Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

13年初冬の大人旅 3 銀婚湯でお湯巡り

2013-12-08 17:09:12 | 国内旅行
1月29日

いささか重い掛け布団と格闘しつつ、目を覚ましたらすぐにお風呂へ。

 夜中の12時から男女が入れ替わるので、朝はこちら。
入口が2つあって、手前は内湯、奥は露天用だが、実はどちらからも2つのお風呂に裸で入ることができる。
  
というのもこちらの内湯は廊下の長さいっぱい、実に大きな岩風呂だからで、手前の脱衣場から入ってもここを通り抜け、奥の脱衣場を通って露天に出られる。
今朝も内湯はかなり熱い、ので適温の露天でまったり。

朝食はフロントの奥にある1階のお食事処で。
 
焼き魚がホッケなのが北海道らしく、みそ汁の具は自分たちで摘んだ「みみのり」という海藻とか。わかめより柔らかくて海の香り。セルフのコーヒーは部屋に持ち帰らせてもらった。

さてこの宿にはまだ3ヶ所野天風呂がある(実はもう1つあるがこの日は使用不可)。これを全部制覇するために連泊にしたのだ、早速入りに行くぞ、とまた長靴を借りて宿の裏に回る。

今日も1つ目は揺れる吊り橋を渡り、すぐに右手に折れて川沿いをしばらく行った先にある「どんぐりの湯」。
 
門を入るとすぐに雪に覆われた階段があり、その下に川を向いて小さな丸い浴槽がある。
 
小さな脱衣かごと時計が置かれた脱衣場で急いで服を脱いでお湯に飛び込めば
 ちょっと熱めのお湯が気持ちいい~

ここも他のお湯と同様、ちょっと褐色がかった薄濁りのナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉だが、源泉がちがうためか他よりも油臭が少し強く、いかにも温泉らしい。
しかし何より素晴らしいのは浴槽の造り。石で作られているのだが、縁の三分の一だけは木で作られ、ここに頭を乗せて川を眺められるようになっているのだ。完璧!

お昼は森の「いかめし」とお夜食用の饅頭ですませ、また鍵を借りて外へ。

今度はつり橋の手前で右に折れ、並木道を通って「かつらの湯」へ。
 
こちらはなんと大きな岩の上に作られたお風呂なので階段を上る。
 
すると脱衣場は木のうろ、浴槽は大岩のてっぺんをくりぬいたもの。
 浴槽に体を伸ばして上を見上げれば葉を落とした桂の木が頭上に伸びる。
これまた素晴らしい演出。

こちらのお湯はちょっとぬるめだったので、フロントまで戻ってすぐに次へはしごする。
最後は「かつらの湯」の先にある「杉の湯」。
 
名前の通り杉の木に囲まれ、ここだけは野天ではなく、かわいい湯小屋。
  中は小さな窓から明かりが入るだけなので薄暗いが、これが小さな浴槽と相まってなんとも落ち着く。このお風呂もいい~。

宿からの距離もそれほどない「杉の湯」だが、こちらは冬季は閉鎖になる。トチニやどんぐりの方が大変そうなのに、と不思議に思って宿のご主人に聞いてみると、なぜかこのお風呂は「お湯喰い」で、冬場にこちらにお湯を回すと他のお風呂の温度が下がってしまうのだそうだ。
温泉の管理はやっぱり大変。
それにしてもこちらの宿、すべてのお風呂の造りと言い、なんと温泉を大切にしていることか。

ともあれ野天制覇に気をよくして部屋で休むうち、今夜も6時から部屋出しで夕食。
 
メニューは一新、今夜の寄せ鍋も具だくさん。
  
そばを魚で巻いた煮物が面白く、これを食べてしまったら山菜ごはんが入らなくなった。
  
デザートのリンゴは当然、冷蔵庫へ。お夜食の揚げドーナッツは翌日へ。
 

この宿の連泊では食べ過ぎてしまう。

 

