彼らの業務は上位官庁からの通知、通達などにて管理されている。自分が総務省関係の団体に非常勤で勤めていたころイヤというほど思い知らされた。彼らはこの通知、通達(いわゆる業務命令)によって動いており、それ以上も、それ以下の仕事もしなかった。現場が混乱したとしても、また結果が期待されたものでなかったとしても、次の業務命令がでるまでは世の中に不利益であるとわかっていてもその業務はそのまま続行された。つまりよかれと思っても業務命令以外のことをすると服務規程違反に問われかねないというのだ。我々医者なら個人の責任のもとですぐに軌道修正をする。ところがお役人はそれができないというのだ。きっと役所の窓口担当者もそうであろう。今、現在行なっている業務が非合理的かつ非経済的であっても、それを自分でかえて良くしようという業務などはありえないのである。では上席管理者がこの不合理を変えないのか? 答えはかえないのである。 「まあ自分が頑張って今の流れをかえると波風もたつので、まあ自分の在任中はおとなしくしておいたほうが無難」と考え管理者が何もしなくとも全く不思議ではないし、またその事なかれ主義が悪いとも言えない。以前記載したような自分の職種における「裏の医療哲学」のようなものなのかもしれない。