森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

出来なかったけれど、やったんだ。

2022-03-11 22:30:06 | 梢は歌う(日記)
 
あれから10年
こんばんは。私は猫のももです。私は2011年の5月にママの家にやってきました。「こんな時に、新しい家族を迎えるのはどうなんだろうか。」と、ちょっとだけママもパパも考えた......
 

 

上の囲みは、昨年の3月12日に投稿したもので、我が家の3.11について、もう居なくなってしまった猫のもも吉が語りました。

2011年に我が家にやって来た2010年生まれのもも吉。私の家にたった10年いる事も叶わなかったのです。15年、20年、25年と生きて猫又になって貰いたかったのに。

きっとこの11年に、皆さんのおうちでもそれぞれの歴史を紡いだことでしょう。

 

 

ところで私は、あの3.11のその瞬間は何をしていたかと言うと、もうすぐお仕事が始まるまさに約15分前で、その前にツイッターで気晴らしなお喋りをしていました。何についてかと言うと「献血」についてです。献血がそれまで未経験だったのです。なぜなのかと言うのはちゃんと理由があって、我が家の臆病な父と過保護な母によるものだったわけですが、ふともうそんな呪縛から逃れてもいいのではないかと思ったのです。

「怖くないですか。」「痛くないですか。」と言うようなそんな会話を、献血に行ってきたと言う若い男の人と話していました。

ちょうどその時、あの揺れが来たのです。

その2011年には、猫のもも吉が我が家にやって来てくれたけれど、その10月には私は病気になり出産以外で初めての入院になってしまいました。

上の囲みの記事を書きながら、もも吉のいない世界を見回しながら、私は思いました。

「この10年で変化は仕方がないにしても、何かいい方に変化している物もあるかもしれない。やり残してきたことで、今ならやれることがあるかもしれない。」と。

 

もちろん、主治医の先生には相談をしました。

「大丈夫です。」と言った後に「もしかしたら、断られるかもね。」と付け加えられました。

変な言い方ですが、コルステロールとかそんな数字以外は良くなるようにと、ちょっとだけ努力もしたんですよ。

だけど世間はコロナ禍で、血を抜くために出掛けていくことが私には怖くてたまりませんでした。あれをやったら、これをやったらと逃げていたかも知れません。

だけど私の年齢的に、タイムリミットが近づいてきてしまったのです。

「もう良いかな~。」と思いました。どうせ誰も、私が考えていることなんか知らないんだからと思ったのです。このまま勝手に決意したことに挫折しても、何もなかったことと同じじゃないかと。

 

だけど最近、姉の蝶子さんが、朝、ありがたいお言葉をラインで送ってくれます。

そこに「やってしまった事の後悔よりも、やらなかった事の後悔の方が、後からどんどん勝っていく。」と言うようなものがあり、まさにそうだなと思い、ある朝、柏市の献血センターに勇気を出して電話をしました。

「初めてなんですけれど・・・・」と言い、緊張しながら年齢などを言うと、「大丈夫です。」と爽やかな声が返ってきました。

 

しかし飲んでいる薬を言うと、ある薬が引っかかってしまったのです。

私の主治医さんは、詳しい事までは知らなかったのでしょう。

この薬を抜いてから更に、1か月が必要だったのです。

私はこの薬を10年飲んでいるのです。

「じゃあ、10年前からずっとダメだったんだ。」と思いました。

 

確かに結果的にはダメだったわけです。

でも私は満足しました。

「何もしなくて、後悔したくなかったから。」と私は、また余計な事を言いました。だけど「忙しいのに余計な事を言ってごめんね。」と謝ると、その方は、

「いいえ、興味を持っていただけてありがとうございました。そして来ていただいて断るのは心苦しい事なので、このようにお電話を頂けて良かったです。」と言っていただけました。

電話を掛けて、2011年の一つのけじめをつける事が出来て良かったと思いました。確かに自己満足に過ぎません。

だけど自己満足も満足のうちなのです。

 

出来なかったけれど、私はやったんだと、私には思えたからです。

 

だけど人生で、とうとうできなかった項目が一つ増えてしまいました。

皆さん、今しか出来ない事をやれと言うでしょう。

その項目の中に、「献血」と言うものを入れて見てはいかがですか。

 

私のように検査で二か月おきに、たくさんの血が抜かれても誰の役にも立ちません。

是非、飲んでいる薬でまたは年齢で断られる前に、皆さまお願いいたします。

 

2022・03・12・22:30

※ 今はまだ書けない事ですが、いろいろありまして、しばらくコメント欄も閉じておくことにしました。

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