「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

地方自治の課題

2007-03-10 04:36:40 | 政策・マニフェスト
昨日3/9の読売新聞では、統一地方選の全国世論調査を載せていた。


【問い】統一地方選に「関心がある」
「大いに」「多少は」合わせて69%!!

【問い】統一地方選に「投票に行く」
「必ず」「なるべく」合わせて89%!!

今回は、統一地方選への注目が
高い結果が伺われる。


【問い】選挙戦で候補者に取り上げてほしい問題ベスト5(複数回答)
1位 福祉や医療、高齢化対策 53.6%
2位 雇用や景気など地方経済の活性化 41.7%
3位 地方自治体の財政再建 35.5%
4位 少子化対策や子育て支援 34.5%
5位 教育や青少年対策 26.7%


その解説記事に、
鳥取県知事 片山善博氏のコメントが載っていた。
(読売新聞 2007/03/09 13ページ)

非常に興味深い。

以下、コメント

********************
今は、東京都知事選など、首長選に注目が集まっている。
しかし、地方選で一番重要なのは、議員選だ。

今の地方自治の一番の欠陥は、
議会が機能不全で、
住民も議会を軽視していることにある。

議会の機能とは、
①チェック機能
②政策立案機能
③行政に説明責任を問うこと
の三つだ。

相次いだ知事の汚職や官製談合、
夕張市の財政破たんなどは、
議会が真剣に審議していれば起こらなかった。

世論調査では、
無党派層が増加傾向にある。
しかし、
無党派層を掲げて選挙に出ることには
危うさもある。

一つは資金面。
政治資金規正法では、
企業・団体献金を集められるのは
政党だけだ。
無党派を名乗ると
個人献金に頼るしかないため、
スポンサーとのしがらみに結びつきやすい。

もう一つは政策面。
にわか作りの公約(ローカルマニフェスト)では、
政策実現は困難だ。
課題の整理は、
専門的知識のある人が
継続的、組織的に行うべきだ。
それが一番出来るのは政党だが、
今の政党は選挙用でしかない。
住民の利害を代弁せず、
「この人ならあの人に勝てる」とか、
選挙のための組織だ。
だから住民が
疎遠に思うのは当然だ。

世論調査で、
首長選での
与野党対決は
賛否が拮抗している。
本来の与野党対決は、
政策対政策の
「コンテスト」だが、
現状はプロレスのように、
キャラクター同士が
華々しくリングで戦って、
住民が面白がっている状況だ。

知事など首長は、
議会で自分の言葉で考えて話すべきだ。
そうしないと、
気づかぬうちに全部取り込まれて
役人主導になる。

有権者には、
身近な付き合いではなく、
理念や志、政策で
首長や議員を選ぶことが
求められる。

***********************

今の地方自治の
選挙に関する問題点を端的に指摘していると思う。

私もマニフェストを作成中であり、
皆様のご意見、ご提案を伺っている最中である。
そして、
最終的には、
各分野の専門家の意見を聞き、
つめていこうと思う。

文責:小坂和輝
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3/10 誉めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ

2007-03-10 00:04:58 | 子育て・子育ち
第10回 誉めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ

子どもを誉めることは、親の大切な愛情表現の一つです。
子どもは、親の言葉に励まされて、
自分は認められ愛されているのだと感じるのです。
親の誉め言葉は、子どもの「心の栄養」となります。
子どもの健全な自我形成には欠かすことができません。

子どもが成し遂げたことだけではなく、
その子の意欲も誉めましょう。
子どものころ親に誉められたことが、
こころの強い支えになります。
親の言葉を、子どもは一生忘れないのです。

皆さんは、子どものころにかけてもらった、
親からのどんな言葉を覚えていますか?
小坂が思うに、
言葉を出す親にとっては、一瞬だけど、
その言葉は、子どもの心の中で、
一生生き続けることを考えると、
その責任の重さを感じます。

