金木犀、薔薇、白木蓮

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NHK大河「平清盛」レビュー25

2012-06-24 21:45:49 | NHK大河「平清盛」レビュー
【第25話の一言】

楊貴妃=信頼なんてギャグとしか思えない見立ては
通じなくて当然だと思う。

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ああ、もう……あざとい!
あざといのに、切ない!!

「宋に行く」「遣唐使を復活させる」という昔からの夢を
かなえる算段をつけた信西が
夢が実現する寸前で殺されてしまうとか、
互いを「生涯競い合っていける相手」だと認め合っている
清盛と義朝が、友情を抱きつつも、境遇の差が付きすぎて
完全に道が別れてしまうとか……
信西も義朝も清盛も、若いころの志を忘れていない、
忘れていないけれど思うようにいかない、というやるせなさ。
センチメンタルすぎる! 好き!!

前回に引き続き、しょんぼりしおしおな義朝。
病気の由良を気遣って、宋の薬が必要なら言ってくれという清盛に
「お前の手は借りない」
「恵まれたお前とは違う!」
といじけた負け犬思考全開。
正清も、痛々しい目で見ないで!!
弱い義朝にはときめくが、正清のあの目はいたたまれないよ!

危篤状態に陥った由良は、
清盛に頼んで薬を都合してもらおうとする義朝に
「平氏に頭など下げてはいけない」
「誇り高い源氏の妻のまま死なせてほしい」
と泣かせることを言う。
最期のセリフが「……と父が」という若いころのツンデレ由良の
口癖だったのは、笑うところだったのか、泣くところだったのか……


今回のメイントピックだったと思われるのが
「頼朝と清盛の邂逅」だったのだが……
あのさ……わたしの目がいつのまにか腐女子仕様になってしまったの?
これ、恋しちゃってたよね……?
初めて会ったとき、緊張しすぎでお酒こぼしちゃった☆って、
昔の少女マンガだよね?
父ちゃんに「清盛ってどんな人?」って訊いたりとかさ、
頼朝が恋する乙女みたいだったよ。
「えっ……なにこのBLムード!」
と見ながら動揺してしまった。
これまでナレーションでさんざん発揮していた頼朝の清盛オタクぶり、
その土台にはこの乙女心があったのか。

清盛が頼朝に吐いたセリフが、実はかつて若いころの義朝が
清盛に言った言葉だった、というところから
義朝が清盛の激励と友情を感じ取り、奮起する、
という展開だったのだが、清盛も義朝も記憶力よすぎだな。
あんなセリフがあったこと、わたしは完全に忘れてたよ。
清盛の「新しい世」のビジョンの中に義朝が組み込まれているのが
泣かせる
コメント (3)
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