Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

旧島津家本邸見学会

2023-06-12 15:24:41 | 国内旅行

梅雨入りした一日、Trintrinさんのお誘いを受けて旧島津家本邸の見学会に参加させていただいた。

待ち合わせはJR五反田駅。そこから10分ほど、その名も島津山の坂を上がり
 
やって来たのは清泉女子大学。門の前の警備員さんから見学者の札をいただき
 さらにお嬢様たちの上り下りする坂を上がる。

すると目の前にドーンとクリーム色の洋館が出現。が、見学者は表玄関ではなく
 
 裏に回ってこちらから入り、大学職員さんにご丁寧に迎えられる。
この校舎は短い廊下で旧島津邸とつながっていて
 
入ってすぐ左手のバンケットホールは現在は簡素な聖堂になっていてここだけは撮影禁止。
 右手の応接間で待つことしばし、30人ほどの見学者が揃ったところで見学会の開始。

本日のガイドは現役女子大生。手元のアンチョコを見ながら小さくなりがちな声を励まして、はて、自分にはこんな初々しい時期などあっただろうか(笑)。

この邸宅は島津公爵のお屋敷の一つ(!)としてJ.コンドルが設計、大正4年に完成したもの。
戦争中に島津家の手を離れ、その後は日本銀行、GHQの管理下に入り、昭和36年から清泉女子大の校舎として使われ、2019年に国重要文化財指定されたのだそうだ。

ご案内は聖堂と応接間から。
  
高い所に据えられた大きな鏡は天井を映して部屋をさらに大きく見せるためだとか、暖炉になにげに島津家の丸十マークがあるとか、さすがガイドはありがたい。

隣に移ると、ここも応接間。
 
ベランダに出るフランス窓が湾曲していて、窓枠と外の柱は重なって庭の景観を邪魔しないようにできているとか。

 その隣のちょっと重厚な感じの部屋は公爵様の書斎。
現在は会議室に使われ、さらに隣は理事長室、学長室もこの建物内にあって、それらの部屋は見学できない。

会議室を出た先に見えるのは表玄関。
  頭上には丸十。
 玄関の方から見るとこんな感じだが、左手にはクロークがあって下駄箱もあったとのこと。玄関から一段高くなっているのはこんな洋館でも靴は脱いだということだ。

玄関から入って右手は階段下のホール。
 
正面のステンドグラスもかっこいいこの階段。
  
細かい所にまで細工があって凝っている。

 
階段を上がった所もホールになっていて、その先に並ぶ部屋は家族の寝室。この辺りの造りは目黒の旧朝香宮邸とそっくり。

 
この2階の各部屋は現在も教室として使用中だそうだが
  
公爵夫人の部屋から出るベランダの床がおしゃれ。

  
部屋ごとの暖炉の意匠も少しづつ違って
 
ホールにある大きな暖炉の大理石飾りは手掘りとか。しかしこの大きな家、冬にこの暖炉でどれだけ暖かくなったのだろうか。

ガイドツアーは1時間弱で終了、その後30分ぐらいは自由に見学、撮影OKとのことでお庭に出てみる。
  
 
円柱の並ぶバルコニーに萌え~。

と楽しく見学させていただき、外に出て隣を見ると飾り気のないレンガ造りの建物。
 こちらは使用人たちの住居だったそうで、しかしこちらでも十分に立派。

最後は表玄関正面に回ると
 
扉の上の丸十が光っていた。

こちらの見学ツアー、5~6月、10~12月だけ各月2回、金曜日に一日2回開催、各回定員30名の抽選制とのこと。
今回はTrinさんのおかげで見学できました。感謝、感謝であります。


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武蔵小山で和食@「やすもと」

2023-06-10 15:45:21 | 食べ歩き

新型コロナの流行以来めっきり夕食を外で食べることが減ってしまって、特に和食はお気に入りだった店が閉店してしまったこともあり、温泉旅館で食べるだけだったような気がする。

そんなこんなで実に久しぶりの和食コースを、武蔵小山で初めて入るお店でいただくことになった。

 「やすもと」さんは駅から西小山方面へ5分の所。
入口には長いのれんがかかっているが、中は一切見えないのでいささか入りにくい。

店内はカウンターが6席、テーブルが2卓とこじんまり。
どこでもお好きな所へ。と言われてカウンターへ。

初めてのお店なので一通りいただいてみようとコースをお願いしておいた。
でまず登場したのは鮮やかなわさびの乗った鮟肝。
 
ほんのわずかに甘辛の味付けがされていて、キツネの器がかわいい!

