6月26日 続き
八幡平頂上からはバスで秋田側に降りて20分。
降り立ったのは標高1100mの山の中にある一軒宿、ふけの湯。
まるで古い木造校舎のようなお宿。
玄関の正面にある「ふけの湯神社」には子宝の湯ということで金精様が祀られている。
案内されることもなく鍵を渡された本日のお部屋は本館の2階。
いかにも古い6畳間だけれど、掃除は行き届いてテレビもある。ちょっと離れたところにあるトイレもちゃんとウォシュレットだ。
窓の外を見れば駐車場の向こうに温泉の噴煙が盛大に上がっているのが見える。
今夜は団体が入って全館満室とのこと、これはバスが来る前に露天に入らねば、と急いで浴衣に着替えて外に出る。
ゆるやかな坂を下った先に広がるのが露天エリア。
左手に見えるのが混浴露天だが、浴槽の前には仕切りが何もなくて、遠目とは言えこちらから丸見え。景色はいいだろうが、これは女性には難易度が高すぎる。
その向こうに2つある小屋は地熱浴のためのオンドル小屋。
元々ここにはオンドル式の自炊宿があって、だから名前が「蒸(ふけ)の湯」。その自炊棟はもうずいぶん前に土砂崩れでつぶれてしまったのだそうだ。
道の右手には手前にちゃんと目隠しされた女性用、奥に男性用の露天風呂。
脱衣場にはかごもない簡素な造りだが
5、6人サイズの浴槽の目の前には硫黄の匂いでむせそうなほどの噴煙がシュウシュウと上がっていて野趣満点。
分析書上では単純温泉とされているが、ここのお湯はもちろん硫黄の匂い。灰色に濁って浴槽の底にも泥がたまっている。すぐ近くにある源泉温度は79.8℃だそうだから当然加水されているのだろうが、42℃ほどの適温になっていて、ハイキングの後にこのお湯は極楽。
ゆったりと露天を楽しませていただいて、6時から食堂で夕食。
すべて一度に並べられているので焼き魚や天ぷらがあつあつでないのは残念だけれど、地元産の食材ですべて手作りという食事は味付けも上品でとてもおいしい。その説明をする女将はしっかり土産物の宣伝まで入れて、なかなか商売上手と見える。
満腹になって部屋に戻るとさすがに古い建物なので他の部屋の話し声や廊下を歩く音が良く聞こえる。
しかしそのおかげで人の行き来がよくわかって、静かになった頃を見計らって内湯に行くと案の定だれもいない。
こちらにも露天が設えられているが、ここは夜にはぬるすぎた。
そこで内湯の方に移動すると
総ヒバ造りという美しい湯屋。
浴槽は露天よりも大きくて、こちらのお湯は濁りが少なく、硫黄の匂いも弱い。ここは単純酸性湯で露天とは泉質が違うのだ。カランの代わりに木をくりぬいた洗い場も素敵で、こちらのお風呂も気持ちいい。
パリパリの美しいシーツに毛布まで入ったお布団でぐっすり寝たら翌朝は5時過ぎに目が覚めてしまった。
そこで小雨は降っているが一人で露天の方に行くと、昨夜遅くに到着した団体のおばさま方何人かが傘を差して混浴露天に入っているのが見えた。団体のおばさんほど強いものはないものね。
しかしおかげで女性用露天の方は誰もいなくて、満室でこれほどお風呂を独占できるとは思わなかった。
朝食は7時半からまた食堂で。
自分で焼く鱒の塩加減がよくてとてもおいしく
まっ黒いのはちょっと固ゆで気味の温泉卵。もち米の酢の物は「あさづけ」という秋田の郷土料理だそうだがとても珍しい。
バスが10時過ぎまでないので部屋でゆっくりさせてもらって、チェックアウトは最後になった。
しかし支払いを済ませると見送りをするでもなく、トイレもない部屋で一泊13000円もするわりには随分淡白なサービスだ。お風呂と食事がいいので高すぎるとは言わないが。
本降りになった雨の中、ちょっと早めに来てくれたバスに乗ってふけの湯を後にした。
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八幡平頂上からはバスで秋田側に降りて20分。
