慌てて、上げた左足の置き所をずらした。道路端にじっとうずくまっている鳥がいたのだ。
鳩!? ほどには大きくない。鳩ではないとすぐに思った。ふっくら丸くなったまま、人間がそばで覗き込んでも動く気配がないなんて、どこか具合が悪いのかしら。車に引かれなければいいがと思って通り過ぎた。と、そこに軽トラックがやってきた。振り返って見守ったが動くことはなかった。
ヒヨドリ、ムクドリ、ツグミ、これくらいしか鳥の名前は出てこない。深い緑の色味を帯びて見えたのだが、黒褐色でもなければ灰褐色でもなく、青灰色とみるのが近いとすれば…。帰り道にはいなかったから飛び去ったのであればいいが。
「もずが枯れ木で」(作詞サトウハチロー)
(一)
百舌が枯木で 鳴いている
俺らは藁を 叩いてる
綿挽き車は おばあさん
コットン水車も 廻ってる
(二)
みんな去年と 同じだよ
けれども足りねえ ものがある
兄(あん)さの薪割る 音がねえ
バッサリ薪割る 音がねえ
呑んだ後、必ずこの歌を歌っていた鹿児島県出身の元先輩同僚がいた。一語一語に感情移入したような歌いぶりだったような。どんな思い入れがあったのか。私は歌詞も内容もしっかり知らないままに、3年間なんとなくいつもしみじみと聴いていたものだ。
ふっと思い出すことになって、今日Youtubeで聴いてみた。心に刻まれていた歌詞もある。
何年か前にお会いしたが、校長職を最後に退職されていた。同学年に配属され、仕事帰りにちょっと一杯なんてことも多く、休日には数人でよくハイキングにも行った。一羽の鳥の存在が、懐かしく一人の人の歌声をよみがえらせてくれた。
鳥さんはどうしたのでしょうね。
気になりますが、それから思い出に〜
もずが枯れ木で〜なつかしい歌です。
ひょんなことから思い出が蘇りますね。
さて、私の絵は高校の頃に美術部でデッサンをやったことはありますが。
それだけで、なにやらしきりと最近
描きたくなりましたよ。
でも、まぁ、家でたまに描くことで我慢
です。☆
何でもカメラに収めているのに、どうして写真に撮っておかなかったのか…。
ふっくらと丸くなっていましたが、それで15センチほどはあるように見えました。
おかげでずっと思い出すこともなかったこの先輩同僚の歌が懐かしく蘇りました。
やはり! 下地はあったわけですね。