 
お椀は見事なハマグリの潮汁、お造りのマグロがとろける。

鮎はコンフィになっていて頭からかぶりついても舌に触るものがなにもなくておいし~。しっぽの先だけ残して完食。
 
和風のタレが乗ったローストビーフに、マスカルポーネ乗せのイチジクと和洋合体。

鱧の天ぷらには梅肉とオクラとあえた大根おろしが乗って、フワフワの鱧は今日一番のおいしさ。
 
鴨のつみれは一緒に炊かれたお豆腐も染み染み。
 マグロのしぐれ煮の乗ったご飯とミョウガのお味噌汁をいただいたらもう120%満腹。
デザートはなかったけれど、出されても多分もう入らなかった。

こちらのお食事は見た目はシンプルだけれど、素材の質にとてもこだわっているのがよくわかる。
お品書きには面白そうなお料理があったし、次はアラカルトでいただきに来よう。


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カナリア諸島の旅 7 ラ・ゴメラで一泊

2023-06-08 12:46:06 | ヨーロッパ

5月18日 続き

17時、ラ・ゴメラ島南端にある空港に到着。
 
一日にカナリア諸島内を結ぶ航空会社の4便しか離発着がないという小さな空港だけれど
 
1999年にできたというターミナル・ビルはカナリア風のデザインでなかなかいい感じ。
Binterという航空会社のカウンターで荷物を預けて、これからテネリフェ島経由でラ・パルマ島に向かう。
 と言うことで17時50分発予定の飛行機を待って滑走路を眺めるが、飛行機の姿は見えず、そのうちに延着のサインが出て、それが欠航に変わった。今日は強風のため、もう飛行機は飛んでこないとのこと。

こんな時こそツアーのありがたさ、添乗員と現地ガイドに任せきりで待っていると、やがて航空会社持ちで今夜はこの島に一泊、明朝はフェリーでテネリフェに戻り、飛行機でラ・パルマに向かうことになった。

19時過ぎ、同じ飛行機に乗るはずだった他のお客さんたちとバスで空港近くのホテルへ移動。
 空港近くではほぼ唯一と思われるリゾートホテル。
 
ロビーには昔この島で使ったというブドウ絞り機が置かれ、塔への階段のタイルも素敵。
 
窓の向こうにはプール、さらにその先には海が見える典型的なリゾートホテルだ。

乗る予定だった飛行機の乗客は6、70人だったかと思われるが、そのほとんどがこのホテルにチェックインした模様。
そのためこれも添乗員任せだったが、部屋が決まるまでロビーで2時間も待つことになった。
何もせずにただ待つのも結構疲れる。

21時になってやっとチェックイン、もう遅いので部屋に行く前に夕食ということになった。
 かなりの席数のあるレストランでビュッフェ。
 
お肉のローストやパエリア風の米料理などメニューは豊富。
 
派手なデザートもたくさん並んでいたが、お芋が一番おいしかったよう。赤い皮で中が白いお芋が里芋のような食感でおいしかった。
 ここではお水にもエキウム。

食事を終えるとさすがに外はもう真っ暗。ところがこのホテルの部屋は小さなコテージが広い敷地に散らばっていて、部屋を探すのも大変。そのため添乗員氏がわざわざ部屋まで足元を照らしながら案内してくれて、いやはや、今日はお疲れさまでした。

 
部屋はベッドルームもバスルームも広くて清潔、一泊ではもったいないほどだった。


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カナリア諸島の旅 6 ラ・ゴメラ島観光

2023-06-04 13:48:20 | ヨーロッパ

5月18日 続き

サン・セバスチャン・デ・ラ・ゴメラの街を離れたバスはすぐに山を登って行く。  
街を振り返れば谷に沿って家々が立ち並んでいるのがよくわかり、山の斜面は段々畑になっている。

島の東岸にあるサン・セバスチャン・デ・ラ・ゴメラから北岸にあるエルミグアと言う町を見下ろす展望台へ。
 
ここにある説明書きによるとこの谷は20世紀の初め、気候学者たちによって「世界で一番の気候」と認定されたとか。貿易風の影響で一年中温度や湿度が安定しているのだそうだ。
 海の向こうにはテネリフェ島が見える。

