私たちは、どのようにして情報を入手し、その情報をどの程度理解し消化していけるのかということは、日常生活を維持していく上で、大きな意味を持っています。
現在、世界の注目はトランプ米大統領に集中している感がありますが、その周辺から発信される情報に限定しても、正しく消化することは簡単なことではないようです。
テレビや新聞から得られる情報に限りますが、トランプ大統領が再任に至る選挙戦においても、真偽様々な情報が行き交っていたようです。
情報にも、誤った物が混在していることは、当然のことながら注意すべきなのは言うまでもありませんが、最近は、故意の偽情報、いわゆる「フェイクニュース」と呼ばれるような物が多出しているのは困ったものです。
今、テレビの最大の話題は、フジテレビに関するニュースです。
もちろん、私はその真相を知っているはずはなく、テレビと新聞のニュースをもとに勝手に推定しているだけなので、その点ご了解願いたいのですが、最初、このニュースを聞いたとき、「行儀の悪いタレントの事件だ」と思っただけでした。その後、高額の示談金が払われた(金額など正確ではないようですが)ということを聞いたときには、よほど悪質な事件で、示談で済ませて良いのかと感じました。さらに、フジテレビの社員も関わっている(会社は否定しているようですが)という段階になると、私などでも、「これは会社全体を揺るがす事件かもしれない」と思いました。
ところが、当事者と思われるフジテレビは、自らは当事者としての認識はなかったようで、「よくもあれほど」と思われるほどの記者会見を行ってしまい、遂に、水を掛ける程度では消えない状態になってしまったようです。
古来、諸葛孔明の時代から、「敵を欺き、自軍の弱点は隠しきる」ことが有効な戦略とされてきました。
しかし、現代の大方の国では、治世者は選挙人の目があり、企業には株主や顧客があり、経営陣には内外に対して然るべきモラルが課せられているはずです。
また、一人前の社会人であれば、社会のルールを守ることや、自らが自らに課している誇りというものもあるはずです。
書き並べることが恥ずかしいようなことを書き並べてしまいましたが、全容がある程度明らかにされるのもこれからですが、伝えられている状況を見る限り、いざ当事者になってしまうと、書き並べるのが恥ずかしいようなことさえ、行うことが難しいらしいことが見えてきます。
オーバーな表現ですが、この一年、こうした問題を隠している会社のニュースやドラマなどを、まんまと見せられ続けていたわけです。ましてや、この事件を全く知らない社員など殆どいないはずですから、そういう条件下で笑顔を見せながら仕事に取り組んでいた社員の心痛を思うと、胸が痛みます。
また、この事件で隠れがちになっているように思われますが、兵庫県政に関わるひどい状況も、何とか対策を考えていく必要があるように思われます。詳細は述べられませんが、明らかな偽情報が、堂々とまかり通っているのです。
情報伝達の手段の多様化が、私たちの生活に恩恵を与えてくれると同様に、いつの間にか私たちの情操が蝕まれているのではないかと、気になって仕方がありません。
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