都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

ドバイショック:集客産業と需要創造の陥穽

2009-11-29 07:56:47 | 都市開発

 海上に色々な埋立地やホテル等を作っていたドバイで、政府の関係不動産業の信用不安が見られるという。当たり前だ。<o:p></o:p>

まず埋立地は埋立地だ。アメリカでは、湿地帯の干拓などで,カリフォルニアのリゾート・住宅開発のフォスター・シティ( 5,200ha : 東京の山手線内6,500haより一回り小さい  http://en.wikipedia.org/wiki/Foster_City,_California )、マリナ・デル・レイ( 3,800ha http://en.wikipedia.org/wiki/Marina_del_Rey,_California )の事例があるが、開発には時間を要した。これらは後背都市があっての成立だ。<o:p></o:p>

ドバイの埋立地は2,000ha位(外側の防波堤から)のようで、相当大きい。そのうえ、気候は猛暑と寒さの変動が激しく温暖ではない。早い話、水着でビーチにいると暑過ぎるか寒いかであり、海の見える屋内プールが最も良いということになるらしい。(宮崎のシーガイアのプールのようだが)このような都市で、観光客狙いで埋め立てたら土地代が高くつき採算に乗らないのは自明の理だ。<o:p></o:p>

 次にドバイのタワー、オフィス、ホテルは新規・奇抜なデザインが多いが、これもコストアップの要因だ。しかも、建設の要員、技術、ゼネコンも輸入が多くコストがさらにかかる。(安定した仕事のある地域が安くなるのは当然)逆に、高い単価となり受注すると金額は大きい(破綻すると問題も大きい)<o:p></o:p>

 さらに、これら大型開発のインフラ整備も必要となる。インフラは起債でつくり、償還していくのが基本だからこの債券の信用度合いもこれからどうなるのか。波及効果は限定的(日本のゼネコンとドバイへの債権)だろうけれど、集客産業と立地創造の反面教師のように思えてならない。<o:p></o:p>

コメント
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