その後のTV報道で、タクシーの防犯車載カメラがとらえた映像が放映された。暴走する車は電柱に激突して停止した。よく見ると暴走車は前の車の間をたくみにすり抜けるようなハンドルさばきで追い越していた。確かに意識障害があるような運転ではないだろう。この時の状態がてんかんの「発作中か否か」ということできっと争われるであろう。強直性痙攣であれば両足が伸展硬直するので足が突っ張りアクセルから足を離せなくなるため猛スピードで疾走したことは理由がつく。ところが通常の強直性痙攣ならば両足だけでなく両上肢も伸展硬直するので、たくみな「ハンドルさばき」は不可能である。となると「発作中ではない」ということになると、いきなり運転手がパニック状態のようになり突然暴走して人を跳ねていったその原因が分からないのである。ただ痙攣発作もいろいろな発作のパターンがあるので「発作中か否か」なんてのは検証しようがない。