京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 炎天下汗して

2013年07月10日 | 日々の暮らしの中で

祇園祭は、7月1日の「切符入り」から始まりますが、7月31日の疫神社の「夏越祭(なごしさい)」に至るまでで、毎日のように神事が繰り広げられていきます。神事の内容については新聞で読むくらいで、私はほとんど知りません。12日から14日には、巡行に先駆けての「曳き初め」で、本番さながらに町内を往復するようです。14日から16日までの宵宮は、夕刻から駒形提灯に灯りがともされ、祇園囃子が響き渡る、もっとも情緒ある3日間といえるのでしょう。

17日の「山鉾巡行」がハイライトです。四条麩屋町に立つ斎竹(いみたけ)に張られた注連縄は神域との結界で、これを長刀鉾の稚児が一刀両断にします。結界を解いたのを合図に山鉾は神域へと進むこととなって、とても重要な儀式になるわけです。



今日から「山鉾建て」が始まりました。毎年巡行の先頭を行く「長刀鉾」の作業の様子です。
36度を超えていた市内、炎天下で職人さんたちが汗して土台のやぐらを組んでいました。縄をかけながら小槌を打っている職人さんも見えます。木部をよりきつく縛るためだそうで、釘は1本も使わずに、縄だけで固定する「縄がらみ」という技法だそうです。熱中症にもならず、神がかりのような神々しさでの作業っぷりでした。 この方たちあっての伝統行事のようです。

夜に入っても下がらない、この四条通り界隈の熱気は半端ではありませんが、このときばかりは「暑さ」こそが、人の出の多さとともに祭りの気分を高揚させるのであって、怨霊も退散せざるを得ない勢いの盛り上がりとなるのでしょう。
ですが…、山に囲まれた京の夏を「焙烙で炒られているような暑さ」と表現されたのはどなただったか、私にはこの暑さがネックになって祭りに足が向きません。「辻回し」を一度、河原町通りで巡行を一度、日中と宵宮を合わせても数度といった具合です。
巡行は1週間後です。

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8 コメント

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祇園祭り (さんたろう)
2013-07-11 10:38:07
 京都祇園祭りですね。「山鉾巡行」NHKの特別放映がDVDに保存してありますが今年も見せて頂きます。心が躍ります。

 山鉾建て、しっかりと縄で組み上げられるんですね。職人さんの姿が粋で見事です。
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いよいよ祇園祭!! (yattaro-)
2013-07-11 11:34:17
暑いはずですよね~。
京都の夏を彩る祇園祭。コンチキチンを思い出すだけで「暑いな~」などと。
山鉾の基礎組、なんかしら身が引き締まる思いです。
山鉾巡航楽しみにしましょう
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粋、さんたろうさん (kei)
2013-07-11 15:21:45
この「縄がらみ」という技法が伝わっていかないことには、絢爛豪華な懸装をまとうこともかないませんよね。
縁の下の力持ち以上、文化財だと思います。
今朝の新聞では、長刀鉾の胴掛が珍しく友禅染で新調されたとありました。
京の伝統産業の進展にも貢献しているお祭りです。

知ることは楽しいのですが、なかなかその場に足は向かなくて…。

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コンチキチン、yattaro-さん (kei)
2013-07-11 15:27:55
暑いです! 今日は少し風があります。
暑い暑いと家にいても暑い。外へ出れば、大勢の人を見かけます。
まだまだ生きていける暑さ? 
暑さを楽しめるくらいならいいのですが、ちょっと厳しいこの頃です。
この暑さでこそ、盛り上がるのでしょうね。

「夏の錦」と昭和初期には観光案内されていた祇園祭だったのを知りました(笑)
豪華な懸装品ですものね。
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祇園祭に! (菜の花)
2013-07-11 21:41:18
一度は祇園祭をこの目に焼き付けたいと思いながらずいぶんと年月が過ぎて行きました。
絢爛豪華でさぞや目を見張る事でしょう。
そして暑さも準主役?かしら・・・

作業される職人さんも暑さに負けない心意気と身体、素晴らしいですね。
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絢爛豪華、菜の花さん (kei)
2013-07-11 22:05:58
この炎天下での作業には頭が下がります。
神前に参ってお祓いをしてでしょうから、御加護もあるでしょうね。
素晴らしい文化を担っている自負、心意気を見せつけられるようです。

5年前、巡行の3日前でしたか、3歳だった孫娘も一緒に山鉾をみて歩きました。
その帰り、混み合う地下鉄の四条駅構内で姿を見失いました。
思い出すだけでドーンと気持ちが重ぐるしくなります。
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祇園祭 (Rei)
2013-07-12 08:32:56
京都の諸祭りはいつもツアーのパンフレットが郵送されて来ます。
いつも丁寧にみますが、なかなか参加が思いきれません。
いつもテレビではみていますが・・・

↓「一匹一匹が3という数字に似ている。… 333333333333……>
鋭く、楽しい観察力に感心いたしました。
暑さへの対応力にも配慮されて・・・

京都と名古屋は暑さを競い合っていますね。
有難くない競争です。
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祭のツアー、Reiさん (kei)
2013-07-12 11:53:39
昨日は?と見ますと、37度を超える名古屋の暑さでしたね。
外へ出るのもおっくうになりますが、出てみると結構な人の出です。
観覧席の良い場所が確保されるのでしょうか。
現地では自由行動でというのもあるようですよね。
とにかくこの暑さですから、…。

細かな観察眼、豊かな発想力、… 
孫相手にでも、大いに柔軟剤注入が要りそうな日々を感じています。
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