金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
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54:乃南アサ 『6月19日の花嫁』

2005-07-12 19:44:43 | 05 本の感想
乃南アサ『6月19日の花嫁』(新潮文庫)
★★★★☆

いわゆる記憶喪失ミステリーなのだけど、謎が謎を呼び、
飽きさせない展開に始終どきどき。
最後の恋人との馴れ初めのようなものが一切なかったので、
主人公の記憶はつながったはずなのに、
どうにも不完全な印象がぬぐえませんでした。おしい。
三回はないだろう、三回は・・・と非現実的ではあるのだけど、
ロマンチックな面もあって読後感はたいへんよいです。
戦うヒロインがたくましくて好感が持てる。

あと、自分のこと名前で呼ぶ女の子って、絶対同性にきらわれる。


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53:甲田学人 『Missing (13)』

2005-07-12 19:43:25 | 05 本の感想
甲田学人『Missing (13)』(電撃文庫)
★★★★☆

あ、これも電撃文庫だったのか・・・。
一冊で今までの伏線をどうまとめるのかとよけいな心配を
していたのだけど、うまくまとまっていたと思います。
後味の悪い終わり方ではありますが、
凄惨な感じが物語に合っててこれはこれでよかった。
主人公も探偵役も、最後まで印象薄かったなあ・・・。
探偵役が自ら動いたのって二巻ぐらいだったのでは?
最後のヒーローは摩津方だったと思います。

個人的にはおもしろかった&怖かったのは四巻まで。
スプラッタ的な演出がどうにも受け入れられず、
五巻以降は「怖い」というより「気持ち悪い」という感じ。
一巻から思ってたけど、作者は亜紀みたいな子を書くのが
いちばん得意なのかもしれない。
精神的に追い詰められていく過程なんて、本当にうまい。

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