昨日3/8、日経新聞の夕刊 生活ファミリーに
コーチングの記事が出ていました。
そこの部分を引用しますと、
******************
昨今は「ほめて育てる」が、
声高にいわれる。
東京都が保護者向けに作っている
リーフレットにも
どんどんほめて育てましょう、とある。
「ほめて」が心理的な負担になって
言葉が出ない親もいる。
そんな時
「一つできた」
「絵を一生懸命かいているね」
といったメッセージで十分だと
山崎洋美さん(ママのイキイキ応援プログラム主催)
は言う。
「ミトメル(認める)は“見留める”ですよ。」
******************
誉めるコツが入っていると思います。
すなわち、
①子どもをよく観察する(見留める)
②それをそのまま描写して子どもに伝える
それだけの行為が、実は誉めるということに通じると、
小坂は解釈します。


子どもは、
自分を誉めてくれる親をみて育つことで、
友達との関係でも相手の良いところを認めて、
仲良くやっていくことの大切さを学びます。

小坂も、小児科医の研修時代の同僚で、
非常に人のことを誉めるのが上手な人がいました。
その人が誉めるのは、全然自然で、
心の底から誉める言葉がでるのです。
なかなか、誉めるのは、難しいですよね。
単なるお世辞になってしまいがち。


現代の消費社会では、
人の価値はその人が何を持っているかによって
決まる傾向があります。
お金や物があれば、
幸せも友達も愛情も何でも手に入るというように
子どもに思わせてはいけません。
親が子どもを愛するのは、
その子がかけがえのないその子だからです。
親が自分を自分ゆえに愛してくれる姿から
大切な価値観を学ぶのです。


ホリエモンが、「人の心は、金で買える」と
言ったとか、言わなかったとか。
小坂も、お金があるけど、
幸せでない人生を送る例を
たくさん見てきました。
うすっぺらな価値観を、子どもには
もってほしくない。
親がうすっぺらな価値観しかもてないから、
子も同じうすっぺたらな価値観しかもてなくなります。
常にわが身を振り返らねばと思います。


自分で自分を好きになることは、
とても大切なことです。
自分自身を愛することの出来る
心の安定した人間に、
子どもが育ってほしいものです。
健全な自己愛は、
生きるうえでのエネルギー源になります。
その積み重ねは、幼いころから始まっています。


言葉で誉めるだけでなく、
十分なスキンシップが必要な時もあります。
大きな出来事、親の離婚・病気・死など
のときは、親は普段以上に気を使い、
子どもの気持ちを受け止めなくてはなりません。


小坂が思うに、誉めるとは難しいですよね。
子育て広場あすなろの木で、
母親のコーチングセミナーをやっていますが、
講師の一人、井原恵津子先生
(オフィス・グランツ代表)の講座(06/11/16)で
なるほどと思ったことがあります。
誉めるとは、心のコップからあふれ出るものなのです。
自分の心のコップに、
誉められるというプラスの水
(ストロークと、講座では表現)
がたくさん、たくさん、入ってきたひとは、
それがコップからこぼれるように、
誉めることを他の人にできるようになります。
逆に、
自分の心のコップに、
けなされ、おこられ、マイナスの水が、
たくさん、たくさん入ってきた人は、
その水がこぼれた時、
人をけなすようになります。
心のコップをプラスの水で満たしたいものです。
子どもの心のコップは、是非、プラスの水で、
満たしてあげてください。

しかし、自分自身の心のコップに、
どんな水が入ってますか?
最近、自分自身を振り返ってみてください。
小坂も、誉められたことなんて、ない!!
心のコップが枯渇してました。。。。

お母さん方の、コップの水に
プラスの水を満たすのが、
子育て支援、子育て広場の
本質的な役割なのだと思います。
うちの藤城看護師のコーチングでは、
そのことに取り組んでます。
次回、3/26期待してください。

文責:小坂和輝
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