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13年初冬の大人旅 2 銀婚湯に到着

2013-12-05 18:18:48 | 国内旅行
11月28日 続き

駅で出迎えてくれたのは 「銀婚湯」 の大女将。
電話予約をした時から感じがよかったが、もう一人、やはり一人旅の女性と車に乗り込むと天気の話やら、大人の休日パス期間の割には今年はお客が少ないことやら、元気にお話してくださる。
 地面に積もる雪は前日から降り始めたとのこと。
このあたり、夏には川が増水して旅館も何日か休業したのだそうだ。

話を聞くうち、20分で宿に到着。
  
正面が本館、その左右に新館が伸びる結構大きなお宿。
 
広々とした玄関にあがるとすぐに熊の待つ階段を上がって部屋に案内される。

今回は一人泊なので一番安いお部屋をお願いすると、用意されていたのは玄関の上の本館のお部屋。
 
絨毯敷きの廊下は歩くとちょっとたわんでギシギシ言うし、部屋の入り口は窓付きのふすま、とかなり古い造り。
  
だが8畳の室内はさっぱりと清潔で、窓が大きくて明るいのがうれしい。
 玄関の真上なので窓からの景色もいい。
共同のトイレがかなり遠かったのだけがちょっと誤算。

淹れてもらったお茶をいただきつつ宿の説明ファイルを見る。
   
この宿は広大な敷地に建ち、その庭に点在する野天風呂には宿泊者だけが貸し切りで入れるのだが、その場所からお湯の分析表、配湯方法と説明の詳しいこと。

今日はお客も少ないと言うし、暗くなる前に早速一風呂いただこう、とフロントに行く。
ここの野天はフロントに鍵があれば入れるシステムなのだ。

傘と長靴を借り、真っ先に向かったのは庭の奥、一番遠くにある「トチニの湯」。
 
旅館の裏手に回ると敷地内を流れる落部川につり橋がかかっているのだが、この橋が結構揺れる。しかも今日は誰も通っていないのか橋上の雪には踏み跡もなく、ここで早くもめげそうになる。
  
さらに対岸は白一色。道も定かでないが、並木と案内板を頼りに雪に足跡をつけていく。

説明書にあった通り10分ほど歩き、またも心細くなったところでようやくお風呂が見えた。
 
門扉を閉め、フロントでもらった鍵を掛ければ貸し切りになる仕組みだが、このお風呂に関してはまわりの囲いがスカスカなのであまり鍵の意味はないかもしれない。
 脱衣場もシンプルそのもので、外の散歩道を誰かが通れば見えちゃうよなあ、と思うが
 
このお風呂を見れば who cares!
丸太をくりぬいた浴槽はどんな大男でもゆったり体を伸ばせるほど大きく、そこにかけ流されるお湯は褐色の薄濁り。においはほとんどないがなめるとちょっと塩気があり、温度は42℃ほどの適温。
ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉だそうだが、とにかく気持ち良くて、入りながら一人でついニヤニヤしてしまう。
 丸太風呂の隣にはもう一つ四角いお風呂もあるのだが、床がコンクリートのこちらよりやっぱり肌あたりの優しい丸太のお風呂がいい、と長湯をする。

ホカホカになれば帰りは楽勝。
もう一か所ぐらい入りたい気分だが、まだ明日もあるからと自重して鍵を返す。

北海道らしくガンガンに暖房の効いた部屋で休んでいると、6時に食事が部屋に運ばれてくる。
 
お品書きに「キトピロの卵とじ」とあるので何かと聞くと行者にんにくのことだそう。
  
鶏鍋にもフキやワラビの山菜がたくさん入り、さらに芋饅頭と柿などの天ぷらがくるのだからお腹がはちきれそう。
 
「デザートが食べきれなかったら冷蔵庫に入れてくださいね」と持って来てくれたお姉さんが言うのはみんなそうなのだろう。でもその後からさらに夜食用の大きなお饅頭まで来るのだ。

贅沢な素材はないが、できあいではなくちゃんと手をかけて作られた食事は北海道らしさもあって大変に結構。

敷いてもらった布団の上でゴロゴロと食事の消化を待ち、寝る前に今度は内湯に入りに行く。

 昼12時から夜中の12時まで女湯の「こもれびの湯」
 中は石、縁は木でできた内湯は2,30人は入れそうなほど大きくてお湯が満々。しかしここの湯温は高くて長く入っていられない。 
 そこですぐ外にある露天に行くと、こちらは外気で冷やされてちょうどいい温度。パラパラと落ちてくる雪を見ながらゆったり入れた。


