蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

見栄っ張り

2012-11-12 | 日々のこと

さあ、今朝は10分コース。
ギリギリ人生の体現、なるか。


面白いモノを書くには、面白い人生を送らなければならない。
面白くないモノを書くには、面白くない人生を送らなければならない。
そうだ、その通りだ。
ギリギリの生活をしている人が、ギリギリ感、の磨きがかかって、
悲壮感あふれる、切羽詰った緊張感のある、すごくいいモノを書くこともある。
平凡な人生より、壮絶な人生を送っているほうが、
味のある奥の深い、魂に振れる、地響きのするようなモノが書けるかも知れない。

それは、プロの作家さんにおまかせして、市民は、購買側に回ろうか。
プロの作家さんでも、平凡な小市民であることも、多い。
いかに、イマジネーション、想像力と創造力があるかってことだ。
自分に鞭打って、闘うのって、血肉を削って書くのって、命を縮める作業だ。
でも、そんなに素晴らしいプロ作家の本が、世の中に出回っているのに、
わたしは、じつのところ、まったくといっていいほど、本を読まない。
キライなのだ。


先週も、ジムをさぼって、こりゃいかんと、せめて最低限の運動を、と思い、
ジムのある商業施設まで歩いて行った。
で、とある事情から時間をつぶす必要があり、カフェで時間をつぶした。
その時のために、わざわざ、おフランスの本を持っていった。
その本こそに、わたしの、一見、謙虚風、ねじれ隠れ裏自信ぷんぷん、
自意識過剰癖のある行動特性が、如実に現れている。

おフランスの本は、知的な日本人がフランスやフランス人について、考察、分析しているもの。
そんな本を読んでいるのが、外から他人が見てわかるのがイヤで(誰も見てないのに自意識過剰)
わざわざ本のカバーをはずして、別の包装紙にはさんで、本を持っていった。
おフランスに行った後、買ったものなのだが、まだ3分の1しか読んでいない。

商業施設には、無料のイスが設置されているのだが、あそこで、読むのは、なんとなく気が引けた。
商品パンフレットや、レシートのチェックぐらいならいいが、おフランスの本は、あの場にふさわしくない。
ホンモノの哲学者でない、ニセモノのわたしは、へんに、見てくれを気にする。
なので、それを、持って、カフェに行くことにした。
さあ、入ろう・・・
でも、注文するのは、コーヒーか、ソフトクリームかの選択に店頭で、迷った。
ジムをさぼっているのだから、とうぜん、ソフトクリームは避けたいところだ。
コーヒー・・・? だが、ソフトクリームの魅力に負けそうになり、一旦はその場を去った。

商業施設を一周し、また、そのカフェに来て、考えがまとまらないまま、オーダーを聞くお姉さんの顔を見て、
その場の流れで発注しよう、という、いつもの、場当たりパターンに行き着き、結局、ソフトクリームを頼んでしまった。


まあ、それは、いいとしよう。
座った席が寒い、エアコン、なんで、きかせる? 
もう、秋も深まり、寒いのに、客を一時も早く、退散させたいのか?
商業主義め・・・と思いつつ、いったん、脱いだコートをまた、はおる。
(よっこらしょ。キツイのよ、このコート。着にくい。上娘のだから、サイズが・・・)
おフランスのように、屋外に面したカフェテラスならいざ知らず、室内で、コートを脱いだり着たり、忙しい。
こういう時こそ、ああ、ホットコーヒーにしておけばよかったかも、と思いつつ、
冷たいソフトクリームをちびちび、なめる。

ソフトクリームは、溶けたら台無しなので、ソフトクリームのみに集中して、一心不乱にソフトクリームをたいらげた。
で、おもむろに、その、カバーを外した、おフランスの本を読み始めた。
最初のページ・・・おフランス人のブランド志向について。
反対運動が起こって、地下鉄の広告などを塗りつぶした運動をした市民に、多額の罰金が課せられ、運動は下火に・・・。
というほんの数ページ、ほんとうに、ほんの数ページ読んで、眠気が襲ってきた。
カフェで、本を読みながら、居眠りって、これって、めちゃくちゃ、カッコ悪い。
公園で居眠りしているほうが、まだいい。商業施設の無料のイス、カッコ悪いって思ったの、だれ?

わたしの美学に反する。
わたしの年齢そのままの、まるっきり、等身大の行動なんだけど、意味も無く、抵抗している。

なにが、言いたい、わたし?
ああ、制限時間の10分は、20分過ぎてしまった。
あとが、地獄の展開だ。
こんな中途半端な状態で、終わるのは、不本意だが、いたしかたない。


 


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