京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

みみっちいなあ、と

2020年10月16日 | 日々の暮らしの中で

『熱源』(第162回直木賞受賞作品)を読んでみたいなと思っていたので、外出ついでに書店に立ち寄った。昨日のこと。

【明治から昭和初期にかけて帝国日本とロシア・ソ連のはざまで「文明開化」という荒波にのみ込まれた樺太が舞台。困難な時代、差別にさらされながらもたくましく生きたアイヌの人々、祖国を奪われた人たちへの賛歌だ。「生きてると楽しいぞ。そんな『ウソ』を読者に届けたい】
【いろんな文化圏や人々の集団のあわい、そこで起きる葛藤やドラマを書きたい】と川越さん。
この作品は、個人的には先月に読んだ『まほろばの疾風』(熊谷達也)からの関心の流れになった。

             
買おうと思って足を運んだのに、手にとっては書架に戻し、ぐるっと店内一巡してからまた思案、結局やめてしまった。ちょっとみみっちい思いが心の隅にあったのだ。もしかすると、あるかもなあ。見てからにしようか…と。しかし足を伸ばした中古本書店には、あいにく見当たらなかった。
で、今日は近隣の同系列店舗をのぞいた。あった、あった。すぐ確保。

だけどちょっと申し訳ないなあという気もしている。今年初めの受賞作品、出版からまだ1年少しのものだ。
「こういう店があるから新刊本が売れない」って、息子は渋い顔をするのを思い出している。

今とても楽しみに読み進めている作品がある。読み終わって頭の中が静まったころ、読みだすとしよう。

コメント (7)
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