降り立ったのは標高1100mの山の中にある一軒宿、ふけの湯。
まるで古い木造校舎のようなお宿。
玄関の正面にある「ふけの湯神社」には子宝の湯ということで金精様が祀られている。
案内されることもなく鍵を渡された本日のお部屋は本館の2階。
いかにも古い6畳間だけれど、掃除は行き届いてテレビもある。ちょっと離れたところにあるトイレもちゃんとウォシュレットだ。
窓の外を見れば駐車場の向こうに温泉の噴煙が盛大に上がっているのが見える。
今夜は団体が入って全館満室とのこと、これはバスが来る前に露天に入らねば、と急いで浴衣に着替えて外に出る。
ゆるやかな坂を下った先に広がるのが露天エリア。
左手に見えるのが混浴露天だが、浴槽の前には仕切りが何もなくて、遠目とは言えこちらから丸見え。景色はいいだろうが、これは女性には難易度が高すぎる。
その向こうに2つある小屋は地熱浴のためのオンドル小屋。
元々ここにはオンドル式の自炊宿があって、だから名前が「蒸(ふけ)の湯」。その自炊棟はもうずいぶん前に土砂崩れでつぶれてしまったのだそうだ。
道の右手には手前にちゃんと目隠しされた女性用、奥に男性用の露天風呂。
脱衣場にはかごもない簡素な造りだが
5、6人サイズの浴槽の目の前には硫黄の匂いでむせそうなほどの噴煙がシュウシュウと上がっていて野趣満点。
分析書上では単純温泉とされているが、ここのお湯はもちろん硫黄の匂い。灰色に濁って浴槽の底にも泥がたまっている。すぐ近くにある源泉温度は79.8℃だそうだから当然加水されているのだろうが、42℃ほどの適温になっていて、ハイキングの後にこのお湯は極楽。
ゆったりと露天を楽しませていただいて、6時から食堂で夕食。
すべて一度に並べられているので焼き魚や天ぷらがあつあつでないのは残念だけれど、地元産の食材ですべて手作りという食事は味付けも上品でとてもおいしい。その説明をする女将はしっかり土産物の宣伝まで入れて、なかなか商売上手と見える。
満腹になって部屋に戻るとさすがに古い建物なので他の部屋の話し声や廊下を歩く音が良く聞こえる。
しかしそのおかげで人の行き来がよくわかって、静かになった頃を見計らって内湯に行くと案の定だれもいない。
こちらにも露天が設えられているが、ここは夜にはぬるすぎた。
そこで内湯の方に移動すると
総ヒバ造りという美しい湯屋。
浴槽は露天よりも大きくて、こちらのお湯は濁りが少なく、硫黄の匂いも弱い。ここは単純酸性湯で露天とは泉質が違うのだ。カランの代わりに木をくりぬいた洗い場も素敵で、こちらのお風呂も気持ちいい。
パリパリの美しいシーツに毛布まで入ったお布団でぐっすり寝たら翌朝は5時過ぎに目が覚めてしまった。
そこで小雨は降っているが一人で露天の方に行くと、昨夜遅くに到着した団体のおばさま方何人かが傘を差して混浴露天に入っているのが見えた。団体のおばさんほど強いものはないものね。
しかしおかげで女性用露天の方は誰もいなくて、満室でこれほどお風呂を独占できるとは思わなかった。
朝食は7時半からまた食堂で。
自分で焼く鱒の塩加減がよくてとてもおいしく
まっ黒いのはちょっと固ゆで気味の温泉卵。もち米の酢の物は「あさづけ」という秋田の郷土料理だそうだがとても珍しい。
バスが10時過ぎまでないので部屋でゆっくりさせてもらって、チェックアウトは最後になった。
しかし支払いを済ませると見送りをするでもなく、トイレもない部屋で一泊13000円もするわりには随分淡白なサービスだ。お風呂と食事がいいので高すぎるとは言わないが。
本降りになった雨の中、ちょっと早めに来てくれたバスに乗ってふけの湯を後にした。
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