雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

小舎人童

2015-01-02 11:00:07 | 『枕草子』 清少納言さまからの贈り物
          枕草子 第五十一段  小舎人童

小舎人童、
小さくて、髪いとうるはしきが、筋さはらかに、すこし色なるが、声をかしうて、かしこまりてものなどいひたるぞ、らうらうじき。


小舎人童は、小柄で、髪をきちんと手入れしていて、その髪の筋はさらっとしていて、少しばかり色っぽさもあり、きれいな声でかしこまった物言いをしているのが、かしこそうで可愛いですねぇ。



小舎人童(コドネリワラワ)は、貴人が召使っている少年のことを指し、軽輩の小舎人とは別です。
従って、この章段は元服前のまだ初々しい少年について、少納言さまのお好みを披露されたのでしょう。
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