ゲーム(トランプやボードゲームなど)のルールを覚える力 と 学校の勉強の理解力のこれまでの記事に次のような
コメントをいただきました。
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こうした遊びが得意な生徒は地頭が良いというか、問題解決能力が高いのは確かですね。
本 気になったら勉強で力を発揮する余地がある感じ。
やっぱり脳を幅広く使うからではないかと思います。
低学年の成績を気にするよりも、脳の使い方に偏りを生じない生活を送ることが、
将来伸びる子どもを作ると思います。
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「脳の使い方に偏りの生じない生活」という言葉に
確かにその通りと感じました。
今回記事にした内容を、休憩中の息子に簡単に説明したところ、
「効率化も行き過ぎると、本末転倒だな~」
と苦笑いしながらつぶやいていました。
息子 「算数ができるようになるためという目的にだけフォーカスして
効率化し過ぎているんじゃないかな?
本来、算数を勉強しるときには、それをすることによって
いろんな多面的な能力が上がっていくものだよね。
確かに、学習手段を効率化すれば、短い時間で多くの子どもの
学力の一部を向上させることはできて、
管理する側の得はあるだろうけど。
でもそうした勉強は、学ぶ側からすると、
日常生活からどんどん離れていくし、なぜ勉強するのかという理由も
感じとりにくくなるよ。
算数や数学には、汎用性の高いものと、汎用性が高くないものが
あると思うんだ。
同じ内容を学ぶにしても、そのどちらで学ぶかで、応用できる
範囲は大きく変わってくると思うよ。
そこで、効率ばかり考えて、汎用性が高くない……
たとえば、計算問題でしか使えない計算力とか、
足し算なら足し算、引き算ならその引き算の枠を超えて
数学的に考えていけないような学び方をしてしまうと、
たとえできるようになった子が増えたところで、
問題を先延ばしにしただけに
ならないのかな?」
母 「そうなのよね。基礎学力を身につける間にやたら効率の悪い
考え方を身体に刷り込ませてしまう子がいるのよ」
息子 「基礎を学んでいる最中って、将棋でいうと序盤の定跡を
覚えている時期にあたるんだろうけどさ。
同じように将棋を覚え始めている人がふたりいたとして、
一方はしていることの意味もわからないまま、
効率的に短期間でがむしゃら覚えて、
もう一方は自分が将棋の勝負という目的に勝つための戦略のひとつとして
それを学んでいることや、最終的に目指す成功に焦点をあてながら
余裕を持って学んでいるとしたら、
どっちが最終的に上達する可能性が高いかっていうと後者だと思うな。
いくら効率的に学んでも、最終目標が常に動いていて、
常にぼやけている状態では、
何かをきちんと習得するのは難しいものだよ」
母 「そうよね」
息子 「教育についてこれまでも多くの人が問題解決に乗り出したのにうまくいかない原因の
ひとつは、この最終目標がぶれたりぼやけたりしていることと関係が深いんだろうな。
実際、教えている人も学んでいる側も『仕事』というのがイメージできないから、
何をするにも、取りあえず……という構えになりがちだよね。
将来、仕事をする上で、どういうことを身につけなければならないか、
誰もクリアーなイメージをつかめないままに、
そうした心もとない状態が不安だからと、
とにかくがんばりなさい……今は時間を競いあってタイムを縮めなさい……
と無責任な指示を出す。
仕事という最終目標までいかなくても、
今している計算が、次にどのような学習の役にたつのか、
自分はどんな目的のために頑張っているのか、見通しがたたないまま
急ぎすぎると、
自分がしている作業の目的も定めないまま、無駄に忙しく
して、結局、答えが出せないってことになるんじゃないかな?」
母 「小学生の低学年なんて、目的も意味もわからないから、
ただ競争をけしかけて、量をこなさせればいいと思っているのよね。
ハイハイしている赤ちゃんにしたって、
進め進めとけしかけられて進んでいるときと、
目の前のボールをつかもうと目的に全神経を集中させて進んでいるときとでは、
違いがあるのは確かなのに。」
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そんな会話を息子とした後で、
ちょうど話題にしていた
「問題の目的(や意味)を考えずに作業をして、空回りに終わるのでは……?」という疑惑について、
前回リンクさせていただいたe-子育て.comの羊先生のブログの最新記事で
実際、どのような問題が起こっているのかという具体例を目にしました。
何度もリンクさせていただいているので気が引けたのですが、
これは紹介させていたいと思ったので、また紹介させていただきます。↓
計算に関しては次のようなコメントをいただきました。
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小学校はもう少し先ですが我が家にも「計算が何秒で出来なければ駄目だ」
なんて言われる時がくるのかと思うとなんだか今からモヤモヤしちゃいます。
私も「計算なんて早くなくても答えが出せたらいいじゃない」くらいに思っています。
普通に出来たらそれでいいとは思うのですが、「じゃぁ普通ってどれくらい?」
とか素人すぎる私は「遅すぎるのも駄目?」なんて思っちゃうんです。
計算が遅すぎると何か害はありますか?
