「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

がまんする力は、いかに育つか

2009-07-19 23:00:00 | 子育て・子育ち
 お母さんの目の前で、小さな我が子が、道につまづいて転びました。おもっきし、地面に体をぶつけた我が子になんと声かけしますか?

 「痛くない!」と声かけし、それに答え子どもも、立ち上がりました。すると、親は、「えらい!」とさらにたたみかけました。

 がまんする力は、これで、果たして育つでしょうか?

 否。

 小さなうちは、痛いことは痛い、悲しいことは悲しい、怖いことは怖い、怒っていることは、怒っていると、自分のネガティブな感情を自分で受け止めることができるところから、はじめて、我慢強い子の根っこが出始めます。

 親はその子どもの気持ちをそのまま、受け止めてあげるのです。

 転んだ子どもの痛いという気持ちを、痛くないという言葉に「解離」させてはけっしてならないのです。

 子どもの気持ちを受け止めてくれる親がいて、子どもは、安心・安全の守られている気持ちを心にもち、ネガティブな感情を、安全に抱くことができるようになります。

 耐性を育てること、感情を制御する力を育むことは、決して、不快な感情を感じないようにすることではないのです。
 心の中に生じた不快な感情を安全に抱き続けることができることをいうのです。

 周りの大人は、子どもがいだいているそのこの気持ちを是非、受け入れていただきたいと思います。

 
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