その少し先のレストランで昼食。
  
 
クレソンのスープに続いて出された山羊肉のシチューが柔らかく、臭みも全くなくて、今回の旅で一番のおいしさ。
 
デザートはゴフィオのムースの上にたっぷりの生クリーム、ここにかかっているのもゴフィオ。
ゴフィオとはトウモロコシや麦類を粉にしたもので見た目もなめた感じもきな粉にそっくり。
テーブルの上にも出されていたが、これをスープに入れたりもする。
その左は山羊のチーズにパプリカなどを入れたスプレッド。これもとてもおいしくて、ツーリスト向けのレストランではあろうが侮れないお味だった。

さらに食後にはウェイトレスさんがシルボ・ゴメーラの実演をしてくれた。
 シルボとは深い谷の多いこの島で谷越しに連絡を取るために発達した口笛言語。音が母音、子音に対応しているのでカタカナのようにどんな言葉でも表すことができるとのこと。日本語の「ありがとう」などを吹いてくれたが、もちろん我々にはその正確性などわかるはずもない。
この口笛は世界無形文化遺産に指定され、20年ほど前からは学校でも教えられている、なので若いウェイトレスさんはできるがおじさんのマネージャーはできないというのが面白い。

昼食後は内陸のガラホナイ国立公園へ。
 まずはビジターセンターに立ち寄り。
  
 
中には昔の島民の生活を紹介する展示などあって、谷を長い棒で飛び越えたり、厳しい生活だったろうことが伺える。

 
外にはたくさんの花が植えられているが、面白いのは多肉植物。
島中至る所に生えていて、道路脇の岩壁にもいっぱい。
  
 
日本なら花屋で売られているようなものが大繁殖して花まで咲いている。小さいのを1つ、2つ、欲しかったな。

ビジターセンターから少し先には森の中を歩くトレイルがある。
 このトレイルはとても良く整備された歩きやすい道。
 
周りの木はすべてびっしりと緑の苔に覆われて、屋久島みたい。
公園の外とはまったく植生が違うのでびっくりする。

足元には小さな花が見えて、一番多いのはヒメフウロの一種。
  
この島の固有種で、この後に泊まったホテルにはこの花が一面に咲いている写真があったが、この時には既に終わりかけていた様子。

他にも花は見えたが、期待したほどたくさんは見えなかったのが残念。

その代わり、こんな鳥さんたちに遭遇。
 
森の中は鳥のさえずりでいっぱいだった。

今回のトレイルは1㎞弱と短くて物足りなかったが、世界遺産登録もされているこの国立公園内にはトレイルがいくつも設定されていて、中にはかなり長い本格的トレッキングルートもある。もっと長く滞在して歩くのも楽しそうだ。

国立公園からは島の南端にある空港を目指す。
島中央の山から南側に出ると今度は乾燥した景色になり

段々畑にはヤシの木が植えられ

 
鮮やかなオレンジ色の花を咲かせたサボテンもいっぱい。

 もうすぐ空港に到着する。


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カナリア諸島の旅 5 ラ・ゴメラ島へ

2023-06-02 14:31:14 | ヨーロッパ

5月18日

朝、7時の開場と同時に朝食へ。
 
前日とは違うチーズが並んで、こちらの朝食ビュッフェには満足。

食事を終えたら7時半にあわただしく出発。
島の北にあるサン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナから南の端にあるロス・クリスティアノスというフェリー港まで移動。
島の東岸を海沿いに走って行くが、道は整備されて車もいっぱい。テネリフェ島の人口は100万人近くあるそうで、想像していたよりもずっと開けている。

 港には9時に到着。

ガイドが言っていた通り、島の北側は曇っていたが南に来ると晴天。なのでこちらにはツーリスト用のホテルが立ち並んでいてチープなにぎやかさ。

 
岸壁には既に乗客が列を作って待っていて、口を開けて停泊していたフェリーの隣にもう一艘のフェリーが到着。
 
これが我々の乗るフレッド・オルセン社のラ・ゴメラ島行きのフェリー。
乗って来たお客を下ろしたらすぐに乗船が始まり、クラシックなユニフォームのお姉さんにパスポートを見せてタラップを上がる。