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計算が極端に遅すぎる場合、
害があるかどうかという心配よりも、
まず、どうしてそれほど計算が遅いのか、
原因を突きとめる必要があるように思います。
計算の遅さには、数を頭のなかでイメージすることが困難だったり、
短期記憶が弱かったり、集中力がなかったり、不器用さといった
何らかの原因があるかもしれないからです。
算数というのが理解しながらマスターしていく学習だということを
忘れてしまうほど、
計算タイムを縮める必要もないけれど、
自分がしている計算に、「自分はきちんとできている」という実感や、
スムーズにこなしていける気持ちよさを感じられるくらいの
力をつけることは大事だと感じています。
私のモヤモヤがスッキリです!
これで「計算が何秒で出来なければ駄目だ」って言われる時が来たとしてもちゃんと息子の様子をみながら進んでいけそうです!
今やっている学習の目的ってとても大事ですよね!
これから勉強が始まっていく子を持つ親としてずっと忘れずにいたいと思った言葉でした。
先生、本当にありがとうございます。
遅いのはかまわないけれど、息子を見ていると元々数の概念が弱いこと、また不器用なので指を使って計算するにしても指を思うように折り曲げるということがままならないことなどが分かりました。またずらーっと並んでいる計算問題だと指を使っている間に、今自分がどこをといているのかが分からなくなる。
なので、指を使って計算するときはしっかり指を折り曲げる、また広げる、数の概念はおはじきやおもちゃのお金で遊びながら数に親しむことで、2学期はだいぶスムーズに進んでいます。
相変わらず計算は遅いですが、数がイメージできつつあり、指使いも早くなっていたので(笑)私はそれなりに安心しています。
計算をさせる塾に行っている子は100問を1分ちょっとでやってしまうんだよ、と息子は驚きながら言いますが、あまり遅いのも困るけど(残りは宿題になるため)正確ならいいんだよ、だんだん指も使わなくなるよと話しています。
というのも、うちの子もただいま一年生。
うちも例にもれず、宿題には、ほぼ毎日「計算カード」というものが出ます。
繰り上がりのない一けた同士の足し算引き算カードの答えを口頭で言っていく、というものです。
目標は、足し算引き算それぞれ2分以内。
夏休み中の宿題でもあったのですが、親の私があまりやるように言わなかった(苦笑)
計算さえできればいいとは思わないし、
計算ができる=算数ができる では決してないこともよくわかっているので。
(現場にいて、それで苦しむ子たちを見ていますから)
2学期が始まり毎日の宿題になったら、さすがにやらせないわけにはいかないので、やるようになると、
夏休みの終わりには、足し算も引き算も3分以上かかっていたものが、
2か月近く繰り返していくうちに、1分でできるようになりました。
速けりゃいいってもんじゃないけど、でも、あまり時間がかかるのも、
次に学習する、繰り上がり繰り下がりの計算をするときに、
頭の中で計算する上で、本人がやりにくいとも思うんですよね。
結果、うちの子にはこの宿題がよかったようです。
先生が書いていらっしゃるように、
タイマーを使って、集中してやる心地良さとか、
一進一退しながらも少しずつタイムが速くなる達成感とか、
コツコツ頑張ることの有益さなどを、感じてくれたようです。
計算が速くなることよりも、それ以外の大事なことを本人が感じてくれたようなので良しかなと。
これは、子どものタイプにもよるんじゃないかな。
じっくり考えることが好きな子には、やっぱりつらい作業でしかないようにも思うし。
ただ、そろそろこの宿題は終わりにしてくれないかなーと思っている私。
これ以上やると、うちの子も、なにか作業のように捉えてしまいそうで…。
切り上げ時ってありますよね。