自分は大学の救命センター勤務医時代に第5方面(豊島区、北区、文京区)における東京消防庁の救急車による搬送事例の事後検証をしていた。事例を検証して救急医療体制の不具合を指摘し、それが東京都メディカルコントロール協議会に上申され体制の改善が行われることになる。公平に事例検証を行うためには、自分の主観にたよらず一定のルールを踏まえて検証を行うことが重要である。このルールというのを覚えるのが大変で「救急搬送基準」というものを熟読してその基準どおりに目を通すわけである。この仕事をしていると「どこか変だよ、東京の救急事情」が見えてくるのである。