 
船は思っていたよりもずっと大きくて、船内にはたくさんの座席にカフェが3つもある。
 
が、人気は外に出られる後甲板。ここにはペット用のケージまである。

9時半の定刻にはテネリフェ島を離岸。
 
島を離れるにつれてテイデ山の山頂も見えてきたが
 ふと気づいて前を見ると目指すラ・ゴメラ島が大きくなっている。
実はラ・ゴメラはテネリフェとは目と鼻の先。出発した時から見えていたに違いない。

そこで船の先端に移動して見ていると
 
 
サン・セバスチャン・デ・ラ・ゴメラの街が近づいてきて、出発から50分で到着。
 
コインロッカー形式の荷物入れから大きな荷物を取り出し、港を離れる。

ラ・ゴメラの観光は到着した町から。
 
広場の周りにはヤシの木がいっぱいで、いかにも南国のリゾートっぽい。
 
カラフルな家々が山の斜面を上っているが、その下で海をにらんでいるのはご存じコロンブス。
1492年の航海の際、スペインから最後の寄港地がこの島だったのだそうだ。

そのちょっと先、公園の芝の中に立っているのはコンデ塔。
 沖合を見るための見張り塔だが、中に入ることはできない。

 町の中に入るとサン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナと似たような古い家が並んでいて、その中心にあるのがアスンシオン教会。
  
  
現在の教会は18世紀に建てられたものだそうだが、木造の入り口が変わっていて面白い。

こちらの黄色い家はコロンブスが大西洋横断の前に滞在したとされるコロン邸。
  
 
1階には南米の土器などが少し並べられていたが、2階では地元のアーティストらしきおじさんのちょっと寂しい個展を開催中。

町の観光はこれにて終了、この後はバスで島内をめぐる。


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カナリア諸島の旅 4 サン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナ散策

2023-06-01 12:09:35 | ヨーロッパ

5月17日 続き

テイデ山からホテルに戻ったのが18時。食事まで1時間半あるので、ホテルの周り、サン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナの旧市街を散歩してみることにした。

ホテルの前の公園に面して建つ白い建物にはアラブ風のバルコニーがある。
 
かなり大きな面積を占めるこちらは17世紀にできたサンタ・カタリナ修道院。

この建物沿いの道を入って行くと
 
ゆるやかに曲がった道沿いに柔らかなパステルカラーの建物が並ぶ。
  
入口の上の紋章や街灯もかっこいいこの辺りの建物は世界遺産に認定されているこの街でも古い16,17世紀に建てられたもの。
スペインが南米の植民地化に乗り出した最初期にこの街を作り、他の植民都市のモデルにしたのだそうだ。

建物は作られた時期によってムデハル様式、ネオクラシックなど様々だそうだが
  
扉の奥に中庭が見える所など、やっぱりアラブっぽい。

先に進むにつれて建物が新しくなり、お店が増えてくるが
  
 
その一軒のお菓子屋さんのウィンドウにはなぜか「もち」とドラえもん。

やがて現れる大きな教会はラ・ラグーナ大聖堂。
  
1915年完成、とこの街では新しい。

 テアトル・レアルという今も現役の劇場を過ぎると
 
この周辺からバールなども増えてきて、夕方の一杯を楽しもうと言うのか、人出も多くなってきた。

 道の先に1511年に建てられたイグレシア・デ・ラ・コンセプシオン教会の鐘楼が見えた所で引き返し、隣の道に入ると
 
こちらにも古い建物が並んで、屋根の上にペンペン草のように多肉植物が生えているのがかわいい。

ここからさらに行くと旧市街と新市街の境目の大通りに出て
 ここにはトラムが走っていた。

街中のレストランで食事をしてみたかったが、初日から団体行動を乱してはまずかろう、とおとなしくホテルの夕食へ。
 すると前菜のサラダには山羊のチーズが乗って、これが強烈に山羊。こうでなきゃ楽しくないが、多くは食べられない。
 
メインはひき肉詰めのチキンとマグロを友人と半分づついただいたが、特にマグロは中がレアで、これがとてもおいしかった。
 デザートのアイスクリームのせムースもおいしくて、昨晩とは大違い。今夜はスキップしなくてよかった。

カナリア観光は初日からもうハイライトのように盛り沢山の一日だった。


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