京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

北山杉の里

2021年07月30日 | こんなところ訪ねて


「北山グリーンガーデン」「北山銘木協同組合」の古びた看板がかかる。かつては多くの磨き丸太が見られたようだ。ここまでは問題ない。

この先の地図を再確認し、「右へ」の入り口をイメージして家を出てきたのに、またもや見落としてしまった。実は曲がる?べき所だった少し先に生協の宅配トラックが止まって荷下ろししていたので、引き返した時に訊ねることにした。
「もう少しだけ戻って。オレンジのカーブミラーがあって、小屋があるからすぐわかりますよ。その小屋の後ろへ回り込んで進むことになるから」





車幅いっぱいいっぱいの上り道。怖い怖い。左に落ちたら死ぬな、と思うと震えたわ…。傷だらけのねじれたガードレールに接触するんじゃないかと用心用心、そろーろそろりの箇所。距離は大したことがなかったが、ほんとに怖かった。

「中尾山 宗蓮寺」と記された石柱の前のスペースに車を止めて参道を上がった。


ドキドキがいつまでも収まらない。シャクナゲの木が多い庭を拝見していると「どこから来なさった」とはご住職だったのか。「いつまでもコロナでかないませんなあ」と言ってどこかへ行かれた。室町末期、応仁の乱後の開山だそうな。
参道を戻って、来た道へと歩いてみた。(上の2枚の写真はその時のもの)


北山大台杉 〈地上から6mほどのところから立木が林立しているのが特徴で、樹齢400年と推定される。台の所から四方に出る枝(とり木)を残すことによって、台の上の立木を伐採しても次からへと新しい芽が出て次世代が育つので、植林する必要がない。こうした方法で針葉樹から木材が生産されているのは、世界で唯一ここ中川の地だけ。400年以上も前に考え出されたということは驚嘆に値する〉と言ったことが説明板にあった。

古くは床柱のような太い磨き丸太もこの方式で生産されたという。現在は茶室や数寄屋建築で用いられる細い化粧垂木を生産するために育てられているそうだ。


怖い思いをしたから見られた光景がある。
「We live here, too.」 の言葉をちょっと考えさせられる。
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