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13年初冬の大人旅 1 鉄路で北海道へ

2013-12-03 17:09:00 | 国内旅行
2013年11月28日から12月2日まで 北海道・秋田の旅

11月28日

今年の前半は使えなかった大人の休日パス、今度は25000円で北海道まで5日間乗り放題となったのでまた一人旅に出た。

初日は朝の4時半に起床。
我ながら遊ぶことにだけは実に勤勉だ。

早朝の山手線を待っていると、やってきた電車がどこか違う。
乗り込みながら全身緑色の特別塗装だったことにやっと気づく。昔はみんなこんなだったけど。
にわか鉄子の旅の幕開けとしては実にラッキー。

東京駅からは6時32分発の「はやぶさ1号」に乗車。
 今年から「大人パス」でも乗れるようになったので「はやぶさ」は初めて。先頭から見ると鼻が長~い。

列車が動き出したら早速朝ご飯。
今回の旅のテーマの一つは駅弁
 
ということで、早朝から混み合う「駅弁屋 祭」で仕入れたのは「野沢菜入り かつサンド」600円。
小淵沢の駅弁だけれど、かつが冷めても固くなく、野沢菜が邪魔にならない程度に入ってなかなかいける。

かつサンドを食べているうちにもはやぶさはどんどん飛ばし、宇都宮、福島などあっという間に通過。
さすがに早い!

で眠くなる暇もなく、3時間15分で新青森到着。
30分の乗り継ぎ時間で次は「スーパー白鳥11号」。
 
緑色の列車は座席も緑。
 座席の背中には青函トンネルの詳しい説明がある。

昔の青函連絡船に取って代わったこの列車、今までは満席だったとのことだが、乗った車両には10人ほどしかお客がいない。JR北海道の不祥事続きで本州からの客が減ってしまった、とは泊まった宿のご主人の弁。

ゆったり車窓を眺めていると
 おお、これが津軽海峡
 雪も降りだして冬景色になった。

いよいよ青函トンネルに入ると24分間は暗い中を走るだけ。
暇なのでトイレに行くと  この英訳はいかがなものか。

さらにちょっと早いが新青森駅で仕入れたお弁当でお昼。
 「海の宝船」は1150円だが、酢飯の上にうに、いくら、とびこがちゃんと写真の通りに載っていて、ちょっと甘い炒り卵、しいたけと塩もみきゅうりがいいアクセント。これは最近食べた駅弁の中で一番おいしいかも。

トンネルを抜けて北海道最初の停車駅は木古内。
 2015年の北海道新幹線開業に向けて新しい駅舎を建築中。

 そして海の向こうに見えてきたのが函館山。 

函館に12時22分に到着すると、8分後に出発する隣ホームの「スーパー北斗9号」に乗り換え。
 札幌行きのこちらは「白鳥」とは打って変わって満席。
 函館を出ると雪が激しくなってきて、木の枝は真っ白だ。

30分乗ったところで森駅で下車。
 
と言ってもまだ終着点ではなく、ここでまた24分の乗り換え。
 
小さな駅舎の外に出てみると、温度計は0℃を表示している。

さて森といえばあまりにも有名な駅弁、「いかめし」580円。まさかこの駅で買うことになるとは、思ってもみなかった。
 
立ち売りではなく、改札の外のキオスクで買うと保温箱から温かいのを出してくれる。結局は翌日のお昼に食べたけれど、冷めてもおいしいいかめし。小さい見かけの割に食べでがある。
 キオスクには「いかめし」グッズもいっぱい。

そして森駅からは一両のワンマンカーでさらに20分。
 
 内浦湾沿いの線路を走って
 
13時51分、ようやく本日のゴール、落部駅に到着。
7時間20分の列車の旅だったが、自分でも驚くほど退屈しなかった。

駅では宿の大女将が待っていてくれた。


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