃおうかな~。」って、イラッと来そうですが、いやむしろ生田斗真は凄いなって思ってしまいました。
・大江殿の「私がおつかいしたのは尼御代おひとり・・・・」と愛の告白の様なものをしているのに、政子には「重すぎます。」とやんわり断られたのもツボ。
・後なんかあったかしら・・・・。
あっ、そうそう。公暁ったら、1000日の修行中、すぐに一旦やめて、「また一からやり直すから。」と言う。ちっとも終了しなさそうな修行でしたね。それになんかこれ、「ダイエットは明日から。」に近いような気がして、「ダメじゃん」と思いつつ、少し彼に親しみを感じました。
が、次回「審判の日」。
雪の日の鶴岡八幡宮が近づいてきますね。ドキドキ。
(画像は記事には関係ありません。近所の公園の薔薇園の薔薇です。)