金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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片川優子 『ジョナさん』

2006-06-23 14:58:04 | 06 本の感想
本の感想131:片川優子『ジョナさん』(講談社)
★★☆☆☆

恋愛、家族や友達との関係、将来のこと。
高校生の女の子が抱えるさまざまな悩みと日常。
それが自然に切り取られているのは、作者が高校生で、
その状況のただ中にいるからなんでしょうか。
そこから離れると記憶はどんどん風化していってしまうのだけど、
確かにあのころ、こんな悩みや苛立ちを抱えていた気がした。
ただ、最初の方で主人公に感情移入できなかったため、
個人的には最後まで読み通すのがかなりつらかった。
トキコのキャラクターも魅力的だし、
光るエピソードがいくつかあったのだけど、
物語の中でうまく作用していない気がして残念。

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光原百合 『十八の夏』

2006-06-23 14:56:47 | 06 本の感想
本の感想132:光原百合『十八の夏』(双葉文庫)
★★★★☆

短編集。
縁あって通っていた読書日記サイトさんで取り上げられていたため、
記憶に残っていた本。
ずっと手付かずだったものの、ようやく入手して読みました。
村山由佳作品のせいか、わたしは
「男性視点でつづられる年上の女性との恋愛」
がすっかりきらいになってしまっているので、
これもハズレかなあ……と思いながら読んでいたのだけど、
ラストで評価を覆されました。びっくりした~!
いやみのない文章とやさしさのにじんだ展開に、心温められました。
「ささやかな奇跡」がいちばん好き。

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