7月2日 続き
下風呂温泉でバスを降りたら宿に荷物を置き、すぐに外風呂へ向かった。
やってきたのはバス停のすぐそばにある「海峡の湯」。
玄関を入って券売機で450円を支払い、「ゆっくり入ってね」の声をいただいて館内を進むと
2020年12月にオープンしたばかりの施設は青森ヒバを多用し、どこもすっきりときれい。
こちらは大湯と新湯という2つの公衆浴場が老朽化したために建て直されたもので
浴場内写真はHPから
大浴場には大湯の熱湯とぬる湯、それに新湯の3つの浴槽が並んでいる。
館内の説明にもある通り、大湯は濃い白濁、新湯の方はうす濁りで、大湯の熱い方と新湯は46℃、ぬる湯でも44℃とまだ熱めに調整されながら入ると気持ちいい!
さらに隣にはサウナと「井上靖ゆかりの湯」というのがあって
こちらはこの施設ができる前にあった旅館に井上靖が泊まって執筆をしたからとか。その旅館のお湯が大湯2号。こちらは43℃ほどとちょっとぬるめになっていて、なめてみるとちょっと酸っぱく、他のお湯が少し塩辛いのとは違うのが面白い。
止まらない汗を拭きながら宿へ帰還。
お世話になったのはバス停から進行方向に2分ほど歩いたところにある「さつき荘」さん。
到着すると同時に女将さんが「今、迎えに行こうとしていた」と出ていらして、館内に入るとすぐに2階へ。
通されたのはこちらの広ーい部屋。すでに布団が敷かれ、ストーブも扇風機も出ているが何しろ広いので全く邪魔にならない。
ノンストップでお話しされる明るい女将さんによると部屋は6つあるが現在は一度に2組しか客を取っておらず、この日は我々の貸切とか。「取りにくい宿とか言われるけど、そんなに予約が殺到するわけじゃないのよ~」
部屋にトイレ・洗面はないが
洗面台もこのおしゃれさ。
廊下もピカピカで、飾ってあるお人形は亡くなった大女将が独学で作っていたものとのこと。
この廊下の端にお風呂へ行く扉があって、サンダルに履き替えて簀の子を渡り、階段を上がると簡素な脱衣場。
そして強烈に匂う硫黄臭をかぎながら扉を開けると
床も壁も木板に囲まれた真っ白なお湯が出現。こちらのお湯は大湯とも違う源泉、含硫黄-ナトリウム・カルシウム・塩化物泉は一段と濁りが強くて、源泉温度57℃と熱いので少し水を入れたが、スベスベとした入り心地で、ここまで来た甲斐があった~。
食事は玄関に降りるのとは別の階段を下りた所にある厨房脇のお部屋で。
お膳に並んでいたのは真子ガレイの煮つけやどんこ汁、にぎりはソイやヒラメにウニ。どれから食べようかと迷っているとサクラマスのフライが「揚げたてだから先に食べて」とやってきて、これが漬物入りのタルタルソースで食べると最高においしい。
ホヤは実は初めて食べたが、海の香りがして甘い。思っていたような臭みがないと言うと料理担当の弟さん、「海辺じゃない所で食べるホヤがくさいのは腐ってるんだよ」と衝撃のお言葉(笑)。
いさきは刺身でもしゃぶしゃぶにしてもと言われたが、この量は食べきれない。
料理も、魚愛あふれる弟さんの話もおいしくて大満足。
これで一泊税込み一万円ぽっきりなのだから、女将さんが何と言おうと、人気が出て当たり前だろう。
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