京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

散っても美しい

2019年11月26日 | 日々の暮らしの中で

ピンクと空色のランドセルを背負った二人が脇道から飛び出してきた。周囲、私の存在など目に入っていないのだろう、体を寄せ合いじゃれるように笑い転げている。前を歩く二人の楽しいひと時を見ながら歩いていた。
と、♪あ~きのゆうひ~に 照る山モミジ~ こ~いもうすいも数ある中に
まあ、上手だこと。二人、声をそろえて高らかに、のびやかだ。楽しそうに弾んでいた。それでいい~。

銀杏の色づきが鮮やかになるにつれ、報恩講行事の準備のことが頭を離れなくなる。たちまち支度に追われながら、この美しい銀杏黄葉を踏んでみた。嵩もあるが葉は水分を多く含むせいで、しっとり感がある。この句の感じ、なっとく。

     銀杏黄葉かかとに遠き音のあり  田村ひろ

秋の黄金の美の演出は最後まで美しい。さて、私自身は…。
昨日は母の祥月命日だった。



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8 コメント

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黄金の美の演出! (あさがお)
2019-11-27 17:17:05
季節に訪れる日常に追われてはいても、ふと心を休める黄金の美の演出。
見上げる梢の黄金もいいものですが、足元に落ちてなお温もりを見せる銀杏紅葉。いいですね。
ランドセルの無心な二人連れ。それに重なる祥月命日。秋の色が一段と濃く感じられます。
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想像して〜 (ryo)
2019-11-27 18:53:45
歌いながら帰るランドセルの子たち
きっと銀杏が舞い落ちて
いるのですね。
頭の中でその光景を想像しています。
美しい黄色の絨毯ですね〜。
福岡の街もやっと銀杏が色づきました。
写真を撮りに行きたいところです。
高校からの親しい友人は2人..。
そのうち1人欠けました。
友人との時間、大事にしたいです。
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秋の色、あさがおさん (kei )
2019-11-27 21:15:28
黄落、いいものですね。
人生の秋とは言いましても、果たして実りをもって迎えられるのか、です。

29年前の11月12日、病院のベッドで現上皇ご夫妻の天皇即位の礼、祝賀御列の儀をテレビで見ることを楽しみにしていました。
母はこの月末に亡くなりました。
29年ぶりに第2回目のパレードなど拝見しました。
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写真を~、ryoさん (kei )
2019-11-27 21:28:40
弾んだ子供たちの上に銀杏が舞い落ちる、これも絵になりますね。
こちらではかなり落葉しています。
銀杏の色づきはこれからなのですね。少し差ががあるようです。
地元にいらしても同じ価値観でお付き合いできるとは限らないでしょうし、
やはり心が通ったご友人なのですね。
2年後を楽しみたいですよね。


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銀杏 (テイタイム)
2019-11-27 22:16:10
こんばんは~(*_*)

銀杏の落ち葉がふかふかと
温ったかそうですね~
ギンナンは落ちているのかしらね。

京の嵐山は紅葉真っ盛りでしょうか?
ライトアップを一度だけ・・ずっと以前に
見に行きました。

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ふかふかと、テイタイムさん (kei )
2019-11-27 22:35:02
枯葉というイメージではありませんから嵩高ですし、暖かそうですね。
ここにギンナンはなりません。
美味しいですね~。

嵐山の紅葉狩りの様子を中継で観ましたが、
押し合いへし合い?右も左も人に囲まれて、渡月橋を渡るのに超!長蛇の大行列でしたよ。
行ってみたいと思っても足が向きません。

ゆっくりと、よい時間をお過ごしでしたでしょうね。
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いかにも、いかにも・・・ (yo-サン)
2019-11-28 22:07:10
美しいですね。たくさんの銀杏の落ち葉、私も踏んでみたくなりましたよ。!(^^)!
長年お付き合い頂いているお寺の(お西です)の境内に、大きな銀杏の木があります。
きっと今頃は樹の下で、沢山の黄金の葉っぱがおしゃべりをしているのでしょうね。
昔、ご新さんからギンナンを頂いたことがありました。ふと思い出しました。
賢治の「いちょうの実」も思い出しました。たくさんの「いちょうの子どもたちが」お母さんと
別れての旅立ちだったと。(少しあやふや・・・)

お母様の祥月であられたのですね。29年になられるのですね。今もお心の中におられことと。
私も、亡き母のほんの少しの真似をしての遍路でした。私にとっては、それは雑行ではなく
「他力」なんです。「ありがとう・ありがとう」の報恩でした。
「前に生まれん者は後を導き、後に生まれん者は前を訪え」をしみじみと味わいます。
keiさんは黄金もさることながら、珠玉の如、美しいと存じております。
それでは今宵はこれにて。失礼致しました。
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「交信(心)」に感謝です (kei )
2019-11-28 23:25:43
葉っぱのフレディのようなお話をこのところ何度か聞きます。
そう言えば昔々、バケツ一杯のギンナンをいただいて閉口しましたが、母と一緒にクリアーしまして、
美味しくいただいたことが思い出されました。
弟の義兄弟からです。私をお姉さんお姉さんと呼びまして。どちらも今は亡き人です。

【私も、亡き母のほんの少しの真似をしての遍路でした。私にとっては、それは雑行ではなく
「他力」なんです。「ありがとう・ありがとう」の報恩でした。
「前に生まれん者は後を導き、後に生まれん者は前を訪え」をしみじみと味わいます。】
やはりこうしたお言葉をお聞かせいただきたいのですね…。今も繰り返し読み返して…。
なので、お忙しいと思いながらコメントさせていただきました。
ありがとうございました。
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