わたしは、年ばかり重ねている割には、人生経験が、少ない。
たとえ、いろんなものを見て、体験しても、所詮シュミレーションにすぎない。
それは、わたしの弱点でもあり、長所でもある。
基本スタンスは、小市民である、ということ。
犯罪も犯さないし、人も陥れない。偉業も成せないし、ダイナミックなこともできない。
海外に行っても、期間限定範囲内であり、向こうでは暮らせない。
海外に関しては、言葉の壁が大きい。
20年前、アメリカに、たった2週間だけ滞在した時に、しっかり、そう悟った。
自分は、無理。
自分の(微々たる)長所や能力を生かせるのは、日本がベストだと思った。
一番、手抜きして、楽するのは、日本がいい。
そうして、サボリ人生に拍車がかかった。
わたしは、一人暮らしをしたことが、ない。
同棲も経験したことが、ない。
結婚するまで、親元を離れたことがなかった。
いま、思えば、それはそれで、よかったように思う。
わたしのような、軟体動物は、ぐにゃりぐにゃりと、人に合わせてしまうので、
若い頃に、変なオトコにひっかかっていたとしたら、目も当てられない。
(また別の人生が開けたかも知れないが、わたしに、潔さと勇気がなかった)
しかし、わたしは、変なオトコにはひっかからなかった。
なぜか、変なオトコは、わたしの前を一定距離を保って通り過ぎるだけ。
なにをもって、変というのか、その定義が難しいが。
ひっかかる、とは、どういうことか、その定義も難しいが。
自分がへなちょこな分、それを補おうとする防御本能が備わっていると思われる。
そして、なんだかんだ言っても、自分の中には、きちんとしたモノサシがあって、
いくら、ぐにゃぐにゃしていても、自動的に、モノサシが作動するようだ。
ぐにゃぐにゃ軟体動物の、心臓部に、火事になっても燃えない金属で出来た、小さな塊がある。
人体に埋め込まれても、影響のない、医療用にも使われている素材・・・なんだろう、きっと。
これは、単純にいうと、「芯」とか「核」とか、とでもいうものか。
なので、自分のモノサシで判断した「変なオトコ」には、
意識的、本能的に近寄らないので、ひっかかりようがないのだ。
わたしの、モノサシは・・・いくら、本音ブログだと言っても、ここには書けない。
いささか残念ではあるが。
今の年齢で、今の状態では、モノサシの質、基準が大きく変化している部分もある。
相手に対して、譲れない基本は、たったひとつ、小さなことでもいい、自分にはない、尊敬できる部分が必要。
自分が、ダメウーマンなので、ダメンズは、だめ。
相手に依存は、重くて、だめ。
というわけで、波乱万丈とは真逆の人生を歩んでいる。
でも、ささやかながら、おもしろおかしく、人生を楽しんでいる。
昨日、聞いた話だが、飲み会では、(既婚)女性は、たいがい、家庭の愚痴を話す、らしい。
わたしも、愚痴たらたら、そんな頃があったかも知れない。
しかし、飲み会では話さない。
家庭の愚痴を話されて、聞くほうは、面白いのか?
自分の家庭がうまくいっていたら、ボランティア精神で、余裕で聞くのかも知れないが。
女性は、べらべら話すことで、うっぷんが晴れることが多いように思う。
相手の話なんか、どうでもよく、ただただ自分が話したいことを一通りすごい勢いで話す。
昨日、電車の隣の席に座っていた70歳ぐらいのおばちゃんが、ふたり、しゃべっていた。
過激な単語も、一語、二語まじえ、
そのうちのひとりが、自分の意見を言っているうちに熱を帯びてきて、
めちゃくちゃ大声、キツイ口調で、怒鳴る、激昂に近い状態で話していたが、
ここは、車内だよ~と、真隣にいた、わたしは思った、のだけれど・・・。
仕事仲間の仕事っぷり(どうやら接客販売業のよう)を非難している内容だった。
みなさん、熱いなあ・・・
女VS女は、こわいなあ・・・
というか、一歩間違えると、事件にでもなりそうな、熱さだった・・・
性格の一部が、破綻、ブチ切れているような・・・
仕事でもなんでも、一生懸命は、よろしい。
仕事のできる人は、あれぐらいの熱意が必要なのだろう。
が、人格や品格も必要なのでは・・・?
ついでに、ご主人のことも話されていたが、わたしの感想では、あの方のご主人は、かなり気の毒であります。
あんな勢いで、家でも正論をまくし立てられると、生きた気がしないだろう。
キンキン、アタマに金属片が刺さったような・・・
ああいう人と一緒に生活しないといけないご主人さまは、ほんと、ご同情申し上げまする。
旦那さんの浮気相手?候補女性みたいな人のことをぼろのちょんに、けなしておられたが、
旦那さん、息抜きしたくなるのもわかる。
わたしは、電車を降りて、しばらくしてもまだ、アタマが、キンキンしていた。
正論も、ほどほどに。
場所もわきまえず、キンキン正論言っても、それ以前の問題ですが。
自分では、自分のことがわからない、見えないという、典型見本みたいな、お方だった。
で、そろそろ、とってつけたように、マトメを・・・。
最近、わたしは、こころが穏やかなので、見るもの聞くもの、みな、おもしろい。
自分を向上させる努力すら、楽しい。
人生には、こういう凪状態の時もあるものだ。
目前に、また、大きなバタバタ・イベントが迫っているので、
せめて、今だけでも、ゆっくり、のんびりサボっておこう。